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【復讐の王子様】26話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
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【復讐の王子様】第26話をネタバレありで解説する

前回、妊娠の可能性という絶望的な現実に直面したマネージャーの水川綾音(みずかわ あやね)。第26話では、彼女が勇気を振り絞って取った行動と、それに対して鬼澤(おにざわ)が見せた、人の心を持たない悪魔の所業が描かれます。この回は、本作の中でも特に読むのが辛い、衝撃的な内容となっています。

告げられた「妊娠」と鬼の所業

意を決した綾音は、バスケ部の部室で鬼澤と二人きりになると、震える声で真実を告げます。

少女の勇気と絶望の告白

「…妊娠しているみたいなの」。綾音は、お腹の子の父親が鬼澤であると、勇気を振り絞って伝えました 。親にも言えず、誰にも相談できず、一縷の望みをかけて、彼に助けを求めたのです

「責任とってガキを殺してやる」

しかし、鬼澤の反応は、彼女の想像を、そして人間としての倫理観を遥かに超えるものでした。彼は激昂すると、「何って」「俺が責任とって腹ん中のガキ殺してやるよ」と言い放ちます 。そして、言葉通り、綾音の腹部を何度も、何度も、容赦なく蹴りつけたのです

踏みにじられた命と心

鬼澤の暴行は、綾音の心と体に、そして、その身に宿っていた小さな命に、取り返しのつかない傷を残しました。

「堕ろす手間が省けてよかったな」

一通り暴力を振るった後、鬼澤は息を切らす綾音に「これだけやればガキも死んだろ」「よかったな 堕ろす手間が省けて」と、悪びれる様子もなく言い放ちます 。そして、「お前は死ぬまで俺の奴隷だ」と、彼女の心を絶望の底へと突き落としました

産婦人科での後悔

場面は天馬産婦人科へ。母親に付き添われ、診察を受けた綾音の心は、後悔の念でいっぱいでした。「私がバカだった」「鬼澤のことを一瞬でも頼るなんて…」「私の軽率な行動でこの子は殺されてしまったんだ」と、失われた命の重さに、ただ涙を流すしかありませんでした

絶望の淵、最後の脅迫

しかし、鬼澤の非道は、これだけでは終わりませんでした。

暴行動画と口封じ

自宅で一人、悲しみに暮れる綾音の元に、鬼澤から一通のメッセージが届きます。そこには、先日の暴行の様子を撮影した動画が添付されていました。そして、「今日のこと誰かに言ったら今度はお前を殺すからな」「この動画のこともどうなるか忘れるなよ」という、残忍な脅迫文が添えられていたのです

「何もかもどうでもいい」

未来への希望、そして反抗する気力さえも奪われた綾音。彼女は、静かにペンをとり、遺書を書き始めます。「お父さん お母さん」「どうでもいいよ」「何もかもどうでもいい」。彼女の心は、完全に壊れてしまいました

まとめ【復讐の王子様】26話を読んだ感想

第26話は、これまでの復讐劇とは一線を画す、あまりにも暴力的で、痛ましいエピソードでした。鬼澤の行動は、もはや「いじめ」や「嫌がらせ」というレベルではありません。それは、紛れもない「殺人」であり、人の心を弄び、命を奪うことを何とも思わない、悪魔の所業です。彼のセリフの一つ一つ、行動の一つ一つに、心の底からの嫌悪感と、強烈な怒りを覚えました。

そして、綾音の悲劇。彼女が勇気を振り絞って事実を告げたにもかかわらず、その結果が、我が子を殺されるという最悪の結末であったことに、言葉を失います。彼女が自分自身を責めるシーンは、被害者が抱える心の傷の深さを描き出しており、読んでいて涙が止まりませんでした。

この物語は、このエピソードをもって、新たな、そして最も重いテーマを我々読者に突きつけました。響の復讐は、もはや過去の清算ではありません。現在進行形で行われている、許されざる罪に対する「正義の鉄槌」となるべきではないか。そう強く感じさせられます。

全てを失い、死を選ぼうとしている綾音。彼女を救うことはできるのか。そして、この世の悪意を凝縮したような存在である鬼澤に対し、響はどのような「地獄」を見せるのか。これまでのどの復讐よりも、苛烈で、無慈悲な制裁が下されることを、心から願わずにはいられません。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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