【枯れた花に涙を】34話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
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【枯れた花に涙を】第34話をネタバレありで解説する

第33話で、パニックのあまり蓮にセクシーな下着をプレゼントしてしまうという大失態を犯した樹里。第34話は、その翌朝の気まずいやり取りと、二人の間に芽生えた新たな感情、そして彼らの不思議な関係が周囲に与え始める波紋を描きます。コメディとシリアスが絶妙に絡み合い、物語が新たなステージに進むターニングポイントとなる回です。

史上最悪のクリスマスプレゼント!?

昨夜の失態を思い出し、樹里は羞恥心と後悔でパニックに陥っていました 。彼女の頭の中は、本来渡すはずだった温かい手袋のプレゼントと、誤って渡してしまった真っ赤なTバックの現実がぐるぐると回っています

「中にすっごく怖いのが…」絶体絶命の言い訳

絶望の中、樹里の携帯電話が鳴ります 。相手は蓮。プレゼントを開けられてしまったのではないかと、彼女の心臓は張り裂けそうです 。震える声で電話に出ると、蓮はまだプレゼントを開けていないと告げました

安堵した樹里は、必死で言い訳を考え出します。「中にすっごく怖いのが入ってるの」「見たらきっとまた悪い夢見るわよ」 。この苦しすぎる嘘は、彼女の動揺ぶりを物語っていました。蓮は声の枯れ具合から彼女の体調を気遣い、翌朝返しに行くと約束してくれたのです 。

眠れない夜と、甘い悪夢

なんとかその場を乗り切ったものの、樹里の心は落ち着きません。その夜、彼女は蓮と肌を重ねる、あまりにも生々しく甘い夢を見てしまいます 。飛び起きた彼女は、「なんて夢見てるのよ…」と、自分の無防備な心に一層の羞恥心を覚えるのでした

交わされる贈り物、交差する想い

気まずい一夜が明け、約束通り蓮は樹里の元を訪れます。二人の間には、昨日までとは違う、ぎこちない空気が流れていました。

朝の来訪者と、気まずい空気

早朝、ドアの前に現れた蓮は、間違われた紙袋を樹里に返します 。樹里も、本来渡すはずだったプレゼントを彼に手渡しました 。しかし、蓮の表情はどこか硬く、笑顔も心なしか乾いて見えます 。彼もまた、よく眠れなかったことを認めるのでした

彼からの贈り物―完璧なサイズのセーター

気まずい雰囲気の中、別れ際に蓮は「俺もプレゼントを持ってきたんです」と、一つの袋を樹里に渡します 。彼女が家に戻って開けてみると、中に入っていたのは上質で温かそうなタートルネックのセーターでした

驚くべきことに、そのセーターは彼女の体にぴったりと合っていたのです 。サイズを教えた覚えもないのに 。彼の観察眼と、さりげない優しさに、樹里の心は温かいもので満たされていきました

広がる波紋―周囲の目と、ひとつの告白

蓮からもらったセーターを着て出勤した樹里。そのたった一つの変化が、彼女の日常に大きな波紋を広げることになります。

「みすぼらしい」―同僚からの無邪気な一言

職場の同僚・梨花(りか)は、樹里の新しいセーターを見るなり「超かわいいじゃないですか!」と絶賛します 。そして、悪気なくこう続けたのです。「樹里さんいつも同じ服を交互に着てるからちょっとみすぼらしいなって思ってたんです

梨花の無邪気な一言は、樹里の胸に突き刺さりました。もしかしたら、蓮も自分のことを「みすぼらしい」と思い、憐れみからこのセーターをくれたのではないか、と

「私、離婚したの」―ついに明かされた真実

梨花は、当然のように「旦那さんにもらったんですか?」と尋ねます 。その問いに、樹里はこれ以上嘘を重ねることはできませんでした。彼女は静かに、しかしはっきりと、真実を告げます。

「私離婚したの」

突然の告白に、梨花は言葉を失います 。樹里と蓮の仲睦まじい様子と、あまりにも急な離婚の知らせ。二つの事実が結びつかず、梨花の頭は混乱するのでした 。そして物語は、梨花が蓮に「あの…」と声をかける、新たな波乱を予感させる場面で幕を閉じます

まとめ【枯れた花に涙を】34話を読んだ感想

前回の爆笑ラストから一転、今回は登場人物たちの繊細な心理描写が光る、味わい深い回でした。セクシー下着の件でパニックになる樹里の姿は可愛らしくもありましたが、その後の彼女の行動は、着実に彼女が前進していることを示していて、応援したくなります。

特に印象的だったのは、二つのプレゼントです。樹里が蓮の体を気遣って贈った手袋と、蓮が樹里の姿をよく見て贈ったであろうセーター。言葉以上に、お互いを思いやる気持ちが伝わってきて、とても温かい気持ちになりました。蓮の「貸し借り」のゲームも、根底にはこの優しさがあるのだと感じられます。

そして、同僚の梨花ちゃんの存在が物語に新しい風を吹き込みましたね。彼女の「みすぼらしい」という正直すぎる一言は、樹里にとっては辛いものだったかもしれませんが、客観的な視点として非常に重要です。この一言がきっかけで、樹里は離婚の事実を他人に打ち明けることができました。これは彼女にとって、大きな一歩だったはずです。

ラストで梨花ちゃんが蓮に声をかけたことで、二人の関係はついに外の世界へと影響を及ぼし始めました。彼女は一体何を尋ねるのでしょうか。蓮は、この外部からの接触にどう対応するのか。二人の秘密の関係が、少しずつ公になっていくスリルと緊張感に、次週への期待が高まります。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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