漫画【戦隊大失格】ネタバレ完全版｜主要組織の幹部紹介や桜間日々輝が立ち上げた新戦隊についてなど

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この記事を読んでいるあなたは、

「『戦隊大失格』の詳しいネタバレや今後の展開が気になって仕方がない」
「登場人物たちの隠された過去や、物語の核心に触れる情報を深く知りたい」
「作品全体の魅力や、最終回の行方まで、まとめて情報を得たい」

といった強い探求心をお持ちのことでしょう。そのお気持ち、長年この作品を追いかけている筆者としても、非常によく理解できます。本当に謎が多く、先が読めない展開に毎度ハラハラさせられますよね。

本稿では、そんなあなたの知的好奇心に全力でお応えするため、原作コミックスの隅々まで読み込み、アニメ版の描写も踏まえた上で、『戦隊大失格』という作品の全貌を、ネタバレ情報も含めて徹底的に解説していきます。数多くの漫画レビューや深掘り考察記事を執筆してきた経験を持つ筆者が、客観的な情報と熱心なファンとしての視点を織り交ぜながら、物語の核心から読者の生の声、そして今後の展開予想に至るまで、分かりやすく整理してお届けすることをお約束します。

この記事を読み進めていただくことで得られるメリットは、『戦隊大失格』の基本的なあらすじや独特な世界観、個性豊かな登場人物たちの詳細な紹介はもちろんのこと、物語の根幹を揺るがす重要なネタバレポイント、さらにはこの作品がなぜこれほどまでに多くの読者を惹きつけているのかという理由まで、包括的に理解を深めることができる点です。作品をより多角的に、そして深く味わうための一助となるでしょう。

一方で、デメリットというか注意点としましては、本稿が「ネタバレ」を前提としている性質上、まだご自身で物語の展開を新鮮な気持ちで楽しみたい方や、特定の情報を今は知りたくないという方にとっては、意図せず先の情報を知ってしまう可能性があることです。どの情報をどの程度ご覧になるかは、ご自身の判断で慎重にお選びいただければ幸いです。また、作品の考察部分などには、筆者の個人的な解釈や推測も含まれておりますので、あくまで一つのエンターテイメントとしてお楽しみいただけますと幸いです。

それでは、一緒に『戦隊大失格』が織りなす、予測不可能で奥深い物語の世界へと、さらに深く分け入って参りましょう。

【戦隊大失格】ネタバレの前に概要を紹介

どんな話？あらすじをわかりやすく解説

『戦隊大失格』は、私たちがよく知るヒーローと悪の組織の戦いを、まったく新しい視点から描いた物語です。結論から言うと、この作品の主人公は正義のヒーローではなく、ヒーローに倒される側の「怪人」、それも名もなき下っ端戦闘員なのです。

それでは、なぜこのような設定になっているのでしょうか。この物語の世界では、かつて地球侵略を企てた怪人軍団と、平和を守る竜神戦隊ドラゴンキーパー（通称・大戦隊）との間で激しい戦いがありました。しかし、実は怪人軍団は侵略開始からわずか1年で大戦隊に屈服してしまっていたのです。それから13年間、毎週日曜日に「日曜決戦」という名目で、怪人たちがわざと負ける「やらせの茶番劇」が続けられていました。ヒーローたちは市民の憧れの的であり続ける一方、怪人たちは敗北を演じさせられる屈辱的な日々を送っています。

例えば、主人公である怪人の戦闘員Dは、そんな状況に強い不満を抱いていました。「どうして自分たちはずっと負け続けなければならないんだ？」と。そして彼は、この歪んだ関係を終わらせるため、ヒーロー組織である大戦隊に人間になりすまして潜入し、内部から組織を潰そうと決意します。そこで彼は、同じように現状に疑問を持つ協力者たちと出会い、強大なドラゴンキーパーたちに立ち向かっていくことになります。このように、従来のヒーロー作品の「お約束」を打ち破る展開が、この作品の大きな魅力と言えるでしょう。悪役側からの視点で描かれることで、「正義とは何か？」「悪とは何か？」を読者に問いかける、深みのある物語が展開されていきます。

どんな世界観や設定？

『戦隊大失格』の物語は、私たちの現代とよく似た日本が舞台ですが、そこには一つ大きな違いが存在します。それは、ヒーローと怪人の戦いが日常の一部となり、さらにはエンターテイメント化しているという点です。

このため、物語を理解する上で重要な設定がいくつかあります。まず、13年もの長きにわたり、正義のヒーローである竜神戦隊ドラゴンキーパー（通称・大戦隊）と悪の怪人軍団が戦いを繰り広げていると市民は信じています。しかし、その実態は、怪人側がとっくに屈服しており、毎週日曜日に開催される「日曜決戦」というショーで、ヒーローたちが必ず勝つように仕組まれた八百長試合を演じているのです。この「日曜決戦」はテレビ中継もされるほどの人気ぶりで、市民にとっては休日の楽しみの一つとなっています。

大戦隊は、レッド、ブルー、イエロー、グリーン、ピンクの5人のドラゴンキーパーを頂点とする巨大な組織です。彼らはそれぞれ部隊を率いており、隊員たちには「正一位（しょういちい）」から始まる細かい位階制度が存在します。ヒーローたちは、怪人を唯一倒すことができる「神具（しんぐ）」と呼ばれる特別な武器と変身アイテムを駆使して戦います。この神具はキーパーごとに専用のものがあり、様々な能力を持つカートリッジを付け替えることで多彩な技を繰り出せるのが特徴です。位階を持つ隊員たちも、神具の力を一部借りた「神具レプリカ」を使用します。

一方、敵対する怪人軍団は、地球侵略開始からわずか1年で大戦隊に敗北しました。それ以降、幹部たちは潜伏し、残された下級戦闘員（通称「ダスター」）たちは、毎週の「日曜決戦」でやられ役を演じさせられています。ダスターたちは不死身の肉体を持っていますが、神具で攻撃されると消滅してしまいます。また、人に成り代わる擬態能力を持つ怪人幹部も存在し、物語の中で重要な役割を果たします。

