【復讐の王子様】29話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

【復讐の王子様】第29話をネタバレありで解説する
前回のマネージャー・綾音からの情報に基づき、復讐の王子様・美馬響(みま ひびき)は、次なるターゲット・阿久津(あくつ)の「秘密の場所」へと足を踏み入れます。第29話では、阿久津が抱える意外な秘密と、響がその心の弱みに巧みにつけ込み、新たな復讐の計画を始動させるまでが描かれます。
ゲイバーでの遭遇
響が訪れたのは、男性だけが集う、いわゆるゲイバーでした。そこに、彼のターゲットである阿久津の姿があったのです。
暴かれた秘密の場所
「なんでお前がこんなとこに居るんだよ…!」。響の突然の登場に、阿久津は激しく動揺します。響が自分の秘密を知っていると悟り、ひやかしに来たのだと激しく警戒する阿久津。しかし、響は「お前も俺と同じ嗜好なんだな」「似た者同士仲良くしようぜ」と、さも自分も同類であるかのように振る舞い、彼の警戒心を解いていきます。
偽りの誘惑
さらに響は、「今夜の相手は見つかったの?」と、阿久津を巧みに揺さぶります。良い男がいないと不満を漏らす阿久津に対し、響は「それなら……俺とかどう?」と、妖艶な笑みで誘いをかけるのでした。
ターゲットの弱点
響の誘いは、阿久津の秘密をさらに深く探るための罠でした。
明かされる「好みのタイプ」
「言っておくけど俺はタチ専だ!」「あとお前は俺の好みじゃない」。響の誘いを一蹴した阿久津。響はすかさず、「…じゃあ阿久津の好みってどんなの?」と問いかけます。すると阿久津は、つい本音を漏らしてしまいました。「もっとこう男臭いのが好きなんだよ」「鋭い目付きで…ガチムチとか最高だな!」と。
鬼澤への報われぬ恋心
その言葉を聞いた響は、「阿久津の好みって鬼澤みたいだな」と、核心を突きます。図星を指された阿久津は激しく動揺し、ついにその胸に秘めた想いを告白するのです。彼は、親友であるはずの鬼澤に、報われることのない恋心を抱いていました。バスケに興味などなかったこと、ただ鬼澤のそばにいたくて入部したこと、そして、女好きな鬼澤の姿を見るのが辛いこと。その全てを、響に打ち明けてしまいました。
悪魔の囁き
阿久津の弱みを完全に握った響。彼は、絶望にくれる阿久津に、救いの手を差し伸べるふりをします。
「一度だけでいいから鬼澤を抱きたい」
「両思いになるのは無理だってわかってる」。そう言ってうなだれる阿久津は、心の奥底に秘めた、たった一つの願いを口にします。「でも……できることなら…」「一度だけでいいから鬼澤を抱きたい」。その願いを叶えるためなら、どんなことでもする、と。
「その願い、俺が叶えてやるよ」
阿久津の純粋で、そして絶望的な願い。それこそが、響が探し求めていた、最高の復讐の道具でした。響は、うなだれる阿久津の肩にそっと手を置き、悪魔のように囁きます。 「阿久津」 「その願い 俺が叶えてやるよ」。
まとめ【復讐の王子様】29話を読んだ感想
第29話は、これまでの復讐劇とは全く異なる、新たな扉を開いた回でした。次のターゲットである阿久津の秘密が、まさか親友・鬼澤への報われない恋心だったとは、全く予想していませんでした。彼の横暴な態度の裏に隠された、切なくも純粋な想い。そのギャップに、彼が一人の人間として非常に魅力的に、そして哀れに映りました。
そして、その純粋な想いすらも、復讐の道具として利用しようとする響の冷徹さには、改めて戦慄を覚えます。人の弱みに巧みにつけ込み、信頼させた上で地獄に突き落とす。その手口は、回を追うごとに洗練され、より悪魔的になっているように感じます。
響が阿久津に約束した、「鬼澤を抱かせてやる」という願い。一体、彼はどんな手を使って、このありえない願いを叶えるつもりなのでしょうか。その方法を想像するだけで、恐ろしい結末しか思い浮かびません。人の最も純粋な感情である「恋心」を踏みにじる、最も残酷な復讐劇が、今、始まろうとしています。この禁断の展開から、一瞬たりとも目が離せません。
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