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【軍神と偽りの花嫁】13話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【軍神と偽りの花嫁】第13話をネタバレありで解説する

誓いの口づけを交わし、ついに心も身体も結ばれた汪煌明(おう こうめい)と明凛(めいりん)。第13話では、初めて本当の夫婦として過ごす穏やかな夜と、そこで交わされる新たな誓いが描かれます。しかし、その裏では締め出された悪意が、次なる舞台へと動き出していました。静かな感動と、新たな嵐の予感が交錯する物語を詳しくご紹介します。

誓いの口づけと、夫の優しさ

愛を確かめ合った二人ですが、煌明は情熱に流されることはありませんでした。彼は「焦りすぎた」と自らを律し、怪我をしている身でありながら、自分は椅子で眠ると言って妻を気遣います。

そのあまりにも誠実な優しさに、明凛もまた「私が出ていきます」と一歩も引きません。お互いを思いやる二人は、結局、一つの寝台で、ただ穏やかに夜を明かすことを選びます。情熱的な口づけの後だからこそ、相手を尊重する煌明の深い愛情が、より一層際立つシーンです。

「私が護ります」―妻として、医師としての誓い

同じ寝台で眠りにつく中、これまで死を恐れたことのなかった煌明は、初めて胸の内を明かします。明凛と過ごすこの温かい時間が失われるかもしれないと思うと、惜しくてたまらない、と。無敵の軍神が初めて見せた、愛する人を失うことへの恐れでした。

その弱さを受け止めた明凛は、静かに、しかし力強く、夫の胸に誓います。

私が護ります

それは、もう守られるだけの偽りの花嫁ではないという、彼女の決意表明でした。そして彼女は、その誓いをすぐに行動で示します。元恋人・豪の妹の元を訪れ、その医学知識で見事な診断を下し、治療を開始するのでした。彼女はもう、自分の力で愛する人とその周りの人々を「護る」道を、確かに歩み始めています。

忠義の侍女・黄の怒りと、姉・仙琳の来訪

明凛の献身的な治療に、豪は心からの感謝を伝えます。しかし、すべてを見てきた侍女の黄(こう)は、こう言い放ちました。「将軍様も奥様も、人がよすぎます」と。彼女は、明凛を裏切った者たちへの怒りを隠しません。

そんな忠義の侍女の怒りは、当然のように姉・仙琳(せんりん)へと向けられます。黄が仙琳の非道を許せないでいる、まさにその時でした。当の仙琳本人が、何食わぬ顔で屋敷に現れたのです。彼女は自分が「皇帝の客人」であるという立場を盾に、当然のように中へ入ろうとします。

締め出された悪意、次なる舞台は帝の前へ

しかし、門番は仙琳の行く手を阻みます。煌明が「今後は事前に承諾がなければ、お帰りいただくように」と、固く命じていたからでした。夫が、自分の知らないところでも、自分を悪意から守ってくれていた。その事実に、明凛は胸を熱くします。

屋敷から締め出され、プライドをズタズタにされた仙琳。しかし、彼女はこのまま引き下がりませんでした。彼女が次に向かった先、それはすべての権力の頂点、皇帝の元でした。物語の火種は、ついに宮廷の奥深くへと持ち込まれ、二人の知らないところで、さらに大きな陰謀が動き出そうとしています。

まとめ【軍神と偽りの花irie】13話を読んだ感想

第13話は、前半のどこまでも甘く優しい二人の時間と、後半に忍び寄る不穏な影の対比が見事な回でした。特に、煌明が初めて「死ぬのが惜しい」と弱さを見せるシーンは、彼の人間味が一気に増し、胸に迫るものがありました。そして、その弱さを受け止めて「私が護ります」と誓う明凛の姿。二人の関係が完全に対等になり、お互いを支え合う、理想的な夫婦になったのだと感じ、感動で胸がいっぱいになりました。

また、侍女の黄が、読者の気持ちを代弁するかのように仙琳への怒りを表明してくれたのも、痛快でした。彼女のような頼もしい味方が側にいてくれることは、本当に心強いです。

そして、ラストの仙琳の行動には、思わず「そう来たか!」と膝を打ちました。煌明に直接手出しができないと悟るや、皇帝を焚きつけようとする彼女の執念深さには、もはや感服すら覚えます。個人的な嫉妬が、国家を巻き込む陰謀へと発展していく予感に、今後の展開への期待と少しの恐怖で、ページを閉じた後もドキドキが止まりませんでした。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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