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【復讐の王子様】31話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
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【復讐の王子様】第31話をネタバレありで解説する

前回、復讐の王子様・美馬響(みま ひびき)の悪魔の囁きにより、長年秘めてきた想いを遂げようとする阿久津(あくつ)と、薬によって無防備な状態で眠る鬼澤(おにざわ)、そしてその一部始終を記録するカメラ。第31話では、何も知らずに目覚めた鬼澤に、響が仕掛けた復讐の毒牙が、静かに、しかし確実に牙を剥きます。

目覚めと違和感

響の計画通り、鬼澤は保健室のベッドで一人、目を覚ましました。

保健室での目覚め

「なんでこんなとこに…」。鬼澤は、練習中に突然体調を崩し、阿久津にここまで運ばれてきたことを思い出します 。しかし、そこに阿久津の姿はもうありませんでした

体に残る「痛み」

体を起こした鬼澤は、体の異変に気づきます。「…なんだ!?ケツが痛ぇ」 。彼は、寝ている間にでもぶつけたのだろうと、その痛みの本当の理由に気づくことなく、保健室を後にします 。その様子を、響は物陰から冷たい目で見つめていました

突きつけられた「真実」

自宅マンションに戻った鬼澤を、さらなる異変が襲います。

謎のメッセージ

「どうなってんだ さっきより痛みが酷くなってきやがった」 。原因不明の痛みに苛立つ彼の元に、知らない番号から一通のメッセージが届きます 。そこに書かれていたのは、「お前の秘密を知っている」という、不気味な一文でした

悪夢の動画

「バカか ふざけやがっ」と、鬼澤はそれをただの悪戯だと一蹴します 。しかし、その直後に送りつけられてきたのは、一本の動画ファイルでした 。彼が恐る恐る再生ボタンを押すと、そこに映っていたのは、信じがたい光景でした。保健室のベッドで意識を失っている自分自身、そして、その体にまたがる、親友であるはずの阿久津の姿が、そこにはっきりと記録されていたのです

崩壊する信頼と、植え付けられた憎悪

この動画は、鬼澤の心と、阿久津との信頼関係を、完全に破壊します。

否定できない現実

「嘘だろ…?」「こんなのフェイクだろ!?」 。鬼澤は、目の前の光景を必死に否定しようとします。しかし、自分の体に残る生々しい痛みが、この動画が紛れもない「現実」であることを、彼に突きつけていました

「テメェの仕業か…阿久津…!」

自分は、最も信頼していたはずの親友に、意識のない状態で体を弄ばれていた。そのおぞましい事実に気づいた鬼澤の表情から、驚きは消え、純粋な怒りだけが残ります。「テメェの仕業か…阿久津…!」 。響の狙い通り、二人の友情は、修復不可能な憎悪へと変わってしまったのです。

まとめ【復讐の王子様】31話を読んだ感想

第31話は、響の復讐計画の、最も陰湿で、そして最も効果的な一手を見せつけられた回でした。彼は、自らの手を汚すことなく、ターゲットである鬼澤の体に、そして心に、決して消えることのない傷を負わせたのです。

鬼澤が、自分の身に何が起きたのかを、じわじわと、しかし確実に理解していく過程は、読んでいて鳥肌が立つほどの恐怖を感じました。得体のしれない体の痛み、そして、それを裏付ける決定的な証拠である動画。この二段構えの罠によって、彼のプライドと信頼関係は、完全に粉砕されました。

そして、この復讐劇の恐ろしさは、加害者であるはずの鬼澤が、別の犯罪の「被害者」にもなってしまった点にあります。彼は、自分がこれまで行ってきた非道な行いを棚に上げ、今や阿久津への憎悪の炎を燃やしています。響は、彼らから反省の機会すら奪い、ただお互いを憎しみ合わせるという、本当の地獄を作り出したのです。

親友に裏切られた(と思い込んでいる)鬼澤は、次にどのような行動に出るのでしょうか。そして、自分の欲望が最悪の形で記録されてしまった阿久津の運命は。二人の破滅が避けられない、破滅的な展開に、次号への期待が高まります。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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