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【復讐の王子様】15話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
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【復讐の王子様】第15話をネタバレありで解説する

第14話のラスト、人気絶頂から一転、ネット上で凄まじい誹謗中傷に晒されることになった千石玲奈(せんごく れいな) 。第15話では、その炎上の原因と、それすらも自らの計画の一部として利用し、玲奈の心を完全に掌握しようとする美馬響(みま ひびき)の、恐るべき策略が描かれます。

炎上の鎮火、そして新たな罠

パニックに陥る玲奈の隣で、響は冷静に状況を分析し、そして行動します。

仕組まれた「二股疑惑」

響は、炎上の原因が「人気インフルエンサー2股疑惑!!」と題されたネットニュースの記事であることを玲奈に示します 。そこには、玲奈が元カレであるホストの「翔」と親密にしている写真が掲載されていました 。もちろん、この記事をリークし、炎上を仕組んだのは響自身です。しかし、彼はそんな素振りは一切見せず、あくまで玲奈を案じるパートナーとして振る舞います。

白馬の王子様による火消し配信

玲奈は、誤解を解くために自ら配信しようとしますが、響は「今玲奈が出て行っても火に油を注ぐだけ…」と、それを制します 。そして、「大丈夫だ」「俺が守るよ 玲奈の夢は」と告げ、自ら緊急でライブ配信を開始するのでした 。 配信が始まると、響は真摯な態度で視聴者に語りかけます。「玲奈は…二股なんかしていない!」 。彼は、出回っている写真は自分と付き合う前のものだと説明し、「玲奈は綺麗でスタイルもいいから確かにモテるよ」「だけどそれは…女優になるため努力した結果だ」と、彼女を全力で擁護します 。そして、「大切な人が傷つけられるのは苦しい」「俺は玲奈を信じてる…」と、涙ながらに訴えかけるのです

陥落する女王

この響の白馬の王子様のような振る舞いは、玲奈の心を、そして世論を大きく動かします。

逆転する世論と感謝

響の配信のコメント欄は、「顔だけじゃなくて性格も神」「私もこんな彼氏ほしい〜」といった賞賛の声で埋め尽くされ、あれほど荒れていた炎上は、一気に鎮火します 。この見事な火消しと、自分を信じ、守ってくれた響の姿に、玲奈は心からの感謝と、今までにない感情を抱き始めていました

「嫉妬」という名の告白

しかし、響の本当の罠はここからでした。安心した玲奈が礼を言うと、響は不機嫌そうな態度を取ります 。そして、突然彼女をソファに押し倒すと、「…元彼の写真を見て嫉妬した」「玲奈を誰にも渡したくない」「いつの間にか好きになってたんだ…っ」と、激しい嫉妬と独占欲を伴った、情熱的な愛の告白をするのです

偽りの恋、本物の恋心

響の策略は、玲奈の最後の理性の壁を打ち砕きます。

「私も好きだよ」

「玲奈は?俺のことどう思ってる?」 。そう問い詰められた玲奈の脳裏には、彼に守られた記憶が蘇ります。ビジネスパートナーとして始まったはずの関係。しかし、彼の王子様のような振る舞いと、剥き出しの独占欲を目の当たりにし、彼女の心は完全に陥落していました。「わ私も響が…」「好きだよ…っ」 。玲奈は、響の胸の中で、本物の恋心に身を委ねるのでした。

まとめ【復讐の王子様】15話を読んだ感想

第15話は、響の策略家としての能力が遺憾無く発揮された、まさに「神回」でした。自ら炎上を引き起こし、それを自ら鎮火させることで、世論を味方につけ、さらにはターゲットの信頼と愛情まで勝ち取る。このマッチポンプのような手口は、悪魔的でありながら、見事としか言いようがありません。

響のライブ配信での演技力には、ただただ圧倒されました。涙を浮かべながら恋人を守ろうとするその姿は、事情を知らない者が見れば、誰もが彼を「完璧な彼氏」だと信じてしまうでしょう。彼が目指しているのは俳優ですが、すでに復讐という舞台の上で、最高の役者として振る舞っているのです。

そして、この章で最も恐ろしいのは、玲奈が本気で響に恋をしてしまった点です。萌絵のケースとは異なり、響は玲奈の心を、計算ずくで「本物の恋」へと導きました。彼女がビジネスライクな関係から、本気で彼を愛するようになってしまったからこそ、この先の裏切りは、彼女のプライドだけでなく、心そのものをズタズタに引き裂くことになるでしょう。

女王様を完全に陥落させ、その心臓を手に入れた復讐の王子様。彼がこれから、その愛をどのように利用して玲奈を地獄へと誘うのか。甘美な恋愛劇の裏で着々と進む復讐計画の、次なる一手に期待と恐怖が入り混じります。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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