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【復讐の王子様】13話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
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【復讐の王子様】第13話をネタバレありで解説する

最初の標的・柳萌絵を社会的に抹殺し、復讐の第一幕を完遂させた美馬響(みま ひびき)。休む間もなく、彼は次のターゲットである千石玲奈(せんごく れいな)に接触します。第13話では、玲奈の抱える過去の闇と、響が彼女の野心を利用して新たな復讐の舞台を整えていく、狡猾な計画の始まりが描かれます。

新たな獲物、千石玲奈

響は、学校の廊下で玲奈を呼び止め、「俺とコラボしないか?」と単刀直入に切り出します

停滞するインフルエンサー

当然、玲奈は「いきなり何言ってんのアンタ」と、その提案を一笑に付そうとします 。しかし、響は彼女が女優になるためにSNS活動をしていること、そして最近そのフォロワー数が伸び悩んでいることまで的確に指摘します 。図星を突かれた玲奈は、内心で激しく動揺。自分は伸び悩んでいるのに、顔が良いというだけで急に現れた響が、いとも簡単に人気者になっていく現実に、強い苛立ちと嫉妬を覚えていました

「話題性」という名の甘い餌

響は、そんな玲奈の焦りを見透かした上で、甘い言葉を囁きます。「スカウトされるほど人気になるには常に話題性が必要だと思うんだよね」 。「現役高校生の美男美女インフルエンサー」「手を組んだら話題になると思わないか?」 。この「話題性」という言葉は、玲奈にとって抗いがたい魅力を持っていました。

玲奈が抱える過去のトラウマ

なぜ玲奈は、そこまでして女優という夢と「話題性」に固執するのでしょうか。その理由は、彼女の過去にありました。

奪われた子役の座

昔、玲奈は子役として芸能界で活動していた時期がありました 。演技を褒められ、順風満帆なキャリアを歩むかと思われましたが、ある日突然、全ての仕事がなくなってしまいます 。彼女の場所を奪ったのは、容姿が優れているとは言えない、別の女の子でした 。この出来事は、「ブスが私の場所を奪ったんだ」という強烈なトラウマとなり、彼女の心に深く刻み込まれます

妃菜乃との契約といじめの始まり

女優の夢を諦めきれず、SNS活動を始めた玲奈。そんな彼女に、この物語の黒幕である鴨志田妃菜乃(かもしだ ひなの)が声をかけます 。妃菜乃は、玲奈に芸能界の関係者を紹介する見返りとして、ある条件を出しました。それは、「学年一位のブスをいじめること」 。そのターゲットこそ、かつての宇佐美響子でした。過去のトラウマから「ブスは鼻につく」と感じていた玲奈は、夢を叶える最短ルートだと信じ、この悪魔の契約を受け入れたのです

復讐のための「ビジネスパートナー」

響は、玲奈のそんな過去と野心を知った上で、彼女に協力関係を持ちかけます。

同じ夢を持つ「同志」として

玲奈が「それアンタになんの得があんのよ」と警戒すると、響は「あぁ 実は俺も俳優志望なんだよね」と打ち明けます 。そして、「だから同じ夢を持った同士仲良くしようよ」と、あくまで対等なビジネスパートナーとしての協力を提案するのです

差し伸べられた手

妃菜乃の紹介が上手くいかず、行き詰まりを感じていた玲奈 。そんな彼女にとって、響の提案はまさに「願ってもない話」でした 。プライドの高さから、一度は響の手を振り払うものの、彼女は不敵な笑みを浮かべ、「…けどまぁ 悪くない考えね」と、その提案を受け入れるのでした 。こうして、響と玲奈の、復讐のための「コラボ」が決定したのです。

まとめ【復讐の王子様】13話を読んだ感想

第13話では、次のターゲットである玲奈のキャラクターが深く掘り下げられ、物語に新たな奥行きが生まれました。彼女が響子をいじめていた理由が、単なる快楽ではなく、「女優になる」という夢を叶えるための、歪んだ野心に基づいていたことが明らかになり、彼女が悪役としてより一層魅力的になったと感じます。

特に、子役時代に「ブス」に役を奪われたという過去は、彼女の行動原理を理解する上で非常に重要なポイントでした。もちろん、いじめが許されるわけではありませんが、その根底にあるトラウマを知ることで、キャラクターへの憎しみだけでなく、複雑な感情が湧き上がってきます。

そして、そんな玲奈の野心とトラウマを完璧に把握し、ビジネスライクな提案で懐に入り込む響の手腕には、今回もただただ感服しました。萌絵を落とした時のような甘い言葉ではなく、相手のメリットを提示して協力関係を築くという、ターゲットに合わせた戦略の切り替えが見事です。

「悪くない考えね」と、響の提案を受け入れた玲奈。彼女は、自らの夢を叶えるための新たなステップだと信じているでしょう。しかし、それが地獄への最短ルートであることに、まだ気づいていません。プライドの高い女王様が、これから響という名の王子様によって、どのように処刑されていくのか。SNSを舞台にした、新たな復讐劇の幕開けに、期待が膨らみます。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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