ちなみに、物語が進むにつれて、この世界の根幹に関わる驚きの事実も明らかになります。例えば、実は怪人たちは、大戦隊のメンバーであるイエローキーパーによって生み出された存在である、といった設定も明かされます。このように、一見単純なヒーロー対悪の構図の裏には、複雑な設定と人間（怪人）ドラマが隠されているのが、この作品の大きな魅力と言えるでしょう。

登場人物を紹介

『戦隊大失格』には、個性豊かで魅力的なキャラクターたちが数多く登場します。ここでは、物語の主要な勢力である「悪の怪人軍団」、「竜神戦隊ドラゴンキーパー（大戦隊）」、そして物語に大きな影響を与える「怪人保護協会」の主な登場人物たちを紹介していきましょう。

【悪の怪人軍団】

まずは、本来は地球を侵略するはずだったが悪役を演じさせられている怪人軍団のメンバーです。

• 戦闘員D（せんとういんディー） 本作の主人公で、怪人軍団の最下級戦闘員です。名もなき存在でしたが、ヒーローたちが作り上げた茶番劇に嫌気がさし、大戦隊を内部から潰すために立ち上がります。人間への擬態能力に長けており、様々な人物になりすまして潜入活動を行います。諦めない心と機転で困難に立ち向かう姿が描かれます。
• 戦闘員XX（エクスズ） 地上に潜伏していた、誇り高き怪人の少女です。ペルトロラに名付けてもらい、彼と行動を共にすることが多いです。怪人としての矜持を強く持っています。
• ペルトロラ 「酉」を司る怪人幹部の一人。天使のような羽を持つ不気味な姿をしています。兵器を取り込んで自らの能力にすることが可能です。かつて怪人を信奉する宗教団体を襲撃し、桜間姉弟の運命を大きく変えました。
• マガティア 「巳」を司る怪人幹部。高度な幻覚を操る能力を持ち、過去には多くの大戦隊員を戦闘不能に追い込みました。人間社会に紛れ込み、「ウロボロス」という組織を率いて暗躍します。

【竜神戦隊ドラゴンキーパー（大戦隊）】

次に、市民からは絶大な人気を誇るヒーロー組織「大戦隊」の主要メンバーです。

• レッドキーパー／赤刎 創星（あかばね そうせい） レッド部隊を率いる正一位の隊員で、ドラゴンキーパーのリーダーです。表向きは理想の上司として人気ですが、裏では冷酷で計算高い一面を持っています。戦闘員Dに神具を奪われるという失態を犯してしまいます。
• ブルーキーパー／蒼馬 圭介（そうま けいすけ） ブルー部隊を率いる正一位の隊員。かつて大戦隊を離れていましたが、その実力は高く評価されています。お金にがめつい一面も見せますが、過去には仲間を救うために体を張ったこともあります。
• イエローキーパー／黄理谷 真夜（きりたに しんや） イエロー部隊を率いる正一位の隊員。実は、物語の根幹に関わる秘密を握っており、怪人たちを生み出した張本人でもあります。神具の開発にも関わっていました。
• グリーンキーパー／千歳（ちどり） グリーン部隊を率いる正一位の隊員。普段は飄々としていますが、情報屋としての裏の顔も持ち、様々な情報網を駆使します。変身すると性格が大きく変わる特徴があります。
• ピンクキーパー／桜間 世々良（さくらま せせら） ピンク部隊を率いる正一位の隊員で、桜間日々輝の姉です。普段は車椅子での生活を余儀なくされていますが、変身時のみ立つことができます。弟の日々輝を溺愛しています。
• 錫切 夢子（すずきり ゆめこ） イエロー部隊所属の従一位隊員。戦闘員Dの正体を知りつつ、彼を利用して大戦隊の壊滅を企む謎多き少女です。時間を操る神具レプリカを使いこなし、その正体は古来より竜神に仕えていた巫女の一族の生き残り、「鈴桐六子（すずきりむつこ）」です。
• 桜間 日々輝（さくらま ひびき） 元々は「無色」の隊員候補生でしたが、戦闘員Dが彼になりすましたことでグリーン部隊所属ということになっています。正義感が強く、大戦隊の歪んだ現状を正そうと考えています。Dに協力し、自らの存在と引き換えに彼を助けました。後に「新戦隊」を立ち上げることになります。

【怪人保護協会】

大戦隊とは異なる立場から、怪人の権利を主張する組織のメンバーです。

• 薄久保 薬師（うすくぼ やくし） 怪人保護協会の代表理事。かつて怪人によって起きた事件の生き残りで、人間と怪人の平等な権利を求めて活動しています。娘の天使と共に、大戦隊と対立していきます。
• 薄久保 天使（うすくぼ えんじぇる） 怪人保護協会の理事で、薬師の娘。人間と怪人のハーフであり、大戦隊に潜入してスパイ活動を行っていました。オッドアイが特徴的な少女です。

これらのキャラクターたちが、それぞれの思惑や正義を胸に、複雑に絡み合いながら物語を紡いでいきます。

【戦隊大失格】ネタバレ７選！

ネタバレ① 日曜決戦は壮大なやらせだった！

『戦隊大失格』の物語を読み進める上で、まず読者が驚かされるであろう最も基本的な、そして衝撃的な設定があります。それは、毎週日曜日に行われているヒーローと怪人たちの熱い戦い「日曜決戦」が、実は完全に仕組まれた「やらせ」であるという事実です。

このため、市民たちが固唾をのんで見守るヒーローの華々しい活躍や、怪人たちの恐ろしい侵略行為は、全て台本通りの茶番劇に過ぎません。なぜこのようなことが行われているのでしょうか。その背景には、13年前に勃発した人類と怪人軍団との戦いが、わずか1年という短期間で、ヒーロー組織「大戦隊」の圧勝によって終結していたという驚きの真実があります。

しかし、大戦隊はその事実を公にせず、むしろヒーローの存在意義を保ち、市民の支持を得続けるために、怪人軍団との間に秘密の協定を結びました。その内容は、「一般市民にやらせと悟られぬよう毎週日曜日に侵攻を続け、そして必ず敗北する」という屈辱的なものです。

