【泣いてみろ、乞うてもいい】25話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

漫画「泣いてみろ、乞うてもいい」第25話をネタバレありで解説する
第24話で、公爵から「お前のいるべき場所にいろ」という謎の言葉を投げかけられたレイラ。第25話では、舞台を公爵の婚約者クロディーヌが主催するティータイムに移し、貴族社会の女性たちが持つ、表面的な優雅さと、その裏に隠された陰湿な悪意が、レイラを新たな窮地へと追い込みます。
淑女たちのティータイムと、レイラへの悪意
物語は、クロディーヌとその友人たちが開いている、優雅なティータイムの場面から始まります。レイラは、彼女たちにお使いを頼まれ、言われた通りに花を届けます。しかし、レイラが席を外した途端、令嬢たちの会話は彼女への悪意に満ちたものに変わりました。「妙に生意気だとおもわない?」「身の程を知らない目つきをしてるってうか…」。彼女たちは、レイラの物怖じしない態度が気に食わないのです。
クロディーヌの二つの顔―慈悲と嫉妬―
友人たちの辛辣な言葉に対し、クロディーヌは「そう言わないで。レイラは可哀想な子なの」と、まるでレイラを庇うかのように振る舞います。その姿は、慈悲深く、心の広い貴婦人のようでした。
しかし、それは彼女の表面上の顔に過ぎません。彼女の心の中では、友人たちと同じように、レイラへの苛立ちが渦巻いていました。他の誰もが自分に取り入ろうと必死なのに、レイラだけが媚びることも、過度に恐れることもない。その従順でありながらも屈しない態度が、クロディーヌのプライドを刺激し、不快にさせていたのです。
拒めない「卒業祝い」という名の罠
レイラがお使いから戻ると、クロディーヌはにこやかに、そして残酷な「プレゼント」を彼女に差し出します。それは、近々自分が主催する、華やかなパーティーへの招待状でした。突然のことに、レイラも周りの令嬢たちも驚きを隠せません。
クロディーヌは、戸惑うレイラに「私からの卒業祝いだと思ってちょうだい」と、断ることのできない理由を告げます。さらに、この招待はすでにヘルハルト家の夫人たちの許可も得ていると付け加え、レイラの逃げ道を完全に塞いでしまうのでした。
逃げ場のない招待状
「まさか私の招待を断るつもりじゃないでしょうね?」。その言葉は、優雅な微笑みの下に隠された、紛れもない脅迫でした。この招待が、決して善意によるものではないこと、そしてこれから自分が、好奇と侮蔑の視線が渦巻く場所に、一人で足を踏み入れなければならないことを、レイラは悟るのでした。彼女の新たな試練の幕が、今、静かに上がります。
まとめ【泣いてみろ、乞うてもいい】25話を読んだ感想
第25話は、マティアス公爵とはまた違う種類の、女性ならではの陰湿で計算高い恐怖が描かれ、非常に見ごたえがありました。優雅なティータイムの裏で交わされる、悪意に満ちた会話には、貴族社会の闇を垣間見たような気分になります。
特に、クロディーヌの二面性には鳥肌が立ちました。友人たちの前ではレイラを庇う「良い人」を演じながら、内心では誰よりも強い嫉妬と苛立ちを燃やしている。彼女は、公爵夫人の座にふさわしい、恐ろしくも賢い女性です。彼女がレイラを目の敵にする理由は、レイラが自分に媚びないから、という極めて自己中心的なものですが、それこそが彼女のプライドの高さを物語っています。
そして、卒業祝いと称したパーティーへの招待状。これは、あまりにも残酷な罠です。表向きは親切な申し出であるため、レイラは断ることができません。まさに、笑顔で毒を盛るような行為です。これから始まるパーティーで、レイラがどのような仕打ちを受けるのかと思うと、今から胸が痛みます。公爵だけでなく、その婚約者からも目をつけられてしまったレイラの運命やいかに。次回の展開が気になって仕方がありません。
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