復讐モノ

【復讐の王子様】全話ネタバレ完全版|あらすじから感想、結末の考察までまとめてみた

ずっちー

この記事を読んでいるあなたは、

「復讐の王子様の結末が気になって仕方ない!」
「最新話まで一気に話を追いかけたいけど、どの順番で何が起きたか忘れてしまった…」
「結局、響の復讐は誰に、どうやって行われたの?」

といった、様々な想いを抱えていることでしょう。そのお気持ち、痛いほどよくわかります。一度読み始めると、息もつかせぬ展開に、次のページをめくる手が止まらなくなりますよね。

当記事は、そんな「復讐の王子様」の物語を、連載開始から現在公開されている最新話まで、全てのあらすじを網羅的に解説するものです。私自身、この物語の全てのセリフ、全ての伏線を追いかけてきた一人のファンとして、各キャラクターの心情の変化や、物語の核心となるポイントを丁寧に整理しましたので、情報の正確さには自信があります。

この記事を読めば、「復讐の王子様」の壮大な物語の全貌を、時系列に沿って完全に理解することができます。しかし、デメリットとして、この記事は物語の核心に触れる、いわゆる「ネタバレ」を大量に含んでいます。初めて読む際のハラハラドキドキ感を大切にしたい方は、ご注意ください。それでも結末が知りたい、という方のみ、この先へお進みください。

Contents
  1. 漫画「復讐の王子様」のネタバレ・あらすじ解説
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漫画「復讐の王子様」のネタバレ・あらすじ解説

壮絶ないじめにより、容姿も尊厳も、そして唯一の家族であった母さえも失った一人の少女・宇佐美響子(うさみ きょうこ)。全てを失った彼女が、死の淵で手に入れたのは、「誰もが見惚れる美しい貌」と「男」という新たな性だった。

美馬響(みま ひびき)として生まれ変わった彼女は、自分を地獄へと突き落とした者たち――クラスの女王・千石玲奈、その取り巻きの柳萌絵、暴力的な男子生徒の鬼澤光太郎と阿久津知良、そして全てのいじめを裏で操っていた黒幕・鴨志田妃菜乃――に、最も美しく、そして最も残酷な復讐を誓う。

ここでは、そんな「復讐の王子様」の、各話のあらすじと感想をまとめてご紹介します。

【復讐の王子様】1話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

記念すべき第1話は、主人公・宇佐美響子が「ブサ美」「馬面」などと容姿を罵られ、クラスメイトから壮絶ないじめを受ける、痛ましい場面から始まります 。主犯格の玲奈や萌絵たちは、彼女の人間としての尊厳を平然と踏みにじり、うさぎ小屋の人参を無理やり食べさせるなど、そのいじめはエスカレートする一方です 。しかし、響子は、女手一つで自分を育てる心優しい母親を悲しませたくない一心で、その苦しみを隠し通していました

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【感想】 いじめの描写があまりにリアルで、読んでいて胸が締め付けられました。学校での地獄と、母親の前で見せる健気な笑顔の対比が、彼女の孤独と絶望の深さを物語っています。この絶望的な状況から、物語がどう展開するのか、冒頭から一気に引き込まれました。

【復讐の王子様】2話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

響子へのいじめは、学校内だけでなく、外部の人間を巻き込んでさらに悪質化します。玲奈と萌絵は、響子を「何をしてもいい女」として、鬼澤と阿久津という素行の悪い男子生徒たちに引き合わせ、彼女は暴行を受けてしまいます 。この非道な行為を裏で操っていたのが、学校の理事長の娘である、鴨志田妃菜乃でした 。彼女は、このいじめを「遊び」としか考えておらず、その底知れぬ悪意を見せつけます。

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【感想】 学校内でのいじめが、暴行という深刻な犯罪へとエスカレートし、物語のトーンが一気にダークになりました。そして、ついに姿を現した黒幕・妃菜乃の存在。彼女の登場により、この復讐劇が、単純ないじめっ子たちだけでなく、より大きな権力を持つ存在との戦いになることを予感させ、緊張感が高まりました。

【復讐の王子様】3話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

心身ともに限界を迎えた響子は、帰宅後、母親に八つ当たりをしてしまいます 。後悔から家を飛び出した彼女を追いかけた母親は、妃菜乃が仕向けた男たちによって事故に遭い、意識不明の重体となってしまいました 。唯一の支えさえも失った響子は、自ら命を絶つことを決意。浴槽で意識が遠のく中、「今度はとびきりのイケメンになりたいな…」と願います 。そして次の瞬間、彼女は、その願い通りの美しい青年・美馬響として、生まれ変わるのでした