具体的には、次のような状況が常態化しています。

• 「日曜決戦」の会場となるスタジアムは常に満員で、テレビ中継も行われるなど、一大エンターテイメントとして成立しています。
• 怪人たちは事前に用意されたシナリオに沿って行動し、竜神戦隊ドラゴンキーパーたちによって派手に倒される役割を担っています。
• 怪人軍団の末端戦闘員である「ダスター」たちは、この敗北を前提とした戦いに半ば強制的に参加させられ、心の中では大きな不満を抱えています。

この「日曜決戦」の八百長という設定は、物語の非常に早い段階で読者に提示されます。そして、この偽りの平和とヒーローたちの欺瞞に気づき、それに反旗を翻そうとする主人公・戦闘員Dの行動原理を理解する上で、極めて重要なポイントとなるのです。読者にとっては、信じていた「正義のヒーローショー」の裏側を見せつけられることで、物語の世界観に一気に引き込まれることでしょう。

ネタバレ② 主人公・戦闘員Dがヒーロー組織に潜入！

『戦隊大失格』の物語が大きく動き出すきっかけとなるのが、主人公である怪人軍団の一戦闘員、通称「戦闘員D」が取る、前代未聞の行動です。毎週繰り返される屈辱的な「日曜決戦」という名の茶番劇に心の底から嫌気がさした彼は、この歪んだ状況を打破するために、なんと敵の本拠地であるヒーロー組織「大戦隊」へ潜入することを決意します。

では、なぜ一介の戦闘員に過ぎないDが、このような大胆かつ危険な計画を実行に移そうと考えたのでしょうか。その最大の理由は、現状のヒーローと怪人の関係性、つまり怪人側が永遠に敗北を演じさせられるという一方的な状況を根本から覆したいという強い意志にあります。彼は、ただやられ役を演じるためだけに存在する自分たちの運命に抗い、大戦隊を内部から崩壊させることで、真の意味での解放を目指そうと考えたのです。

具体的に、戦闘員Dの潜入計画は以下のように展開していきます。

• 戦闘員Dは、怪人特有の人間への擬態能力を巧みに利用し、様々な人物になりすますことで、大戦隊の厳重な警戒網をくぐり抜け、組織内部へと足を踏み入れます。
• 彼の主な目的は、大戦隊の内部構造やヒーローたちの弱点を探り出すこと、そして彼らの力の源である「神具」を無力化あるいは奪取し、最終的にはドラゴンキーパーたちを打倒することにあります。
• 潜入先の大戦隊では、Dは予想外の協力者や、彼の計画を阻む敵対者など、様々な人物と関わることになります。例えば、大戦隊員「桜間日々輝」と入れ替わり、彼の名前と立場を利用して正隊員を目指すことになるなど、スリリングな展開が待ち受けています。
• この潜入行動を通じて、Dは単にスパイ活動を行うだけでなく、彼自身の価値観や目的にも変化が生じ始めます。また、敵であるはずの人間たちとの交流の中で、Dは「正義」や「悪」といった概念について深く考えさせられることになります。

このように、主人公戦闘員Dの大戦隊への潜入は、物語に大きな緊張感と予測不可能な面白さをもたらす重要なターニングポイントです。彼の孤独な戦いが、強大なヒーロー組織にどのような影響を与えていくのか、読者は固唾をのんで見守ることになるでしょう。

ネタバレ③ 怪人を生み出したのはまさかのイエローキーパー！

『戦隊大失格』の物語には数多くの驚くべき秘密が隠されていますが、その中でも特に読者の価値観を根底から揺るがすであろう衝撃の事実があります。それは、地球征服を企むとされてきた「悪の怪人軍団」が、実は正義のヒーローチーム「竜神戦隊ドラゴンキーパー」の一員、イエローキーパーこと**黄理谷真夜（きりたに しんや）**によって生み出された存在だった、という信じがたい真相です。

では、なぜ平和を守るはずのヒーローが、自ら敵となる怪人たちを創り出したのでしょうか。その詳細な動機は物語の進行と共に徐々に明らかになっていきますが、この事実は、従来のヒーロー作品における「正義と悪」という単純な二項対立の構図を完全に破壊します。怪人たちが単なる侵略者ではなく、ヒーロー側の都合によって生み出された存在である可能性が浮上することで、物語は一層複雑な様相を呈するのです。

この驚愕の事実は、物語に以下のような影響を与えています。

• 長年、市民にとっては恐怖の対象であり、ヒーローにとっては打倒すべき敵であった怪人たちの存在意義そのものが問い直されることになります。彼らは本当に「悪」だったのでしょうか。
• イエローキーパーこと黄理谷真夜は、単なる裏切り者やマッドサイエンティストとして片付けられない、複雑な背景や目的を持ったキャラクターとして描かれていきます。彼が怪人を創造した真の理由とは何なのか、その謎が物語の大きな推進力の一つとなるのです。
• この設定により、「ヒーローは絶対的な正義であり、怪人は絶対的な悪である」という固定観念が打ち砕かれます。読者は、誰の言葉を信じ、誰の行動を支持すべきなのか、常に考えさせられることになるでしょう。
• 主人公である戦闘員Dをはじめとする怪人たちの苦悩や戦いの意味合いも、この事実によってさらに深まります。自分たちを生み出した存在が、自分たちを倒すヒーロー組織の一員であるという皮肉な運命に、彼らはどう向き合っていくのでしょうか。

このように、怪人の創造主がイエローキーパーであったという事実は、『戦隊大失格』という作品が持つアンチヒーローとしての側面を際立たせ、読者に「本当の正義とは何か」「本当の悪とは何か」という普遍的なテーマを強く問いかける重要な要素となっています。この衝撃的な真実を知った上で物語を追うと、登場人物たちの行動一つ一つが、より多層的な意味を持って見えてくるはずです。

ネタバレ④ グリーンキーパーには妻子がいた！

『戦隊大失格』の物語は、ヒーローと怪人という単純な対立構造だけでは語れない、登場人物たちの複雑な内面や背景が魅力の一つです。その中でも特に、主人公である戦闘員Dの価値観を揺るがし、物語に深みを与える重要な事実があります。それは、Dが打倒を目指すヒーローの一人、グリーンキーパーこと千歳（ちどり）に、愛すべき妻と幼い娘がおり、ごく普通の家庭生活を送っていたという点です。

