【復讐の王子様】24話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

【復讐の王子様】第24話をネタバレありで解説する
前回、バスケの1on1対決でプライドをズタズタにされた鬼澤(おにざわ)。彼の憎悪の矛先は、勝利した美馬響(みま ひびき)だけでなく、彼を応援した女子マネージャーにまで向けられます。第24話では、鬼澤たちの卑劣な逆恨みと、響が新たな決意を固めるまでが描かれます。
敗者の逆恨み
響との勝負に敗れた鬼澤は、その屈辱を晴らすため、最も卑劣な手段に出ます。
狙われた女子マネージャー
練習後、鬼澤は女子マネージャーの水川綾音(みずかわ あやね)を部室に呼びつけます 。一方、響は部員たちから称賛を浴びていましたが、綾音の姿が見えないことを不審に思います 。彼女が異常に鬼澤を恐れていたことを思い出し、何か良くないことが起きていると察した響は、部室へと向かうのでした 。
「奴隷」への制裁
その頃、鍵のかかった部室の中では、恐ろしい仕打ちが行われていました 。鬼澤は、響を応援したであろう綾音を「奴隷の分際で舐めたマネしやがって」と罵り、彼女に暴行を加えていたのです 。これは、彼を裏切った「奴隷」への、一方的な制裁でした 。
卑劣極まりない次の「計画」
しかし、鬼澤たちの悪行は、単なる暴力だけでは終わりません。彼らは、響を社会的に抹殺するため、さらに卑劣な計画を企てます。
響を陥れるための罠
鬼澤と阿久津は、綾音に響を誘い出させ、罠にはめることを画策します 。その目的は、響の「間抜けヅラを撮って脅してやる」こと 。さらには、「強姦してたってでっちあげようぜ!」と、響にレイプの濡れ衣を着せることでした 。
弱みを握られた少女の悲鳴
体調が悪いと懇願する綾音に対し、鬼澤は「奴隷に拒否権なんかねぇんだよ」と一蹴します 。そして、彼女が逆らえないよう、すでに撮影済みであった彼女の弱みとなる写真(または動画)を「拡散されたいか?」とちらつかせ、脅迫します 。逃げ場を失った綾音は、「やめてっ!」と泣き崩れ、その要求を飲むしかありませんでした 。
響、新たなる決意
響が部室のドアの前にたどり着いた時、中から聞こえてきたのは、綾音のか細い悲鳴でした。
扉の向こうのSOS
「いやっ いやああぁ」 。扉の向こうから聞こえる、助けを求める声。響は、中で何が行われているのかを瞬時に悟ります。
「助けて」
かつて、誰にも助けてもらえなかった自分自身の姿が、扉の向こうの綾音と重なります。彼女の「誰かお願い 助けて」という悲鳴は、響の心の奥底に眠っていた、新たな感情を呼び覚ましました 。彼の復讐は、今、新たな局面を迎えようとしていました。
まとめ【復讐の王子様】24話を読んだ感想
第24話は、鬼澤と阿久津というキャラクターの、救いようのない下劣さをまざまざと見せつけられる回でした。試合に負けた腹いせに、立場の弱い女子マネージャーに暴行を加え、さらには彼女を利用して次の罠を仕掛ける。その思考回路は、もはや人間のそれではなく、ただただ胸糞が悪くなるばかりです。
しかし、この胸糞の悪い展開こそが、この物語の新たなステージの幕開けを告げています。これまでの響の復讐は、あくまで彼自身が受けた仕打ちに対する、個人的なものでした。しかし今回、彼は、自分以外の誰かが、かつての自分と同じように苦しめられている現場に直面します。
扉の向こうから聞こえる「助けて」という悲鳴。それは、響自身の過去からの叫び声のようにも聞こえます。彼は、この声を聞いて、ただの復讐者でいられるのでしょうか。それとも、かつての自分のような被害者を救う、「ヒーロー」となる道を選ぶのでしょうか。
復讐という個人的な目的と、他者を救うという正義。その狭間で、響の心がどう動くのか。彼の行動が、今後の物語の方向性を大きく左右することになるでしょう。単純な復讐劇では終わらない、物語の深みを感じさせる、非常に重要な一話だったと思います。
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