【軍神と偽りの花嫁】20話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

【軍神と偽りの花嫁】第20話をネタバレありで解説する
ついに火蓋が切られた、姉妹による「仙女対決」。第20話では、姉・仙琳(せんりん)が仕掛けた卑劣な罠が、自らを破滅へと導きます。そして、絶望的な状況の中で、明凛(めいりん)が培ってきた真の力が、会場の全ての人々の運命を左右する、圧巻の展開が描かれます。今回は、偽りの仙女が本物の救い手となる、カタルシスに満ちた物語をご紹介いたします。
毒薬を使った卑劣な罠、母と姉の共謀
皇帝が提示した対決の題目は、「病人を先に治すこと」でした 。しかし、それは始めから仕組まれた、あまりにも卑劣な茶番だったのです。仙琳の前に現れた母親は、彼女に一つの小瓶を手渡します 。そして、「この毒から私を救った方が真の仙女です」と、自ら毒をあおるという狂言に打って出ました 。もちろん、仙琳の手にあるのは、解毒ができるという「秘薬」のはずでした 。
「それは劇薬なの!」―明凛が見抜いた毒の正体
ところが、母親が毒をあおると、その身体は激しい苦痛に襲われます。明凛は、その症状がただの中毒ではないことに、即座に気づきました 。そして、仙琳が母親に飲ませようとしていた「秘薬」の正体を見抜きます。それは、人を救う薬などではありません。人を死に至らしめる、恐ろしい毒薬「流観」だったのです 。
「仙琳だめ!それは劇薬なの」
明凛の悲痛な叫びもむなしく、仙琳は母親に毒薬を飲ませてしまいます 。その瞬間、会場はパニックに陥りました。
混乱の中で輝く、本物の「医師」の姿
自分の計画が、恐ろしい形で裏目に出た仙琳と母親は、ただ狼狽えるばかりです 。その大混乱の中、ただ一人、冷静に行動する者がいました。それは、誰あろう明凛だったのです。彼女はすぐさま、周囲に的確な指示を出し始めます。「とにかく水を飲ませて、飲み込んだものを取り除いて」と、その姿はもはや偽りの花嫁などではなく、経験を積んだ本物の「医師」そのものでした 。
「私が守りますから」―皇帝さえも救う、妻の覚悟
毒の飛沫を浴びたかもしれない皇帝は、激しく動揺し、激怒します 。その皇帝の前に進み出た明凛は、「触れるだけでも危険です」と冷静に状況を判断し、こう告げました 。
「私が守りますから」
国の最高権力者さえも、彼女の知識と覚悟が救う。その堂々たる姿に、会場の誰もが息をのみます。彼女は、自分を陥れた姉や、毒に苦しむ母親、そしてその場にいるすべての人々を救うため、皇帝に寝所を借りるよう願い出て、迅速な治療を開始するのでした 。
まとめ【軍神と偽りの花嫁】20話を読んだ感想
第20話は、これまでの鬱憤をすべて吹き飛ばしてくれるような、最高に痛快で、感動的な回でした。仙琳と母親の浅はかな計画が、自業自得の形で破綻する展開には、思わず「ざまあみろ!」と叫びたくなった読者も多いのではないでしょうか。
そして何より、大混乱の中で輝いた明凛の姿が、本当に格好良かったです。これまで孤独に続けてきた医学の勉強が、人々がパニックに陥る絶望的な状況で、誰よりも的確に人命を救う力となった。この瞬間のカタルシスは、本作屈指の名場面だと思います。「私が守りますから」と、皇帝をさえ安心させる彼女の姿は、もはや「仙女」という称号など必要としない、一人の偉大な「医師」そのものでした。
偽りのレッテルを貼られ、虐げられてきた少女が、その誠実な努力によって得た真の力で、すべての人を救う。この王道でありながら、最高に胸が熱くなる展開に、ただただ感動しました。物語は、この事件をきっかけに、新たなステージへと進むことでしょう。
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