この事実は、なぜ戦闘員Dにとって、そして物語にとって大きな意味を持つのでしょうか。それは、Dが当初、ヒーローたちを自分たち怪人を虐げる非情な存在、あるいは茶番劇を強いる憎むべき敵として一面的に捉えていたからです。しかし、グリーンキーパーが任務を離れた場所で見せる、家族を愛し、ささやかな日常を大切にする人間らしい姿は、Dの中に大きな葛藤を生じさせます。

具体的に、この事実は物語の中で次のように描かれています。

• 戦闘員Dは、グリーンキーパーの弱点を探るため、あるいは彼を直接排除するために行動する中で、偶然にも彼の私生活を垣間見ることになります。そこでDが目にしたのは、ヒーローとしての威厳ある姿とは全く異なる、優しい夫であり、愛情深い父親としての一面でした。
• それまで「倒すべき敵」としか認識していなかった相手が、自分と同じように守りたいものを持ち、人間らしい感情を抱いていることを知った戦闘員Dは、単純な憎しみだけでは割り切れない複雑な思いを抱くようになります。彼らを倒すことは本当に正しいのか、自分たちの戦いは何を目指しているのか、といった根源的な問いに直面するのです。
• 特に、Dが協力者である錫切夢子と共にグリーンキーPERの暗殺計画を実行に移そうとする場面では、彼の家族との幸せそうな様子を目の当たりにし、心が大きく揺らぎます。この出来事は、Dの戦いに対する考え方に少なからず影響を与えることになります。
• このように、敵キャラクターであるヒーローにも人間的な側面や守るべきものが存在することを示すことで、物語は単純な勧善懲悪では終わらない、より現実的で深みのあるテーマ性を帯びてきます。

読者にとっては、グリーンキーパーの意外な一面を知ることで、彼に対する見方が変わるかもしれません。そして何より、敵の人間性に触れた戦闘員Dがどのような苦悩を抱え、どのような選択をしていくのか、その心の動きに強く引きつけられることになるでしょう。この事実は、物語における「正義」と「悪」の境界線を曖昧にし、登場人物たちのドラマをより一層際立たせる効果を持っています。

ネタバレ⑤ 錫切夢子の正体は「竜の巫女」の生き残り！

『戦隊大失格』の物語で、主人公・戦闘員Dの前に現れ、彼を利用しつつも協力関係を築くミステリアスな少女、イエロー部隊所属の錫切夢子（すずきり ゆめこ）。彼女の言動には常に謎が多く、読者の興味を引きつけてやみませんが、その背後には衝撃的な真実が隠されています。実は彼女こそ、古来より竜神に仕え、神具と深い関わりを持つ巫女の一族「鈴桐家」の最後の生き残り、「鈴桐六子（すずきり むつこ）」だったのです。

では、なぜ「竜の巫女」の末裔である彼女が、その正体を隠して大戦隊に所属し、さらには戦闘員Dのような怪人に接触してきたのでしょうか。その理由は、彼女が胸の奥に抱える壮絶な目的、「大戦隊を壊滅させる」という強い意志にあります。彼女の一族が過去にどのような運命を辿り、なぜ彼女が大戦隊に対して深い憎しみを抱くようになったのかは、物語が進むにつれて徐々に明らかになりますが、この復讐心こそが彼女の全ての行動の源泉となっているのです。

この錫切夢子の正体と目的は、物語において以下のような重要な意味を持っています。

• 錫切夢子は、時間を操る神具レプリカ「月読命（つくよみ）」を巧みに操るなど、高い戦闘能力と冷静な判断力を兼ね備えています。彼女は戦闘員Dの正体を知りながら、彼を自身の目的を達成するための駒として利用しようとします。
• 彼女の一族である「鈴桐家」は、ヒーローたちの力の源泉である「神具」の誕生に極めて深く関わっていました。情報によれば、神具そのものが鈴桐家の血と骨から作られており、さらに彼女自身のクローンが新たな神具レプリカの材料にされているという衝撃的な事実も示唆されています。このことから、鈴桐家が大戦隊によって非道な扱いを受け、犠牲にされてきた過去が浮かび上がってきます。
• 彼女の「大戦隊壊滅」という目的は、単なる個人的な復讐に留まらず、一族の無念を晴らし、歪んだヒーローシステムそのものを破壊しようとする壮大な野望であるとも解釈できます。
• 戦闘員Dにとって、夢子は時に協力者であり、時に危険な存在でもあります。彼女の真の目的を知った時、Dがどのような選択をするのか、二人の関係性がどう変化していくのかは、物語の大きな見どころの一つと言えるでしょう。

このように、錫切夢子の正体と彼女が背負う過酷な運命は、『戦隊大失格』の物語にミステリーと深みを与え、読者を惹きつける重要な要素となっています。彼女の悲壮な覚悟と、その目的がどのように果たされようとするのか、目が離せません。

ネタバレ⑥ 桜間日々輝が「新戦隊」を設立！

『戦隊大失格』の物語において、主人公・戦闘員Dにとって数少ない理解者であり、初期の重要な協力者であった桜間日々輝（さくらま ひびき）。彼が既存のヒーロー組織である「大戦隊」の欺瞞に満ちたあり方に深い絶望と疑問を抱き、そこから離脱するだけでなく、自らの信じる正義を体現するための新たな組織「新戦隊」を立ち上げるという展開は、物語に新たな風を吹き込む大きなターニングポイントです。

では、なぜ桜間日々輝は、かつて少なからず憧れを抱いていたはずの大戦隊と袂を分かち、自ら新しい組織を率いる道を選んだのでしょうか。その根底には、彼が目の当たりにした大戦隊内部の腐敗、市民を欺く「日曜決戦」という茶番劇、そして何よりもヒーローたちが失ってしまった本来あるべき正義の姿に対する強い憤りがあります。彼は、ただ現状を嘆くだけでなく、自らの手で真のヒーロー像を追求し、歪んでしまった世界を「本当の姿に戻す」という強い決意のもと、「新戦隊」の設立へと踏み出すのです。

