【元戦闘用奴隷ですが、助けてくれた竜人は番だそうです。】5話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

【元戦闘用奴奴隷ですが、助けてくれた竜人は番だそうです。】第5話をネタバレありで解説する
セレストの番として、彼と共に生きることを選んだユイ。第5話では、彼女が新しい環境で一歩を踏み出す「第二警備隊」での一日が描かれます。そこでの新たな出会いや発見が、ユイの心にさらなる変化をもたらしました。
消えない過去の傷跡
セレストの家での新しい朝。ユイは早速、魔法の練習に励みます。 しかし、穏やかな時間も束の間、来客を告げるブザーの音に、ユイは過去のトラウマから激しくおびえてしまいます。
そんな彼女を、セレストは優しく抱きしめ、「ここにはユイを殴る人はいませんから」と安心させます。 彼はすでに、ユイが怖がらないようにとブザーの音色を変えてくれていました。 その後、仕事へ向かうセレストの温もりから離れることに、ユイは「ちょっとさみしい」と感じるなど、少しずつ彼への愛着が芽生え始めている様子がうかがえます。
第二警備隊での新しい日常
セレストの職場である第二警備隊の詰所に着くと、そこにはディシーの姿が。 再会を喜ぶ二人は、今日からここでヴァランティーヌに読み書きを教わることになります。
ヴァランティーヌは詰所を案内しながら、ユイに興味深い話をしました。それは、竜人がいかに番への執着が強いかということです。多くの竜人は番から片時も離れようとせず、中には「膝の上に抱え込んで離さないくらい」の者もいるのだとか。 それに比べてセレストは非常に理性的であり、彼がいかにユイを尊重しているかが改めて示されました。
リザードマンとの出会いと、文化の違い
訓練場で、二人はシャルルというリザードマンの隊員に出会います。 彼のいかつい見た目にユイは少し怯えてしまいますが、シャルルはとても優しい人物でした。
しかしここで、文化の違いから思わぬ騒動が起こります。ユイが彼の鱗を「きれい」と無邪気に褒めたところ、周囲が凍りつきました。 なんと、リザードマンの男性にとって、異性から鱗を褒められることは求婚を意味するというのです。 さらに、尻尾に触れていいのは結婚相手だけ、という事実も判明。 ユイの純粋な好奇心が、危うくセレストの嫉妬を招くところでした。
自分にできることを――芽生えた新たな目標
シャルルとの交流の中で、ユイはセレストの邸宅が隅々まで明るく照らされている理由に気づきます。それは、夜目が利く竜人やリザードマンとは違い、暗闇では目が見えにくい人間の自分のためだったのです。
自分はただお世話になっているだけだ、と感じたユイ。「お世話になりっぱなしなのよくないと思うし…」と、自分も皆と同じように強くなって、ここで働きたいと申し出ます。 それは、守られるだけの存在から脱却し、自分の足で立って貢献したいという、彼女の力強い意志の表れでした。
ウィルの申し出、向かい合う者たち
ユイのまっすぐな瞳と決意に、周囲は心を動かされます。そして、かつて「君のことが好きじゃない」とまで言ったウィルが、彼女の前に進み出ました。
「じゃあ俺が君の相手をしようか」
彼女の覚悟を試すかのように、あるいはその成長を認め、力を貸すかのように、ウィルは剣を構えます。彼の「君が嫌じゃなければ」という問いかけで、物語は次なる展開へと向かっていきます。
まとめ【元戦闘用奴隷ですが、助けてくれた竜人は番だそうです。】第5話を読んだ感想
第5話は、ユイの心の成長がより具体的に描かれた回でした。冒頭のブザーの音に怯えるシーンは、彼女の心の傷の深さを改めて感じさせ、非常に胸が痛みました。しかし、その後の彼女の行動が素晴らしいです。
特に、文化の違いからくるリザードマンとのコミカルなやり取りは、重くなりがちな物語の良いアクセントになっていました。同時に、そうした異文化交流を通じて、自分がどれだけ大切にされているかに気づき、「自分も何かをしたい」と行動を起こす姿には、大きな感動を覚えます。
そして最後の、ウィルの申し出には驚かされました。最初はユイを敵視していた彼が、彼女の覚悟を認め、対等な相手として向き合おうとしている。この関係性の変化は、今後の物語に大きな影響を与えそうです。守られるだけのヒロインではない、自ら道を切り拓こうとするユイの次なる一歩を、心から応援したくなりました。
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