【壊職代行】全話ネタバレ完全版|あらすじや感想、最終回の結末を考察してみた

※本ページはプロモーションが含まれています
「壊職代行の結末が気になる」「各話のストーリーを順番に整理したい」といった思いから、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。この物語は、理不尽なブラック企業で心身ともに限界まで追い詰められた一人の青年が、謎のサービス「壊職代行」と出会うことで、自分を虐げた者たちへ壮絶かつ巧妙な復讐を遂げていく、痛快な社会派サスペンス作品です。
この記事を最後までお読みいただければ、『壊職代行』の第1話から最終話までの全ての出来事を、詳細なネタバレありで一気に把握することができます。
ただし、『壊職代行』の結末や重要なターニングポイントが全て記載されているため、これから初めて作品を読む予定の方にとっては、初見の驚きや感動が薄れてしまう可能性があります。この記事が持つメリットとデメリットをご理解いただいた上で、読み進めていただければ幸いです。
漫画「壊職代行」のネタバレ解説・あらすじまとめ
【壊職代行】1話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから
ブラック企業「フマホーム」に勤務する鈴木貴広は、上司による日常的なパワハラや同僚からの悪質な嫌がらせにより、心身ともに疲弊していました。ついには駅のホームで自らの命を絶つことを考えるほど追い詰められます。しかし、退職の意思すら社長に言いくるめられてしまい、クレーム対応という名の地獄へ追いやられます。最終的に、連帯保証人である母親が会社からの圧力で自殺未遂に追い込まれたことをきっかけに、自身もビルの屋上から身を投げようとした瞬間、彼のスマートフォンに謎のサービス「壊職代行」からのメッセージが届き、物語の歯車が動き始めます。

【感想】 第1話は、読んでいるこちらの胸が苦しくなるほど、ブラック企業の非道さがリアルに描かれていました。主人公の鈴木が、その優しく真面目な性格ゆえに搾取され、逃げ場を失っていく姿は非常に痛々しいです。絶望の淵で現れた「壊職代行」というミステリアスな存在が、今後の復讐劇への大きな期待を抱かせる、見事な導入だったと感じます。
【壊職代行】2話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから
鈴木からの依頼を受理した「壊職代行」は、最初のターゲットとして、彼の契約を横取りした同僚・三木姫華の社会的抹殺計画を開始します。まず、わざとぶつかって飲み物をこぼし、法外な慰謝料を要求する彼女の強欲な本性を引き出しました。そして、大金を気前よく支払うことで「当たり屋は楽に稼げる」と錯覚させ、さらに「セレブ婚活サロン」という甘い罠へと誘い込み、偽りの幸福の頂点へと導いていくのでした。

【感想】 第2話から、壊職代行の鮮やかかつ非情な手口が炸裂し、一気に物語に引き込まれました。ターゲットの性格や欲望を徹底的に分析し、自ら破滅の道を選ばせるというやり方は、直接的な暴力よりもはるかに恐ろしいと感じます。偽りの幸福を手に入れて有頂天になっている三木の姿が、この先に待つ壮絶な破滅を予感させ、続きが気になって仕方ありませんでした。
【壊職代行】3話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから
壊職代行の計画通り、三木のパパ活の実態がSNSで大炎上し、彼女の個人情報は瞬く間にネット上で特定され、社会的に完全に孤立します。彼女が最後の望みをかけてすがろうとした婚活サロンも消え、騙し取られた1000万円は「不法原因給付」という法律知識によって取り返す術もありません。とどめに、パパ活相手の妻たちから高額な慰謝料請求を突きつけられ、彼女は完全なる破滅を迎えることになりました。

