【枯れた花に涙を】20話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
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【枯れた花に涙を】第20話をネタバレありで解説する

鉄平の裏切りによって全てを失った樹里。そんな彼女に唯一寄り添うのは、謎多き青年・蓮でした。第20話では、蓮の献身的な看病を通して二人の距離が縮まる一方で、ついに彼の口から衝撃の真実が語られます。全ての点が線で繋がる、運命の回です。

蓮の家―思い出の場所での再出発?

高熱で倒れた樹里を、蓮は自分の家に連れて帰ります。そこは、彼女にとって忘れることのできない、思い出の場所でした。

優しい看病

蓮は樹里の体を気遣い、シャワーを勧め、自分の服を貸してくれます。そして、戸惑う樹里の髪を優しく乾かすなど、その態度はどこまでも献身的です。彼の優しさに触れるうち、樹里の心は少しずつ癒されていくのでした。

懐かしい部屋

しかし、樹里はその部屋に見覚えがありました。そこは、かつて鉄平と同棲し、幸せな未来を夢見ていた思い出のマンションだったのです。なぜ蓮がこの場所に住んでいるのか。新たな謎が、彼女の心に生まれます。

暴かれる正体「ずっと好きだった男」

穏やかな時間の中、蓮は静かに、しかし核心に迫る質問を樹里に投げかけます。

「旦那さんはどんな人ですか?」

蓮の問いに、樹里は震える声で「優しい人」と答えるのが精一杯でした。そんな彼女に、蓮は冷たく言い放ちます。「優しい人はあんなことしませんよ。俺の目にはただのクズにしか見えなかった」。その言葉には、鉄平への隠しきれない敵意が込められていました。

衝撃の告白

そして、蓮はついに自らの正体を明かし始めます。 「俺が誰だか知りたいですか?」 「あなたが結婚する前からずっと好きだった男。そして、あなたと旦那のせいで人生を滅茶苦茶にされた男です

過去の記憶―家庭教師の少年と、初めての恋心

蓮の言葉は、樹里の心の奥底に封印されていた過去の記憶の扉をこじ開けます。

忘れられた教え子

蓮は、高校時代に樹里が家庭教師として教えていた、たった一人の生徒でした。当時から彼女に密かな恋心を抱き、彼女が恋人である鉄平の話をするたびに、嫉妬の炎を燃やしていたのです。

雨の日の裏切りと芽生えた復讐心

ある雨の日、樹里は鉄平にデートをドタキャンされ、ずぶ濡れになって蓮の元へやって来ます。蓮は、それが鉄平の嘘であり、彼が別の女性と会っていたことを知っていました。しかし、樹里を傷つけたくない一心で、その事実を告げることはできませんでした。ただ、傷心の彼女を慰めることしかできなかった無力感と、鉄平への憎しみが、彼の心に復讐の種を蒔いたのかもしれません。

「俺のこと覚えてませんか?樹里先生」

全ての記憶が蘇り、目の前のミステリアスな青年が、かつて自分が可愛がっていた教え子であり、自分に淡い恋心を抱いていた少年・蓮であることに気づいた樹里。彼女はただ、愕然とするしかありませんでした。 蓮の計画に、知らず知らずのうちに巻き込まれていたという事実。彼の問いかけが、残酷に響き渡ります。

まとめ【枯れた花に涙を】20話を読んだ感想

第20話は、これまでの物語に散りばめられた全ての謎が一つの線で繋がる、まさに圧巻の展開でした。蓮の正体が樹里のかつての教え子だったという事実には、心の底から驚かされました。彼が樹里の勤務先や過去の家のことまで知っていた理由がすべてここにあり、見事な伏線回収に鳥肌が立ちました。

高校時代の回想シーンは、若く純粋だった蓮の恋心が痛いほど伝わってきて、非常に切なかったです。彼がどれほど樹里を大切に思い、そして彼女を傷つける鉄平を憎んでいたのか。彼の長年にわたる復讐計画の根源を知り、単純な悪役として切り捨てられない、その複雑なキャラクターに深く引き込まれました。

「樹里先生」という最後の呼びかけ。この一言で、二人の関係性は、年下の青年と年上の女性という関係から、教師と生徒、そして復讐者とターゲットという、より歪で危険なものへと変貌を遂げたように感じます。彼の復讐劇の本当の幕開けを予感させる、最高のラストでした。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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