この「新戦隊」の設立は、物語に以下のような影響を与えます。

• 桜間日々輝は、戦闘員Dとの出会いを通じて大戦隊の暗部を知り、組織の内部告発を試みるほど純粋な正義感の持ち主です。しかし、その試みはDに助けられる形で潰え、彼は一度物語の表舞台から姿を消すことになります。
• しかし、彼は諦めていませんでした。「戦保怪戦」と呼ばれる大きな戦いの後、再び姿を現した日々輝は、「偽りのヒーローを正す」という明確な目的を掲げ、志を同じくする者たちを集めて「新戦隊」を結成します。
• 注目すべきは、「新戦隊」に参加するメンバーの多様性です。そこには、かつての大戦隊の隊員だけでなく、敵対していたはずの怪人保護協会の元メンバー、さらには元怪人幹部といった、従来のヒーロー組織では考えられないような顔ぶれが名を連ねます。これは、日々輝が目指す「正義」が、既存の枠組みにとらわれない新しい形であることを示唆しています。
• 「新戦隊」の登場は、大戦隊、戦闘員D、そしてその他の勢力との間に新たな関係性を生み出します。時には協力し、時には対立しながら、それぞれの「正義」がぶつかり合うことで、物語はより一層深みを増していくことになるでしょう。

読者にとっては、桜間日々輝がどのような理想を掲げ、どのような仲間たちと共に「新戦隊」を導いていくのか、そして彼らが強大な大戦隊や主人公・戦闘員Dの運命にどう関わってくるのか、目が離せない展開が続くことになります。この新たな組織の誕生は、『戦隊大失格』の予測不可能な物語をさらに加速させる重要な要素と言えるでしょう。

ネタバレ⑦ レッドキーパーの非道な本性と神具強奪事件！

『戦隊大失格』の物語において、市民からの絶大な支持を集め、ヒーロー組織「大戦隊」の頂点に君臨するカリスマ的リーダー、レッドキーパーこと赤刎創星（あかばね そうせい）。彼は「理想の上司」として常にメディア光を浴びていますが、その完璧なヒーロー像の裏には、目的のためには手段を選ばない冷酷非情な本性が隠されています。さらに、物語の序盤で、この絶対的強者であるはずの彼が、主人公・戦闘員Dとの直接対決の末に、力の源泉である「神具」を奪われてしまうという衝撃的な事件が発生します。

では、なぜレッドキーパーのような一見完璧なヒーローが、そのような裏の顔を持ち、そして屈辱的な敗北を喫することになったのでしょうか。それは、彼が自身の地位と大戦隊の絶対的な権威を維持するためには、いかなる障害も容赦なく排除するという、歪んだ正義感と徹底した合理主義に基づいているからです。彼の「理想の上司」というパブリックイメージは巧妙に計算されたものであり、その裏では自身の意に反する者や組織の調和を乱すと判断した部下を秘密裏に抹殺することも厭わないのです。戦闘員Dとの戦いにおいては、Dの予想を超えた執念と機転、そして協力者たちの存在が、レッドキーパーの油断や慢心を突き、結果として神具強奪という事態を引き起こしたと言えるでしょう。

このレッドキーパーの非道な本性と神具強奪事件は、物語の中で具体的に次のように描かれています。

• レッドキーパーは、10年連続で「理想の上司ランキング」で1位を獲得するなど、表向きは誰からも慕われるリーダーとして振る舞っています。
• しかし、その裏では、自分に楯突く者や、組織の「純粋性」を脅かすと見なした人物を容赦なく排除します。例えば、彼の側近であった緋村が、神具を奪われた責任を問い、彼に辞任を促した際には、その場でためらうことなく彼を殺害するという、常軌を逸した行動に出ています。
• 主人公の戦闘員Dは、大戦隊に潜入し、打倒レッドキーパーの機会を虎視眈々と狙います。そして、ついに直接対決の時が訪れると、Dは捨て身の覚悟と錫切夢子らの支援を受け、レッドキーパーの力の象徴である赤の神具（日本刀の形状）を奪い取ることに成功するのです。
• この神具強奪事件は、レッドキーパーにとって計り知れないダメージとなります。彼は変身する能力を失い、戦闘力が大幅に低下するだけでなく、その絶対的な権威にも大きな傷がつくことになります。
• この一件は、大戦隊内部の勢力図にも少なからず影響を及ぼし、他のキーパーたちの動向や、組織全体の統制にも変化が生じるきっかけとなる可能性があります。

読者にとっては、絶対的なヒーローと信じられていた人物の失脚と、その裏に隠された冷酷な本性が明らかになることで、物語の予測不可能な展開と、登場人物たちの複雑な心理描写に、より一層引き込まれることになるでしょう。この事件は、『戦隊大失格』が単なるヒーロー賛歌の物語ではないことを強く印象付ける重要なエピソードです。

【戦隊大失格】ネタバレを含む感想など

なぜ人気？読者の評価と感想をまとめてみた

『戦隊大失格』は、多くの漫画ファンから注目を集め、アニメ化もされるほどの人気を博しています。その人気の秘密はどこにあるのでしょうか。ここでは、実際に作品を読んだ方々の評価や感想をまとめ、その魅力を探っていきたいと思います。

結論から申し上げますと、この作品が多くの読者に支持されている主な理由は、従来のヒーローものの常識を打ち破る斬新な設定、敵味方問わず魅力的なキャラクターたち、そして先の読めないストーリー展開にあるようです。

その背景として、多くの読者がまず指摘するのが、「悪役である怪人側の視点から物語が描かれる」という、これまでにない新鮮な切り口です。ヒーローが絶対的な正義として描かれるのではなく、むしろその裏側や欺瞞に焦点を当てるアンチヒーロー的な作風が、「新しいヒーロー像だ」「考えさせられる」といった好意的な意見に繋がっています。

