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【復讐の王子様】12話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
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【復讐の王子様】第12話をネタバレありで解説する

第11話にて、家族、友人、社会的信用の全てを失い、絶望の淵に立たされた柳萌絵(やなぎ もえ)。彼女の元にかかってきた、復讐の王子様・美馬響(みま ひびき)からの電話は、救いの手なのでしょうか。いいえ、それは、地獄の釜の蓋を開けるための、最後の合図でした。第12話では、最初の復讐の、残忍で美しい結末が描かれます。

絶望の淵での再会

響に呼び出され、萌絵が向かった先は、かつて彼らが響子の母親の大切なバッグを燃やした、あの天馬公園でした。

呼び出された無人の公園

「今まで何してたのっ 連絡も取れないし!」 。すがるような思いで響の元へ駆け寄る萌絵。しかし、響は彼女の悲痛な訴えを意にも介さず、「…ここ いい所だよね」「防犯カメラもないし 人通りも少ない」 と、辺りを冷ややかに見渡すだけでした。その言葉の真意に、萌絵はまだ気づいていません。

最後の期待と残酷な裏切り

「あそこで働いたから学校辞めることに なったんだよ?」 、「パパもママもお姉ちゃんも 萌絵が悪いって」「玲奈にまで酷いこと言われちゃって」 。萌絵は、自分が受けた仕打ちの全てを響にぶちまけ、同情を求めます。「…でも 響は萌絵の味方だよね!?」 。しかし、その最後の期待は、最も残酷な形で裏切られます。響は「勿論」「感謝してるよ 俺のために」 と口では言いながら、萌絵が貢いだ服や靴を、無造作に地面へ投げ捨てたのです。

焼却される「恋心」

萌絵が響のために費やしたお金と想いは、文字通り、ゴミとして扱われます。

価値のない貢物

響は、地面に散らばったプレゼントを見下ろし、冷たく言い放ちます。「全部お前が俺に買った物だよ」 。そして、「付き合ってもない男にわざわざ貢いで 本当笑えたよ」 と、彼女の行為そのものを嘲笑するのでした。

「覚えてないな」という最後通告

「でっ…でも…っ 付き合う約束したじゃん!!」 。萌絵の悲痛な叫びに、響は「そんな約束した?」 、「覚えてないな」 と白々しく答えます。そして、彼女の現実を一つ一つ突きつけます。「家族は警察沙汰で大ダメージ」「家からは勘当」「取り柄の金も貢いで底をついて」「友達にも見捨てられた…」 。響は、ライターを取り出すと、「そんな奴と付き合うわけないだろ?」 と告げ、プレゼントの山に火を放ちました。

新たな標的への宣戦布告

燃え盛る炎の前で、萌絵は完全に崩壊します。

復讐の完了とSNSでの台頭

「ああああああああああああ」 。全てを失った萌絵の絶叫が、公園に響き渡ります。その姿を、響は冷たい満足感と共に眺めていました。「…ずっと見たかったんだ」「このゴミを燃やした時のお前の顔」 。最初の復讐は、こうして完璧に遂行されました。 場面は変わり、響は学校で新たな武器を手に入れていました。SNSでの活動を始めた彼は、瞬く間に人気者となり、フォロワーは3万人に迫る勢いです。

次はお前の番だ

この響の台頭を、面白くなさそうに見ていたのが、次のターゲットである千石玲奈(せんごく れいな)です。 自身も5万人のフォロワーを持つインフルエンサーである彼女は、響をライバル視していました。 そんな玲奈に、響は自ら近づきます。「次はお前の番だ」と心の中で宣言すると、彼女にこう持ちかけたのです。 「なぁ 俺とコラボしないか?

まとめ【復讐の王子様】12話を読んだ感想

第12話は、最初の復讐の完遂を描いた、あまりにも鮮やかで、そして残酷な回でした。萌絵の破滅の最後の舞台が、かつて彼女たちが罪を犯したのと同じ公園であったこと。そして、響が彼女の「想い」の象徴であるプレゼントを、同じように火で燃やしたこと。この徹底した「目には目を」の構図に、彼の復讐への執念の深さを感じ、鳥肌が立ちました。

響が萌絵に浴びせた最後の言葉の数々は、まさに悪魔そのものでした。彼女の希望を一つ一つ丁寧に摘み取り、絶望の淵に突き落としていく様は、読んでいて強いカタルシスを感じると同時に、彼の心の闇の深さに少し怖くもなりました。

そして、一つの復讐を終えた彼が、間髪入れずに次のステージへと移行する展開のスピーディーさも見事です。次の戦場は、SNSという現代的なフィールド。そして、相手は萌絵よりも遥かに自尊心が高く、狡猾であろう玲奈です。響が「コラボ」という、一見すると友好の証に見える提案で宣戦布告するラストシーンは、これから始まるであろう、より高度な心理戦を予感させ、興奮が収まりません。最初の復讐がこれほどまでに完璧だったからこそ、次の復讐がどうなるのか、期待せずにはいられません。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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