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【復讐の王子様】33話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
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【復讐の王子様】第33話をネタバレありで解説する

前回、親友である阿久津(あくつ)に裏切られた(と信じ込まされた)鬼澤(おにざわ)。彼の怒りの矛先は、全ての元凶として、美馬響(みま ひびき)へと向けられました。第33話では、その鬼澤を、響が仕掛けた次なる復讐の舞台へと引きずり込みます。

裁きの舞台

物語は、鬼澤が路地裏で阿久津を殴り倒した直後の場面から始まります。

密室の被告人

響への殺意を胸に、その場を去ったはずの鬼澤。しかし、彼が次に目を覚ました時、そこは路地裏ではありませんでした。彼は、椅子に体を縛り付けられた状態で、見知らぬ教室に監禁されていたのです。「ななんだこれ 体が動かねぇ…」。何が起きたのか理解できず、混乱する鬼澤。絶対的な強者であったはずの彼は、今や、なすすべもない「被告人」となっていました。

原告と裁判官の入場

その鬼澤の前に、二人の人物が姿を現します。一人は、彼が憎むべき相手、美馬響。そしてもう一人は、彼が「奴隷」として支配していたはずの女子マネージャー、水川綾音(みずかわ あやね)でした。綾音が響の隣に立っているという事実に、鬼澤は驚きを隠せません。

被告人の「最後の抵抗」

しかし、この期に及んでも、鬼澤の傲慢な態度は変わりませんでした。

無力な脅迫

彼は、自分を裏切った綾音に対し、「ふざけんな!お前は俺の奴隷だろうが!」と怒鳴りつけます。そして、自らが持つ「切り札」をちらつかせるのです。「こっちには例の動画があるんだからな!!」。彼は、綾音の弱みであるあの動画さえあれば、まだ自分の方が優位に立てると信じていました。

「バカの一つ覚えだな」

しかし、響はその脅迫を、鼻で笑うかのように一蹴します。「動画か…」「バカの一つ覚えだな」。その絶対的な余裕と、侮蔑に満ちた言葉は、鬼澤の自信を打ち砕くのに十分でした。もはや、これまでの脅しは通用しない。鬼澤は、その事実を突きつけられます。

開廷宣言

全ての抵抗が無意味であることを悟らせた上で、響は、この異常な状況の目的を告げます。

「これより裁判を始める」

響は、恐怖に顔を引きつらせる鬼澤の顔を掴むと、その目を真っ直ぐに見つめ、冷たく言い放ちました。 「いつまで強気でいられるか見物だな」 「これより裁判を始める」。 これは、鬼澤がこれまで犯してきた全ての罪を白日の下に晒し、断罪するための、響だけによる、響のための「裁判」の始まりを告げる、開廷宣言でした。

まとめ【復讐の王子様】33話を読んだ感想

第33話は、これまでの復讐劇とは全く異なる、新たなステージの幕開けに、読んでいて興奮が止まりませんでした。「裁判」という、非常に演劇的で、そして恐ろしい舞台設定。響の復讐が、単なる暴力や社会的な抹殺ではなく、相手の罪を一つ一つ暴き、その心を徹底的に折るという、より陰湿で知的なフェーズに入ったことを感じさせます。

鬼澤が、最後まで自分の力を過信し、綾音を脅迫しようとする姿は、彼の愚かさと小物っぷりを非常によく表していました。そして、その脅しを「バカの一つ覚え」と一蹴する響の姿は、二人の間の絶対的な力の差を見せつけるようで、非常に痛快でした。

そして何より、響の隣に、被害者である綾音が「原告」として立つという構図が素晴らしい。これは、響の復讐が、もはや彼一人のためだけのものではなく、他の被害者たちの無念を晴らすための「正義の執行」でもあることを示唆しています。

響が始める、前代未聞の「私設法廷」。そこで、鬼澤のどんな罪が暴かれていくのでしょうか。そして、彼に下される「判決」とは。想像するだけで、期待と恐怖が入り混じります。このシリーズの復讐のアイデアは、本当に底が知れません。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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