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【軍神と偽りの花嫁】22話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【軍神と偽りの花嫁】第22話をネタバレありで解説する

偽りの仙女が本物の救い手となった「仙女対決」。第22話では、その舞台裏で繰り広げられる姉妹の最後の対決と、敗者となった姉・仙琳(せんりん)に下される、あまりにも無慈悲な結末が描かれます。今回は、すべての嘘を乗り越え、明凛(めいりん)が自らの幸せをその手で掴み取る、感動のクライマックスを詳しくご紹介いたします。

敗者の末路、断罪される歪んだ嫉妬

仙女対決に敗れ、すべての嘘が暴かれた仙琳は、衛兵に連行されようとしていました 。彼女は「私を守ってくださるのですね」と、最後の望みをかけて汪煌明(おう こうめい)に助けを求めます 。しかし、彼が返したのは、氷のように冷たい拒絶の言葉でした。

現実を見ろ

煌明は、仙琳が犯してきた罪を、一つ一つ突きつけます。「自分を想う家族を裏切り、嫉妬心から妹に執着して、私の妻をここまで傷つけて」 。そして、静かな怒りを込めて、こう言い放ちました。

どうしておまえを助けると思う

その言葉は、仙琳の歪んだ自尊心と最後の希望を、無慈悲に打ち砕く断罪の刃でした。

「私の気持ちを決めつけないで」―初めて明かされた妹の本音

すべてを失った仙琳は逆上し、「白い花が似合うのは私よ」と叫びながら、明凛に詰め寄ります 。彼女の心の中では、妹は自分の価値を横からかすめ取った、憎むべき存在でしかありませんでした

しかし、これまで姉の悪意に耐え続けてきた明凛は、もう黙っていません。彼女は、涙を浮かべながらも、初めて心の奥底に押し込めていた本音を姉にぶつけます。

私の気持ちを勝手に決めつけないで

そして、「実の家族にすげなくされることがどれだけ恋しかったか…」と、姉からの愛情にずっと飢えていた、その悲痛な想いを吐露するのでした 。それは、偽りの仮面を脱ぎ捨てた、妹の魂からの叫びでした。

「私の大切なもの」―偽りの花嫁、本当の自分を叫ぶ

自分の幸せは、誰にも決めさせない。覚悟を決めた明凛は、姉の前に立ちはだかり、力強く宣言します。

煌明様は私の夫で、この簪も私のものどちらも私の大切なものなの。絶対にお姉様には渡しません

それは、守られるだけだった偽りの花嫁が、自らの意志で、自らの幸福を守り抜くと誓った瞬間でした 。その言葉に我を失った仙琳は、なおも明凛に掴みかかろうとしますが、その腕は煌明によって無情にも振り払われます

皇帝が命じる、屈辱の謝罪

煌明は、地面に打ち付けられた仙琳に「明凛に二度と近づくな」と冷たく警告します 。たとえ明凛が許したとしても、自分が許すことはないと、その揺るぎない覚悟を示しました

その姉妹の壮絶なやり取りを、皇帝はただ「面白い見世物」として楽しんでいました。彼は、このまま終わるのもつまらないと、仙琳に一つの命令を下します

謝って

しかし、その対象は自分ではない、と続けます。「ちゃんと手を突き地面に頭を擦り付けて、明凛にだ」 。そして、最後にこう命じました。

真の仙女様に謝罪しろ

それは、仙琳のプライドを完全に踏みにじる、あまりにも屈辱的な裁きでした。

まとめ【軍神と偽りの花嫁】22話を読んだ感想

今回の第22話は、これまでの仙琳の悪行に対する、見事な因果応報が描かれ、読んでいて非常に胸がすくような思いでした。特に、煌明が仙琳を突き放すシーンは、彼の明凛への深い愛情と、悪は許さないという断固たる姿勢が表れていて、最高の「スカッと」シーンだったと思います。

そして何より、明凛が初めて姉に正面から立ち向かい、「私の大切なもの」を「渡さない」と宣言した場面には、涙が出そうになるほど感動しました。虐げられ、利用されるだけだった少女が、愛する人を得て、自らの幸せを自分の言葉で守ろうとする。彼女の目覚ましい成長に、胸が熱くなります。

最後の、皇帝による「謝罪しろ」という命令は、仙琳が受ける罰としては当然のものですが、それをただの娯楽として命じる皇帝の底知れない不気味さも際立っていました。この物語が、単純な勧善懲悪では終わらない深みを持っていることを改めて感じさせられます。姉妹の長きにわたる因縁に一つの区切りがつき、本当の夫婦となった二人が、これからどんな未来を歩んでいくのか、ますます目が離せません。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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