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【感想】 これ以上ないほどの絶望的な展開に、ただただ言葉を失いました。しかし、その絶望の淵からの、まさかの転生。悲劇の物語が、この瞬間、ダークファンタジーとしての復讐劇へと、劇的な変貌を遂げたのです。このカタルシスと、今後の展開への期待感は、本作ならではの魅力だと感じます。

【復讐の王子様】4話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

美馬響として生まれ変わった主人公は、鏡に映る見慣れない自分の姿に「あなた誰ですか!?」とパニックに陥ります 。しかし、それが紛れもない自分自身であると理解し、死ぬ間際の願いが叶ったことを悟りました 。状況が飲み込めない彼の元に、一本の電話がかかってきます。それは、かつてのいじめっ子・柳萌絵からのものでした 。復讐の舞台は、整えられたのです。

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【感想】 絶望的な展開から一転、自分の新しい姿に混乱する主人公の姿が、少しコミカルにも描かれていて、物語の緩急の付け方が見事だと感じました。そして、ラストの萌絵からの電話。これから始まる復讐劇を前に、不気味なほどの静けさと、高揚感を感じさせる、完璧な引きでした。

【復讐の王子様】5話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

響に呼び出され、公園にやってきた玲奈と萌絵たち。彼らは、響が来ないことに悪態をつきながら、響子の母親から奪ったバッグを漁り、その中身の乏しさを嘲笑います 。そして、腹いせと証拠隠滅を兼ねて、そのバッグをライターで燃やしてしまうのでした 。彼女たちが去った後、公園に到着した響は、燃え残ったキーホルダーを発見。それが、かつて自分が母にプレゼントした、大切なバッグのものであることを思い出し、いじめっ子たちが母の事故にも関与していることを確信します。彼の心に、復讐の炎が燃え上がりました

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【感想】 いじめっ子たちの、人の心を持たない非道な振る舞いに、改めて強い怒りを覚えました。そして、燃え残ったキーホルダーから、母との思い出と、彼女たちが犯した罪の全てが繋がるシーンは、響の復讐への決意を決定的なものにする、非常に重要な場面だったと思います。ここから、物語は本当の意味で動き出します。

【復讐の王子様】6話・7話・8話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

最初のターゲットは、裕福な家庭環境を自らの価値と信じる、柳萌絵。響は、彼女の「選ばれたい」という劣等感と承認欲求に巧みにつけ込みます。 「俳優を目指す、薄幸の美少年」を演じ、彼女に金銭的な援助をさせる響 。玲奈ではなく、自分だけが「王子様」に選ばれたと信じ込んだ萌絵は、彼の言いなりになり、多額の浪費を重ねていきます。そして、響は萌絵に「キャバクラで働いて、もっとお金を稼いでほしい」と、さらなる地獄へと誘うのでした。

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【感想】 響の、ターゲットの弱点を的確に見抜き、そこを徹底的に利用する、知能犯としての一面が描かれ始めました。萌絵が、響の甘い言葉に少しずつ心を奪われ、破滅への道を突き進んでいく様は、読んでいて恐ろしくも、どこか哀れですらありました。彼の復讐が、単なる暴力ではなく、相手の心を内側から破壊していく、心理的なものであることが示唆された重要なパートです。

【復讐の王子様】9話・10話・11話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

響の策略は最終段階へ。萌絵は、父親にカードの浪費がバレて勘当され、友人であったはずの玲奈からも見捨てられ、完全に孤立します 。そんな彼女に、響はキャバクラで働くことを強要。そして、彼女が働いている店に、警察のガサ入れを手配し、彼女を未成年者就労の現行犯として、社会的に抹殺します 。全てを失った萌絵。その復讐の完遂をもって、響は次のターゲットへと目を向けるのでした。

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【感想】 萌絵の転落劇の結末は、あまりにも鮮やかで、そして残酷でした。響の計画の周到さと、一切の情けをかけない冷徹さには、もはや悪魔的ですらあります。しかし、萌絵が過去に行った仕打ちを考えると、これ以上ないほどの因果応報であり、ダークなカタルシスを感じずにはいられませんでした。

