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【軍神と偽りの花嫁】10話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【軍神と偽りの花嫁】第10話をネタバレありで解説する

姉と元恋人に裏切られ、花街に売られてしまった明凛(めいりん)。第9話の絶望的なラストから一転、第10話ではついに夫である汪煌明(おう こうめい)が駆けつけます。しかし、それは新たな危機の始まりでもありました。今回は、煌明の揺るぎない信頼が胸を打つ、緊迫の救出劇を詳しくご紹介いたします。

絶望の再会、元恋人が抱く黒い憎悪

花街の一室で、明凛は元恋人・豪(ごう)と対峙していました。しかし、彼の口から語られたのは、再会の喜びではなく、仙女の一族への深い憎しみでした。彼の姪は、仙女の一族が救えなかった病で命を落としており、豪はその恨みを明凛にぶつけます

お前たち一族に殺された

あまりにも理不尽な言葉に、明凛は何も言えません。しかし、彼女は豪の妹も同じ病に苦しんでいると知り、勇気を振り絞って申し出ます

私に診させていただけませんか?

仙術ではなく、独学で得た医学の知識で人を救いたい。その一心からの申し出でした。ところが、豪はその善意を無残に踏みにじります。「信じられるわけないだろ」と一蹴し、彼女が着ている上等な服を金に換えるため、明凛を売り飛ばそうとしたのです

「明凛」―闇を切り裂く、夫の刃

明凛が絶望の淵に立たされた、まさにその瞬間でした。部屋の扉が乱暴に開け放たれ、一人の男が静かな怒りをたたえて立っていたのです。

明凛

夫である汪煌明、その人でした。彼はためらうことなく、明凛に乱暴しようとしていた豪を、一閃のもとに斬り伏せます 。闇の中に差し込んだ、あまりにも頼もしい光。それは、どんな言葉よりも雄弁に、彼の妻への想いを物語っていました。

「本物の仙女だ」―揺るがぬ信頼が示す、真実の愛

しかし、この救出劇を見ていた侍女の黄(こう)は、明凛が不貞を働いたのだと誤解してしまいます 。彼女は「申し開きもできないなんて」と明凛を厳しく非難しました 。ところが、煌明はそんな侍女の言葉を遮り、はっきりとこう告げます。

お前は明凛を勘違いしている。いつだって彼女は人の身を案じている。本物の仙女だ

彼は、明凛が持つ仙術の力ではなく、彼女の「人を救いたい」と願う心こそが、仙女の本質だと見抜いていたのです。それは、偽りの花嫁である明凛に向けられた、何よりも尊い、真実の愛の言葉でした。

逆上する凶刃、再び訪れる危機

煌明の絶対的な信頼に守られながらも、明凛はなお、豪の妹を救うことを諦めていませんでした 。彼女は倒れた豪に「どうか妹さんに会わせて」と懇願し続けます

しかし、その優しさが、最悪の事態を引き起こしてしまいます。将軍の妻に手を出したことで、もはや殺されるしかないと追い詰められた豪は、「お前のせいで」と逆上し、明凛の首に刃を突きつけたのです 。やっとの思いで夫と再会できた明凛に、再び命の危機が迫ります。

まとめ【軍神と偽りの花嫁】10話を読んだ感想

第10話は、息をすることも忘れるほど、感情が揺さぶられる回でした。特に、煌明が侍女の誤解を一蹴し、明凛への絶対的な信頼を告げるシーンは、本作屈指の名場面だと思います。「いつだって彼女は人の身を案じている。本物の仙女だ」というセリフには、ただただ涙が出ました 。彼が愛しているのは、仙女という肩書ではなく、明凛という人間の魂そのものなのだということが伝わってきて、本当に感動的です。

一方で、自分を裏切った相手の家族のことまで案じる明凛の優しさには、胸が締め付けられます。その優しさが仇となって、再び命の危機に晒されてしまう展開には、思わず「どうして!」と声を上げたくなりました。

やっと二人の心が完全に通じ合ったと思った矢先に訪れる、新たな試練。この絶体絶命のピンチを、二人はどう乗り越えるのでしょうか。煌明が、愛する妻をその手で救い出してくれることを、心の底から祈らずにはいられません。次回の展開が、一秒でも早く見たくなる、そんな珠玉の一話でした。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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