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【元戦闘用奴隷ですが、助けてくれた竜人は番だそうです。】7話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
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【元戦闘用奴隷ですが、助けてくれた竜人は番だそうです。】第7話をネタバレありで解説する

ユイの暴走という衝撃的な結末を迎えた訓練。第7話「和解」では、その後の出来事と、登場人物たちの心の動きが丁寧に描かれます。そして、穏やかな時間の中、セレストの秘められた一面が顔を覗かせることになりました。

暴走の結末と、セレストの優しさ

訓練に割って入ったセレスト。彼の最初の言葉は、ユイを気遣う「ユイに水はかかりませんでしたか?」というものでした 。誰かを責めるのではなく、まず番であるユイの身を案じる姿に、彼の深い愛情が表れています。ウィルに対しても、状況を理解していると伝え、感謝の言葉を口にするのでした

彼は、人間であるユイが水をかぶれば風邪を引いてしまうかもしれないと心配し、すぐに魔法で体を乾かしてくれます 。どんな時も、まずユイの安全と健康を第一に考える。それがセレストの行動の基本となっているのです。

「好き」を見つけること――戦いからの解放

セレストは、ユイが「役に立たなければ」と焦っていたことを見抜いていました。彼は、人間の子どもを引き取ると国から補助金が出ること、そして自分は高給取りであることを伝え、ユイが働く必要はないと優しく諭します

そして、彼は核心に触れる質問を投げかけました。「ユイは戦うのが好きですか?。戦うことが嫌いな彼女に対し、セレストは「いつか働くとしてもユイの好きなことを仕事にしてください」と告げます 。それは、彼女が「戦闘用奴隷」という過去から完全に解放されたことを意味する、何より嬉しい言葉でした。

雪解けの刻、ウィルとの和解

セレストの言葉は、ユイとウィルの間のわだかまりも解かしていきました。ウィルは、ユイが自分を追い詰めるほどに深く考えていたことを知り、「ちょっと見直したよ」と彼女を認めます

一方のユイも、ウィルに怪我がなかったことに安堵し、感謝を伝えました 。奴隷だった頃、怪我や病気は死に直結するものでした 。だからこそ、誰かが傷つくことを何よりも恐れていたのです。二人の間には、確かな理解と友情の兆しが見え始めました。

穏やかな時間と、新たな匂い

ヴァランティーヌの力も借りてすっかり元の姿に戻ったユイは、ごく自然にセレストの膝の上へと収まります 。その光景を、ウィルややれやれといった表情で見守っていました。暴走した訓練は、結果的に二人の心を繋ぐきっかけとなったのです。

詰所では、ディシーがシャルルと元気に訓練に励んでおり、穏やかな時間が流れていました

笑顔の裏の独占欲――竜人の本性

しかし、その平穏は突如として破られます。ユイを抱きしめていたセレストが、にこやかな表情のまま、ヴァランティーヌにこう尋ねたのです。

どうしてユイから私以外の男性の匂いがするのですか?

その笑顔は一切の感情を消し去っており、場の空気は一瞬で凍りつきます 。彼はさらに「ウィルの匂いではありませんね?」と続け、その目は笑っていませんでした 。それは、前回ユイがシャルルの腕に触れた時の匂いを指しているのでしょう。穏やかで理性的だったセレストが見せた、竜人としての強烈な独占欲。そのギャップが、底知れぬ恐怖を感じさせます。

まとめ【元戦闘用奴隷ですが、助けてくれた竜人は番だそうです。】第7話を読んだ感想

第7話は、感情のジェットコースターのような回でした。前半は、セレストの深い優しさに触れてユイの心の傷が癒え、ウィルとも和解するという、非常に心温まる展開です。特にセレストが「好きなことをしていい」とユイを過去から解放するシーンは、この物語の核となる優しさが詰まっていて、感動的でした。

しかし、その温かい雰囲気はラストですべて覆されます。笑顔で嫉妬を露わにするセレストの姿は、まさに圧巻の一言。今まで理性的だった彼が初めて見せた、竜人の本能的な独占欲。この恐ろしさこそ、彼が番をどれほど深く愛しているかの裏返しなのだと感じました。

優しさと恐ろしさ、理性と本能。セレストというキャラクターの持つ二面性が見事に描かれたことで、物語にゾクゾクするような緊張感が生まれました。この静かなる修羅場を、彼らはどう乗り越えるのでしょうか。次回の展開から目が離せません。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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