【復讐の王子様】12話・13話・14話・15話・16話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

次のターゲットは、インフルエンサーとして学園の女王に君臨する、千石玲奈。響は、彼女の「女優になりたい」という強い野心を利用します 。 SNSでの「コラボ」を持ちかけ、偽のカップルチャンネルを開設。その人気が絶頂に達した時、響は、玲奈が元カレと二股をかけていたという「スキャンダル」を捏造し、リークします 。そして、自ら「被害者」として涙のライブ配信を行い、世論を完全に味方につけた上で、玲奈を社会的に抹殺しました 。さらには、睡眠薬で玲奈を眠らせ、彼女のスマホから暴言を投稿することで、その人格すらも否定。玲奈は、心身ともに完全に破壊されるのでした

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【感想】 玲奈への復讐は、現代社会の闇である「SNSでの炎上」を舞台にした、非常に巧妙なものでした。人気者であればあるほど、その失墜のダメージは大きい。その法則を知り尽くした、響の頭脳戦が見事でした。自ら火種をまき、それを自ら「火消し」することでヒーローとなり、ターゲットを社会的に孤立させる手口は、悪魔の所業としか言いようがありません。

【復讐の王子様】17話・18話・19話・20話・21話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

物語は、響の「協力者」の存在を明らかにします。彼の正体は、養護教諭の緑原先生でした 。彼はかつて、いじめられていた響子を救おうとしたものの、黒幕である理事長の娘・妃菜乃に、自らの娘を人質に取られ、その正義を挫かれていたのです 。救えなかった生徒への罪悪感と、妃菜乃への怒り。それが、彼を響の復讐に協力させる、大きな動機となっていました。 そして、響と緑原先生は、残るターゲット、鬼澤と阿久津、そして、ラスボスである妃菜乃への、最終的な復讐計画を練り始めます

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【感想】 緑原先生が協力者であったという事実は、大きな驚きであると同時に、物語に深い奥行きを与えました。彼もまた、妃菜乃によって人生を狂わされた「被害者」の一人。彼の存在は、響の復讐が、単なる私怨ではなく、学校にはびこる巨悪に立ち向かうための、「正義の戦い」でもあることを示唆しています。

【復讐の王子様】22話・23話・24話・25話・26話・27話・28話・29話・30話・31話・32話・33話・34話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

最後のターゲットである鬼澤と阿久津への復讐が始まります。響は、バスケ部に入部し、まず鬼澤を1on1で完膚なきまでに打ちのめし、彼のプライドを粉砕します 。 次に、阿久津が鬼澤に同性愛的な恋心を抱いていることを突き止め、その純粋な(しかし歪んだ)想いを利用。睡眠薬で鬼澤を眠らせ、阿久津に彼を襲わせ、その様子を撮影するという、最悪の罠を仕掛けます 。 その動画を鬼澤に見せることで、二人の友情は完全に崩壊。互いを憎しみ合い、殴り合うまでに発展します 。そして最終的に、響は、鬼澤がマネージャーの綾音に行っていた暴行の証拠をちらつかせ、「裁判」と称した私的な断罪の場で、彼の心を完全に折り、その動画をSNSに投稿。鬼澤と阿久津を、社会的に抹殺するのでした

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【感想】 鬼澤・阿久津編は、これまでの心理戦に加え、バスケでの対決や、より直接的な暴力など、多彩な要素が盛り込まれ、非常にエンターテイメント性の高い復讐劇でした。特に、ターゲット同士を食い合わせ、自滅させるという響の策略は、見事としか言いようがありません。そして、被害者であった綾音が、恐怖を乗り越え、自らの意志で鬼澤を告発するに至る成長物語も、この章の大きな見どころでした。

【復讐の王子様】35話・36話・37話・38話・39話・40話・41話・42話・43話・44話・45話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

全ての駒を失わせた響は、ついにラスボス・鴨志田妃菜乃へと狙いを定めます。しかし、その手法は、これまでとは全く異なるものでした。彼は、妃菜乃本人ではなく、彼女の母親であり、「美」の信奉者である蘭子に接近します 。 響は、蘭子いきつけのカフェでアルバイトを始め、その完璧な容姿と、計算され尽くした言動で、彼女を完全に魅了。自らが「薄幸の美少年」であると信じ込ませ、秘書として鴨志田家に入り込むことに成功します 。 響が蘭子の寵愛を一身に受けることで、妃菜乃は、自らが最も渇望していた「母親からの愛情」を奪われ、嫉妬と憎悪に苦しむことになるのです。響の最後の復讐は、妃菜乃の心を、内側から、最も残酷な形で破壊していく、静かなる心理戦なのでした。

