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【元戦闘用奴隷ですが、助けてくれた竜人は番だそうです。】2話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
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【元戦闘用奴隷ですが、助けてくれた竜人は番だそうです。】第2話をネタバレありで解説する

地獄のような闘技場から救い出された八番と十七番。第2話「保護」では、死の淵から生還した少女たちの心の交流と、彼女たちを救った竜人セレストの深い愛情、そして葛藤が描かれます。穏やかな時間の中で、物語が大きく動き出します。

目覚めと再会の涙

意識を取り戻した八番が最初に感じたのは、頭の痛みと、誰かが自分の手を握り「死ぬな!」と叫んでいた記憶でした 。目を開けると、そこにいたのは涙を流して喜ぶ十七番の姿。「八番 死んじゃうところだったんだよ!!!!!」と叫ぶ彼女もまた、無事だったのです

お互いの無事を確かめ、抱き合う二人。このとき、八番は声を上げて泣きじゃくります 。どれだけ殴られても決して涙を見せなかった彼女が、初めて見せた涙でした 。それは、絶望の終わりと、大切な友との再会を実感した、安堵の涙だったのかもしれません。

救い主セレストとの対面

感動的な再会を果たした二人のもとへ、一人の男性が食事を運んできます 。彼こそ、二人を救ったセレストでした。しかし、長年の虐待で人間不信に陥っている八番は、彼の姿を見るなり恐怖で体をこわばらせ、頭を抱えてうずくまってしまいます

そんな彼女に対し、セレストは驚くほど穏やかでした。「私はあなたたちの敵ではありません」と優しく語りかけ、殴ることはないと断言します 。温かいスープやパン、そして生まれて初めて使うスプーン 。セレストがもたらす全てが、少女たちがこれから生きる新しい世界を象徴しているようでした。

自由と、明かされる「番」という運命

セレストは、自身が警備隊の人間であること、そして二人がいた闘技場は違法行為として摘発され、奴隷だった彼女たちは法的に保護されたことを告げます 。そして、「あなたたちはもう自由です」「もう誰からも殴られない」と、優しくも力強く宣言するのでした

しかし、話はそれだけでは終わりません。セレストは、驚くべき事実を打ち明けます。

八番は 私の番なのです

この世界における「番(つがい)」とは、神が定めた運命の相手であり、将来夫婦になるべき存在を意味します 。彼が命を懸けて八番を助けたのは、彼女が自身の唯一無二のパートナーだったからなのでした

竜人の深い愛と、尊重される少女の意志

竜人は、番を自分自身よりも大切にし、番の望みは何でも叶えたいと願うほど、深い愛情を捧げる種族です 。セレストも例外ではなく、本当は今すぐにでも八番を引き取り、共に暮らしたいと考えていました。

ところが、彼はその気持ちを抑え、八番に選択を委ねます 。なぜなら、竜人とは違い、人間である八番は「番」という感覚をまだ理解できないからです 。彼女がまだ幼い子どもであることも、彼に無理強いを躊躇させました 。セレストにとって何よりも「大切なのは番の意志です。彼女の心を無視して、自らの想いを押し付けることはできなかったのです。

仲間たちの思いと、新たな波乱の予感

セレストの苦悩を知ってか知らずか、仲間たちの反応は様々です。部下のウィルは、番を引き取らないというセレストの決断に「本当か!?」と激しく詰め寄ります

一方で、十七番は違いました。彼女は、奴隷になる前に母親から「番は結婚すると幸せになれる人」だと聞いていたのです 。そして、八番の幸せを願い、「セレストさんのところに行ったほうがいいよ」と背中を押します 。そして、何かを閃いたように「私 いい考えがあるの!」と微笑むのでした 。少女のひらめきが、二人の運命をどう動かすのでしょうか。

まとめ【元戦闘用奴隷ですが、助けてくれた竜人は番だそうです。】第2話を読んだ感想

第1話の凄惨な雰囲気から一転し、第2話は穏やかで心温まる場面が多く、読んでいてホッとしました。特に、八番と十七番が涙ながらに再会を喜ぶシーンは、彼女たちの絆の深さが伝わってきて胸が熱くなります。

そして今回、セレストのキャラクターが深く掘り下げられたのが最大の魅力だと感じました。彼はただ強いだけの救世主ではありません。番である八番を想うあまり、離れているだけで「胸が張り裂けそうなほど苦しい」と感じながらも、彼女の意志を最大限に尊重しようと必死に理性を保つ姿は、非常に誠実で心を打たれます

「番」という絶対的な運命と、個人の「意志」。この二つの間で葛藤するセレストの姿は、この物語の大きなテーマの一つになっていきそうです。ラストで十七番が思いついた「いい考え」が、このもどかしい状況を打開する鍵になるのか、次回の展開から目が離せません。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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