【感想】 SNSでの炎上から始まり、法律、そして被害者の家族まで巻き込んだ、多角的で徹底的な社会的抹殺計画には戦慄を覚えました。あれほど強気だった三木のプライドが、一つ、また一つと打ち砕かれていく様は、自業自得とはいえ強烈なインパクトがあります。壊職代行の容赦のなさと、計画の緻密さを改めて思い知らされた回でした。
【壊職代行】4話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから
次のターゲットは、パワハラ上司の中宮健也です。彼の過去のパワハラ音声がネットで拡散されて会社をクビになると、絶望する彼の前に静香がヘッドハンティングを装って接触します。「年収3000万円」という破格の条件で彼を釣り上げ、新しい職場として送り込んだ先は、なんとオレオレ詐欺のアジト(を装った壊職代行の舞台)でした。

【感想】 中宮の「自分は部下のためを思って指導している」という歪んだ正義感を逆手に取り、共感者を装って地獄へ誘う手口が見事でした。彼が最も得意としていたパワハラを、今度は自分が受ける側になるという展開は、これ以上ない皮肉であり、最高のカタルシスを感じさせます。まさに「目には目を、歯には歯を」を体現した復讐劇です。
【壊職代行】5話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから
詐欺グループのアジトで精神的に追い詰められた中宮は、静香の色仕掛けの罠にもハマり、女性への暴行犯に仕立て上げられます。命乞いをする彼に、壊職代行は「臓器売買」か「遠洋漁業」かという究極の選択を迫りました。死の恐怖から、彼は自ら遠洋漁業の船に乗るという地獄を選びます。一方、静香は最後のターゲットである社長・間々田を内部から破壊するため、「出資者の孫娘」としてフマホームに潜入するのでした。

【感想】 中宮を破滅させる最終手段が、肉体的な恐怖と絶望的な選択を迫るという、極めてえげつないものでした。彼の壊職が完了し、物語の矛先がラスボスである間々田社長に向かう展開は、最終決戦の始まりを告げるようで興奮が収まりません。静香が敵の本拠地に乗り込むシーンは、スパイ映画のような緊張感があり、これからの展開に大きな期待を抱かせました。
【壊職代行】6話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから
会社に潜入した静香は、間々田社長の最大の弱点である「学歴コンプレックス」を全社員の前で暴露し、彼のプライドを木っ端微塵にします。さらに、下剤を盛って電車内で脱糞するという失態を演じさせ、その醜態をSNSで拡散させました。屈辱にまみれた間々田は、静香への復讐を決意しますが、それこそが壊職代行の仕掛けた次なる罠の始まりだったのです。

【感想】 間々田社長への精神攻撃は、これまでのターゲットとは次元が違いました。人間の最も触れられたくない部分を的確に攻撃し、公衆の面前で社会的な尊厳を奪う手口は、もはや悪魔的です。しかし、間々田はこれまでのターゲットと違い、屈辱をバネに反撃を企てます。その怒りや行動すらも、すべて壊職代行の計算の内であるという計画の深さに、ただただ舌を巻くばかりでした。
【壊職代行】7話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから
間々田は、静香の祖父役が仕向けた人気投資番組「マネーのカブト」に出演します。しかし、そこは彼の悪事を全国に生放送で暴露するための公開処刑場でした。かつて彼に虐げられた元社員たちが次々と登場し、パワハラや犯罪行為を涙ながらに告発。最後に、元社員一同から「集団告訴」を宣言され、間々田の社会的生命は完全に絶たれます。全てを失い、夜の街をさまよう彼の前に、鈴木をはじめとする被害者たちが静かに立ちはだかり、物語は幕を閉じました。

【感想】 最終話にふさわしい、壮大で痛快な復讐劇でした。テレビ番組をジャックして公開処刑の舞台にするという発想と、これまで登場した被害者たちが最後に集結して巨悪を打ち倒すという展開は、最高のカタルシスを生み出しています。社会的に抹殺された間々田が、最後に被害者たちと直接対峙するシーンは、法による裁きだけでは終わらない、本当の意味での「落とし前」を予感させる見事な締め方だったと感じます。