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【感想】 最終章は、まさに圧巻の一言。ラスボスである妃菜乃に対し、響が選んだ復讐の方法が、彼女の価値観の根源である「母親」を奪うことだった、という展開には、鳥肌が立ちました。物理的な破滅よりも、精神的な破滅の方が、時には残酷である。そんなテーマ性を感じさせる、非常に高度な復讐劇です。母と娘、そして響が織りなす、歪な三角関係の結末が、今から楽しみでなりません。

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響との一件以来、母である蘭子から冷たい態度を取られ、心を痛めていた妃菜乃。しかし、蘭子が経営するエステサロンの100店舗達成を祝う記念パーティーに招待され、母が自分のために選んでくれたドレスや香水を贈られたことで、関係修復への期待に胸を膨らませます。ところが、パーティー当日、彼女を待ち受けていたのは悪夢のような光景でした。パーティーの主役である母・蘭子の隣で、その手を取りエスコートしていたのは、娘である自分ではなく、憎き響だったのです。自分が立つはずだった場所に響がいるという現実に、妃菜乃はただ愕然と立ち尽くすことしかできませんでした。

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【感想】 この回は、響の復讐がいかに計算高く、そして残酷であるかを改めて見せつけられました。一度、妃菜乃に「母との和解」という希望の光を見せておきながら、それを最も華やかな舞台で、最も屈辱的な形で打ち砕く手口には、悪魔的なまでの巧妙さを感じます。あれほど冷徹な妃菜乃が、母の優しさに触れて無邪気に喜ぶ姿が描かれたからこそ、ラストの絶望感がより一層際立っていました。公衆の面前で主役の座を奪われた妃菜乃が、次にどのような行動に出るのか、目が離せない展開です。

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47話では、響がどのようにしてパーティーに潜り込んだのか、その周到な計画が回想シーンで明かされます。彼はパーティーの一週間前に蘭子へ接触し、その美貌を武器に「広告モデル」の仕事を手に入れることで、彼女の隣に立つという最高のポジションを確保していました。そしてパーティー会場で妃菜乃と二人きりになると、「お前の大切なものを全て破壊すること」が目的であると宣戦布告し、彼女が最も敬愛する母を激しく侮辱して挑発します。母を守ろうと激昂した妃菜乃ですが、その現場をタイミングよく母・蘭子に目撃され、状況を誤解した蘭子によって、公衆の面前で「いい加減にしなさい」と平手打ちされてしまうのでした。

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【感想】 まさに「公開処刑」という言葉がふさわしい、壮絶な回だったと思います。響の恐ろしさは、物理的な力ではなく、ターゲットが最も信頼する人物の手を借りて、その心を完全に破壊する点にあるのでしょう。母親を守るための行動が、結果的にその母親自身から断罪されるという、あまりにも皮肉で救いのない展開は、妃菜乃のプライドを根底から打ち砕いたはずです。信じていた母に裏切られ、完全に孤立してしまった妃菜乃。彼女がこの地獄から這い上がることができるのか、それともさらなる絶望が待ち受けているのか、最終章の展開がますます気になります。

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パーティー会場で母・蘭子から平手打ちされた妃菜乃は、響の策略によって完全に孤立します。響が妃菜乃を庇うふりをすることで、蘭子の彼への信頼はさらに揺るぎないものとなり、怒りに燃える妃菜乃は響への復讐を固く誓うのでした。場面は変わり、病院では響の母・和子が、娘(響子)に会いたいと切ない想いを募らせています。響は、復讐が終わるまで正体を明かせない苦悩を抱えながらも、母を元気づけるため、かつて親子で訪れた思い出の洋食屋へ行こうと約束します。しかし、その穏やかな時間の終わりに、和子の病室に怪しい人影が忍び寄るところで物語は幕を閉じます。

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【感想】 この48話は、前半のパーティーでの息詰まる心理戦と、後半の病院での切ない親子の対話という、鮮やかな対比が印象的でした。復讐の鬼として冷徹な計画を進める響が、母の前ではただ優しい息子であろうとする姿に、彼の抱える悲しみの深さが伝わってきて胸が締め付けられます。特に、看護師が語る響の「無邪気な笑顔」は、彼が復讐という重荷から解放された時に見せるであろう本来の姿を想像させ、物語に一層の深みを与えていると感じます。しかし、ラストで母の身に危険が迫っていることを示唆するクリフハンガーは、あまりにも残酷です。響の復讐が、最も守りたいはずの母を危険に晒すという皮肉な展開に、今後の物語から目が離せません。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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