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【復讐の王子様】6話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
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【復讐の王子様】第6話をネタバレありで解説する

絶望の淵で復讐を誓い、とびきりのイケメンへと生まれ変わった響子。第6話では、数ヶ月の時を経て、ついに復讐の舞台である高校へと足を踏み入れます 。彼の計画が、今、静かに始動します。

復讐の舞台は高校へ

物語は、復讐の誓いから数ヶ月後の天馬総合病院から始まります

周到に練られた準備期間

高校の入学式当日、生まれ変わった響子は、意識の戻らない母親の病室を訪れていました 。彼はこの数ヶ月間、ただ時が過ぎるのを待っていたわけではありません。来るべき日のために、「男としての仕草 言動 体つくり」といった入念な準備を重ねてきたのです 。その姿は、かつての宇佐美響子の面影を完全に消し去っていました 。 彼にとって幸運だったのは、いじめっ子たちが通っていた中学校が中高一貫校であったことです 。これにより、憎むべき復讐のターゲットを探す手間が省け、計画の第一歩を踏み出す準備は万全に整っていました

標的たちの無邪気な悪意

その頃、校門ではいじめの主犯格である玲奈と萌絵が、入学式の退屈さをこぼしていました 。彼女たちの性根は何も変わっていません。通りすがりの冴えない女子生徒を「芋女」と見下し 、かつて自分たちがいじめていた響子の話題になると、「あれから失踪したって噂だけど本当なのかな〜?」「知らない どっかで死んでんじゃない」と笑い合うのです 。彼女たちにとって、一人の人間の人生を狂わせたことなど、遠い過去の笑い話でしかありませんでした。

最初の標的

入学式が終わり、校舎へ戻る途中、運命の歯車が回り始めます。

王子様との出会い

「待って 自販機で飲み物買いたい」と萌絵が足を止めると、玲奈は「私ミルクティーね」と言い放ち、当然のように萌絵にお金を払わせて先に教室へ戻ってしまいます 。その力関係は、中学時代から変わっていないようです。 一人残された萌絵が不満を漏らしていると、背後から「動かないで」と優しい声が聞こえます 。振り返る彼女の目に飛び込んできたのは、入学式で女子生徒たちの注目を一身に集めていた、あの美しい青年でした 。彼は萌絵の髪にそっと触れると、「桜 髪についてたよ」と、舞い散る花びらを取って微笑むのです 。あまりに王子様のような振る舞いに、萌絵は完全に心を奪われてしまいます

新しい名前と復讐の宣告

「じゃあまたね」と去って行こうとする青年を、萌絵は慌てて呼び止め、名前を尋ねます 。青年は静かに振り返り、こう名乗りました。 「美馬 響(みま ひびき)。 かつて「馬面」と罵られた少女は、今や「美しい馬」の名を冠する青年となりました。彼は心の中で静かに宣言します。 「弱い私はもういない」 。 そして、目の前で赤面する少女――柳萌絵に向けて、冷徹な復讐の第一声を心に刻むのです。 「まずはお前を地獄に落とす

まとめ【復讐の王子様】6話を読んだ感想

第5話で燃え上がった復讐の炎が、この第6話でついに具体的な計画として動き出したことに、読んでいて興奮が止まりませんでした。数ヶ月という時間をかけて、外見だけでなく立ち居振る舞いまで完璧な「美馬響」という人間を作り上げた主人公の執念には、彼の覚悟の深さを感じさせられます

一方で、いじめっ子たちの変わらない無邪気な残酷さには、改めて怒りを覚えました。特に、響子のことを「どっかで死んでんじゃない」と笑い飛ばすシーンは、彼女たちの非道さを際立たせており、これから始まる復讐の正当性を読者に強く印象付けます

そして、最初の接触シーンが秀逸でした。いじめっ子グループの中ではパシリのような立場の萌絵を最初のターゲットに選び 、王道の少女漫画のようなシチュエーションで心を掴むという手口 。これは、復讐が単なる暴力ではなく、相手の心を弄び、精神的に追い詰めていく、より狡猾で知的なものになることを予感させます。

「美馬響」という新しい名前を名乗り 、優しい笑顔の裏で「まずはお前を地獄に落とす」と誓うラストシーン は、まさに最高のカタルシスへの序章です。悲劇のヒロインは死に、冷徹な復讐の王子様が生まれました。彼が最初の獲物をどのように地獄へと誘うのか、次回の展開から目が離せません。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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