【復讐の王子様】18話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

【復讐の王子様】第18話をネタバレありで解説する
薬によって見せられた悪夢の中で、自らの手で社会的信用を失墜させた千石玲奈(せんごく れいな)。第18話では、彼女が悪夢から覚めた後、現実に待ち受けていた、本当の地獄が描かれます。そして物語は、衝撃的な新事実を提示し、新たな局面へと突入します。
地に堕ちた女王
玲奈が体験した悪夢は、美馬響(みま ひびき)の手によって、すでに現実のものとなっていました。
現実世界での嫌がらせ
玲奈が自宅の前に立つと、その壁には「ヤリマン」という卑劣な落書きがされていました 。彼女の住所はネット上に晒され、道行く人々からは「響に謝れ浮気女」と罵声を浴びせられ、生卵を投げつけられる始末 。噂は近所にも広まり、好奇の目に晒され、ついには母親からも家を締め出されてしまいます 。ネットの世界の炎上は、彼女のリアルな居場所を、ことごとく焼き尽くしていきました。
完全な社会的孤立
この事件の影響で、玲奈は外に出ることさえできなくなります 。響が仕込んだ偽のアカウントは削除したものの、一度燃え広がった炎は収まらず、企業からの案件も全てなくなってしまいました 。彼女が積み上げてきたインフルエンサーとしての地位は、完全に失墜したのです。
鏡に映る「ブス」
全てを失った玲奈は、自室に引きこもり、心身ともに荒んだ生活を送るようになります。
心と体の崩壊
部屋に閉じこもり、無気力な日々を過ごすうちに、玲奈の美しい容姿は見る影もなくなっていきます 。そしてある日、ふと鏡に映った自分の姿――変わり果てたその姿を見て、彼女は絶叫します。「うわあああああ 誰だよお前!!!」 。
狂気への転落
プライドが高く、美貌を何よりの武器としてきた玲奈。そんな彼女にとって、鏡に映る「醜い」自分を受け入れることは、死よりも辛いことでした。「私はこんなんじゃないっ」 、「私はハリウッド女優になる女なのに」 。現実を拒絶した彼女の心は、やがて響への狂気的な憎悪へと転化します。「あいつのせいだ」「全部あいつが私から奪っていった」 。彼女は、「コロス」という言葉を繰り返し呟きながら、狂気の闇へと堕ちていくのでした 。
王子の覚悟と「協力者」の影
玲奈の破滅をよそに、響は学校で冷静にネットニュースを眺めていました。
揺るがぬ復讐心
玲奈の炎上が未だに記事になっているのを確認しながら、彼は亡き母を想います。「…お母さんが目を覚ましたら こんなバカなことはやめろって そう言うんだろうな」 。一瞬、彼の心に迷いのようなものがよぎります。しかし、それは彼の決意をより強固なものにするだけでした。「それでも俺は許せない」「お母さんをあんな目に遭わせた奴らを 必ず破滅させてやる」と、彼は復讐の誓いを新たにするのです 。
「復讐の調子はどうだい?」
その時、響の背後から、一人の男が声をかけます。学校の保健室の先生らしきその男は、響に優しく、しかし不気味に問いかけました。 「復讐の調子はどうだい? 響くん」 。 この男は、響の正体と、彼の復讐計画を知っている。響は、たった一人でこの計画を遂行していたのではなかったのです。物語は、謎の協力者の存在を匂わせ、新たな展開を迎えます。
まとめ【復讐の王子様】18話を読んだ感想
第18話は、玲奈の転落劇の最終章として、あまりにも無慈悲で、そしてリアルな地獄を描き切っていました。ネットでの炎上が、現実の暴力や嫌がらせに繋がり、家族や社会から完全に孤立していく様は、現代社会の闇をえぐり出しているようで、読んでいて背筋が凍りました。
特に、玲奈が鏡に映る変わり果てた自分を見て精神的に崩壊していくシーンは、この物語の核心に触れる名場面だったと思います。美しさを最大の価値として生きてきた彼女にとって、その美を失うことは、自己の完全な喪失を意味します。響は、彼女から社会的地位だけでなく、彼女が最も執着していた「アイデンティティ」そのものを奪い去ったのです。これ以上ない、完璧な復讐と言えるでしょう。
そして、物語の最後に投下された、協力者の存在という爆弾。この一言で、これまでの物語の見方がガラリと変わりました。響の完璧すぎる計画の裏には、彼を手助けする謎の人物がいた。彼は一体何者なのか? 響の変身にも関わっているのか? 物語は、玲奈への復讐劇を完結させると同時に、より大きな謎と、さらに壮大な復讐の可能性を私たちに提示してきました。次のターゲットは誰なのか、そしてこの協力者の正体とは。物語はますます深みを増し、目が離せません。
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