具体的に、読者からは次のような声が寄せられています。

• 「まさかの怪人目線で戦隊モノを描くという発想がすごい！新鮮で面白いです。」
• 「主人公が怪人で、しかもいわゆるザコキャラというのが斬新。応援したくなります。」
• 「ヒーローが必ずしも正義ではなく、むしろ非道な一面を持っているという描写が衝撃的でした。」
• 「戦闘員Dが知恵と勇気で困難な状況を切り抜けていく姿に胸が熱くなります。」
• 「登場人物一人ひとりが丁寧に描かれていて、敵キャラクターにも感情移入してしまいます。」
• 「展開が全く読めないので、毎週ワクワクしながら読んでいます。」
• 「シリアスなだけでなく、クスッと笑えるギャグもあってバランスが良いです。」
• 「アニメを見て面白かったので原作も読み始めました。期待通りです。」

一方で、少数ながら「設定や登場人物の関係性がやや複雑で、時々混乱することがある」といった意見も見られました。しかし、そうした点を差し引いても、物語全体の面白さやキャラクターの魅力がそれを上回るという評価が大勢を占めているようです。また、一部のキャラクターの性格や行動について、好みが分かれるという感想も散見されましたが、それもまた多様なキャラクター造形の結果と言えるかもしれません。

総じて、『戦隊大失格』は、これまでのヒーロー作品の「お約束」に飽きてしまった読者や、深みのある人間（怪人）ドラマを求める読者にとって、非常に魅力的な作品として受け入れられているようです。「正義とは何か、悪とは何か」を問いかけるテーマ性も、多くの読者の心に響いているのではないでしょうか。

何巻までありますか？最新刊は？

大人気漫画『戦隊大失格』をこれから読み始めようと思っている方や、続きを読むのを楽しみにしている方にとって、現在何巻まで刊行されているのか、そして最新刊の情報は気になるところですよね。

結論から申し上げますと、『戦隊大失格』は、2025年4月の時点で既刊18巻となっています。物語は「週刊少年マガジン」で現在も好評連載中ですので、今後も続々と新しい巻が登場することが期待されます。18巻まで物語が進んでいるということは、それだけ多くのエピソードやキャラクターたちの活躍、そして衝撃的な展開が楽しめるということでもあります。じっくりと『戦隊大失格』の世界に浸りたい方にとっては、読み応え十分な巻数と言えるでしょう。

最新刊はどんな内容？

現時点での最新刊である18巻では、物語の核心に迫る非常に興味深い展開が待っています。 主人公である戦闘員Dが、あるキャラクターの能力によって、イエローキーパー・黄理谷（きりたに）の過去の記憶の世界へと飛ばされてしまいます。そこでDが目の当たりにするのは、なんと私たちが知る「竜神戦隊ドラゴンキーパー」が、実は特撮テレビ番組として企画されていたという衝撃的な光景でした。

黄理谷自身が監督や脚本家として関わり、若き日の赤刎創星（あかばね そうせい、後のレッドキーパー）らが俳優として参加する形で番組制作が進められていきます。しかし、撮影中にイエローキーパー役の俳優が失踪するというトラブルが発生し、そこから徐々に計画の歯車が狂い始めてしまうのです。

この18巻では、現在のヒーロー組織「大戦隊」がどのようにして誕生したのか、そして物語の大きな謎の一つである「怪人誕生の秘密」がついに明かされるという、ファンならずとも見逃せない重要な内容となっています。過去の出来事が現在の状況にどう繋がっているのか、非常にスリリングな展開が楽しめます。

今後の巻の発売予定は？

『戦隊大失格』の単行本の最新刊（19巻以降）の具体的な発売予定日については、現時点（2025年5月8日）ではまだ公式な発表は確認できていません。

一般的に、「週刊少年マガジン」のような週刊誌で連載されている漫画の場合、単行本は3ヶ月から4ヶ月に1巻程度のペースで発売されることが多いです。そのため、18巻が2025年4月頃の発売情報に基づくとすれば、次の19巻は2025年の夏から秋頃に発売される可能性が考えられますが、これはあくまで目安となります。

正確な発売日については、講談社の公式ウェブサイトや「週刊少年マガジン」の誌面、または公式X（旧Twitter）アカウントなどで発表される最新情報をご確認いただくのが最も確実です。楽しみに待ちましょう。 また、2025年4月13日からはアニメの第2期も放送が開始されていますので、アニメの展開と合わせて原作コミックスの情報をチェックするのも良いかもしれませんね。

最終回はどうなるのか考察してみた

『戦隊大失格』は、その斬新な設定と予測不可能なストーリー展開で、多くの読者を魅了し続けています。2025年5月現在も「週刊少年マガジン」で好評連載中であり、物語がどのような結末を迎えるのか、ファンの間では様々な考察が飛び交っています。ここでは、これまでの物語の展開や提示された謎、そしてキャラクターたちの目的から、最終回がどのようになるのかをいくつかのポイントに分けて考察してみたいと思います。

まず最も注目されるのは、主人公である戦闘員Dの最終的な運命でしょう。彼の最大の目的は、長年怪人たちを縛り付けてきた「日曜決戦」という名の茶番劇を終わらせ、ヒーロー組織「大戦隊」を打倒し、怪人たちの真の解放を勝ち取ることです。最終回では、この目的が達成されるのかどうかが大きな焦点となります。Dが大戦隊の支配体制を完全に崩壊させ、怪人たちが人間と対等な立場で生きられる世界を築くことができるのか、あるいは全く別の形で彼なりの「勝利」を掴むのか、様々な可能性が考えられます。彼が最後まで「悪の戦闘員」としての矜持を貫くのか、それとも新たな存在意義を見出すのかも気になるところです。

次に、「大戦隊」とドラゴンキーパーたちのその後も重要な考察ポイントです。特に、物語の初期からDと深い因縁を持つレッドキーパーや、怪人創造の秘密を握るイエローキーパーといった中心人物たちがどのような結末を迎えるのか。彼らが自らの過ちに気づき改心するのか、それとも最後までDたちの前に立ちはだかる強大な敵として存在するのか。あるいは、組織そのものが解体され、全く新しい形の「ヒーロー」や「防衛組織」が生まれる可能性も否定できません。

そして、桜間日々輝が立ち上げた「新戦隊」の役割も見逃せません。彼らは「偽りのヒーローを正し、世の中を本当の姿に戻す」という理想を掲げていますが、この理想が最終的にどのような形で実現されるのか。大戦隊とも、そして戦闘員Dたちの勢力とも異なる第三の勢力として、世界の秩序再編に大きな影響を与える存在になるのではないでしょうか。彼らが目指す「本当の正義」が、ヒーローと怪人の長きにわたる戦いに終止符を打つ鍵となるのかもしれません。

また、謎多きキャラクターである錫切夢子の目的、「大戦隊壊滅」がどのような形で描かれるのかも注目です。彼女の悲願は成就するのか、そして彼女自身は過去の呪縛から解放されるのでしょうか。

物語全体を通して問い続けられてきた「正義とは何か、悪とは何か」というテーマに、どのような答えが提示されるのかも非常に興味深いです。単純な二元論では割り切れない、多様な価値観が認められるような、あるいは新たな「共存」の形が示されるような結末を迎えることも考えられます。『戦隊大失格』らしい、既存の価値観をひっくり返すような、それでいてどこかに希望を感じさせるエンディングになるのではないかと期待が高まります。

もちろん、これらはあくまで現時点での考察に過ぎません。作者である春場ねぎ先生が、私たちの予想を遥かに超えるような驚きの結末を用意している可能性も十分にあります。今後の展開を楽しみに待ちたいと思います。

「戦隊大失格」を読んだあなたにおすすめの漫画3選

『戦隊大失格』で描かれた、一筋縄ではいかないヒーロー像や、組織の裏側、そして登場人物たちの複雑な心理描写に心を揺さぶられたあなたへ。今回は、そんなあなたがきっと夢中になること間違いなしの、個性的で奥深い魅力を持った漫画を3作品厳選してご紹介します。どの作品も、ただの勧善懲悪では終わらない、人間のリアルな感情や社会の歪みに切り込んだ、読み応えのある物語ばかりです。

①【戦隊タブー】

『戦隊タブー』ってどんな話？

近未来、人類は謎の怪人たちの脅威にさらされ、恐怖のどん底にいました。そんな世界の平和を守るため、日夜戦い続けるのが「結束戦隊クロスレンジャー」。そのリーダーであるクロスレッドこと赤間烈央は、誰よりも正義感が強く、市民の平和を第一に考えています。しかし、その強すぎる正義感は、ある日、彼自身を禁断の領域へと踏み込ませてしまうのです。仲間であるクロスピンクとの一夜の過ちをきっかけに、彼の日常、そして「正義」そのものが崩壊していく…。これは、正義の名の下にあらゆるタブーを犯していくヒーローの姿を描いた、背徳のインモラル・サスペンスです。

この漫画が刺さる人（どんな読者におすすめか）

ここが面白い！

何と言っても、「正義のためなら手段を選ばない」という大義名分のもと、主人公のクロスレッドが次々と許されざる禁忌（タブー）を犯していく狂気です！ 不倫、盗撮、果ては仲間殺しまで…。彼の行動は本当に「正義」なのか、それともただの暴走なのか。読んでいるこちらの倫理観までグラグラと揺さぶられるような、スリリングで背徳的な展開がたまりません。「次はどんなタブーを犯してしまうんだ…！？」と、ページをめくる手が止まらなくなること必至です。

『戦隊大失格』との共通点

『戦隊大失格』では、ヒーロー組織「大戦隊」の偽善や、ヒーローたちが抱える裏の顔が描かれましたよね。『戦隊タブー』は、その視点をさらにヒーロー個人の内面に深く踏み込み、「正義」という大義がいかに危うく、時に暴走し、人間を狂わせてしまうのかを強烈に描き出しています。「ヒーローとは何か？」「正義とは何か？」という根源的な問いを、『戦隊大失格』とはまた異なる角度から、しかし同様に鋭く、そしてよりショッキングに突きつけてくる点で、きっとあなたの心に深く刺さるはずです。ヒーローの理想と現実のギャップ、その中で生まれる葛藤や苦悩といった人間心理の描写は、両作品に共通する大きな魅力と言えるでしょう。

②【魔都精兵のスレイブ】

『魔都精兵のスレイブ』ってどんな話？

日本各地に突如出現した異空間『魔都』。そこには「桃」と呼ばれる特殊な資源が存在し、それを食べた女性にのみ超常的な能力をもたらすため、「魔防隊」と呼ばれる女性だけで構成された戦闘部隊が組織されていました。物語は、どこか鬱屈した日々を送っていた男子高校生・和倉優希が、偶然魔都に迷い込んでしまうところから始まります。そこで彼は、魔防隊七番組の美しき組長・羽前京香と出会い、彼女から「お前を私の奴隷（スレイブ）にする」と衝撃的な宣言をされてしまうのです！ 優希は、京香の能力によって戦闘形態に変身し、彼女の「乗り物」兼「武器」として、恐るべき醜鬼（しゅうき）たちとの戦いに身を投じることになります。

この漫画が刺さる人

ここが面白い！

この作品の最大の面白さは、主人公・優希が「奴隷」という特殊な契約を通じて、魔防隊の女性隊員たちの力を最大限に引き出し、共に戦うという独創的なバトルシステムです！ どの隊員に「乗られる」かによって優希の変身形態や能力が変化し、戦況に応じた多彩な戦術が展開されます。そして、ただ戦うだけでなく、その過程で生まれるヒロインたちとの信頼関係や、ちょっぴりドキドキするような「ご褒美」シーンも、物語に華を添えています。魅力的な女性キャラクターが多数登場し、彼女たちの強さ、弱さ、そして秘めた想いが丁寧に描かれることで、読者は彼女たちの虜になること間違いなしです。

『戦隊大失格』との共通点

『戦隊大失格』では、主人公Dが「大戦隊」という巨大な組織に潜入し、その中で様々な人間（怪人）関係や葛藤を経験しましたよね。『魔都精兵のスレイブ』もまた、「魔防隊」という女性中心の組織が舞台です。主人公の優希は、そこで管理人兼「スレイブ」として、多くの隊員たちと関わり、彼女たちの過去や悩みに触れながら成長していきます。一見華やかな戦いの裏には、それぞれのキャラクターが抱える個人的な問題や、組織内の複雑な人間模様が描かれており、人の心の機微や、困難な状況下で生まれる絆の尊さを感じさせてくれる点で、『戦隊大失格』の読者ならきっと共感できるはずです。特に、キャラクターの心理描写の巧みさは、両作品に通じる魅力と言えるでしょう。

③【戦隊レッド 異世界で冒険者になる】

『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』ってどんな話？

かつて悪の組織との最終決戦で、相打ちとなって命を落としたはずの戦隊ヒーロー「キズナレッド」こと浅垣灯悟（あさがき とうご）。しかし彼が次に目覚めた場所は、剣と魔法が支配するファンタジー異世界でした！ 記憶も力もそのままに転生した灯悟は、異世界でも困っている人々を見過ごせず、再びキズナレッドに変身し、冒険者として悪と戦い、人助けに奔走します。元の世界で培ったヒーローとしての技術と魂は、異世界でも通用するのか？ そして、彼を待ち受ける新たな敵や仲間とは？ 正義の心を持つヒーローが、異世界で新たな伝説を刻む、痛快英雄譚です。

この漫画が刺さる人

ここが面白い！

この作品の最大の魅力は、現代の「戦隊ヒーロー」が、その変身能力や必殺技、そして何よりも熱いヒーロー魂をそのままに、ファンタジー異世界で大活躍するという、痛快無比なコンセプトです！ 剣や魔法が主流の世界で、キズナレッドのパンチやキック、そして戦隊ならではの連携攻撃がどう炸裂するのか。その無双っぷりには、思わず「待ってました！」と快哉を叫びたくなります。異世界でも「困っている人は見過ごせない！」という彼の真っ直ぐな正義感は、読んでいて清々しい気持ちにさせてくれます。

『戦隊大失格』との共通点（読者が共感できるポイントを明確に）

『戦隊大失格』がヒーローの「欺瞞」や「組織の腐敗」といったダークな側面を描き、「本当のヒーローとは何か？」を問いかけたのに対し、『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』は、ヒーローの「理想」や揺るがない「正義感」をストレートに描き、ヒーローかくあるべしという姿を提示しています。一見すると対照的な作品ですが、どちらも「ヒーロー」という存在を深く掘り下げている点は共通しています。『戦隊大失格』で「ヒーローとは何か？」という問いに様々な角度から向き合ったあなたなら、本作で描かれる純粋なヒーロー像に、また違った感慨を覚えるのではないでしょうか。また、仲間との絆や、それぞれのキャラクターが抱える過去（元の世界での戦いや、異世界の仲間たちの事情など）が描かれる点では、人間ドラマとしての深みも共通して楽しめます。

まとめ

いかがでしたでしょうか？ 今回ご紹介した3作品は、それぞれ異なるアプローチで「ヒーロー」や「戦い」、そして「人間心理」を描き出しています。

• ヒーローの禁断の領域に踏み込む背徳感がたまらない、スリリングなサスペンスがお好みなら『戦隊タブー』。
• 個性的な女性キャラクターたちと、特殊な絆で結ばれる主人公の成長物語、そしてユニークなバトルを楽しみたいなら『魔都精兵のスレイブ』。
• 王道のヒーローが異世界で大活躍する、痛快で熱い冒険活劇に胸を躍らせたいなら『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』。

どれも『戦隊大失格』を楽しまれたあなたなら、きっと心に響く作品のはずです。それぞれが持つ独特の世界観と、そこに生きるキャラクターたちのドラマに、あなたもどっぷりとハマってみませんか？

もし、「どれから読もうか迷ってしまう…」という方がいらっしゃいましたら、まずは『戦隊大失格』で感じた「ヒーローの裏側」というテーマ性をより深く、そして過激に体験できる『戦隊タブー』から手に取ってみるのがおすすめです。きっと、あなたの倫理観を揺るがす強烈な読書体験が待っていますよ！

これらの作品の多くは、今なら電子書籍サイトなどで試し読みができたり、お得なキャンペーンが実施されていたりすることもありますので、ぜひチェックしてみてくださいね。新たな物語との出会いが、あなたの日常をさらに豊かにしてくれることを願っています！

【戦隊大失格】物語の核心に迫るネタバレ情報と魅力の総まとめ

• 主人公は正義のヒーローではなく怪人軍団の戦闘員Dである
• ヒーローと怪人の「日曜決戦」は長年続くやらせの茶番劇だ
• 怪人軍団は13年前の開戦からわずか1年で大戦隊に屈服済みである
• 大戦隊はドラゴンキーパーと呼ばれる5人の強力なヒーローが率いる巨大組織だ
• 怪人を唯一滅ぼせるのは「神具」という特別な武器や変身アイテムである
• 物語の鍵を握る衝撃の事実として、怪人はイエローキーパーによって生み出された
• 戦闘員Dは現状を打破するため、人間になりすまし敵組織「大戦隊」に潜入する
• Dの目的は大戦隊を内部から崩壊させ、隷従させられた怪人たちを解放することだ
• 大戦隊リーダーのレッドキーパー赤刎創星は、理想の上司の仮面の下に非道な本性を隠す
• 打倒対象の一人グリーンキーパー千歳には愛する妻子がおり、Dの心を揺るがす
• 謎の協力者・錫切夢子の正体は古の巫女「鈴桐六子」で、大戦隊壊滅を悲願とする
• 戦闘員Dの元協力者・桜間日々輝は、腐敗した大戦隊を離れ「新戦隊」を立ち上げる
• 本作は「本当の正義とは何か、悪とは何か」という普遍的なテーマを問い続ける
• 従来のヒーロー像を覆す斬新な設定と、先の読めないストーリー展開が人気の秘訣だ
• 敵味方問わず、それぞれが複雑な背景や信念を持つ魅力的なキャラクターが多数登場する

コマさん（koma）

野生のライトノベル作家

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社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》