【軍神と偽りの花嫁】37話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

【軍神と偽りの花嫁】第37話をネタバレありで解説する
夫である汪煌明(おう こうめい)と共に戦う覚悟を決めた明凛(めいりん)。第37話では、これまで敵か味方か分からなかった第三国の使者・霧芳(きりか)から、ついに物語の核心に触れる衝撃の真実が語られます。そして、愛する人を守るため、明凛が下す驚くべき決断とは。今回は、息もつけないような緊迫の展開を詳しくご紹介いたします。
「私は煌明様暗殺の役を」―霧芳が明かす、衝撃の告白
物語は、霧芳が徹夜で異国の書物を翻訳し、煌明と明凛の前に差し出す場面から始まります 。その労をねぎらう間もなく、彼は静かに、しかしはっきりと、衝撃の事実を告白しました。
「白状します。私は煌明様暗殺の役を担っていました」
彼の口から語られたのは、汪家一族にかけられた「呪い」の、あまりにも残酷な真相でした。汪家の将軍が代々若くして命を落としていたのは、その強大な力を恐れた王家による、計画的な「暗殺」が理由だったのです 。煌明の父もまた、呪いではなく、王家の策略によって殺されていました 。
腐敗した王家と、国を救うための協力要請
霧芳は続けます。現在の皇帝は享楽的で、民を顧みない圧政を敷いています 。その結果、国は内外に多くの敵を作り、腐敗の一途を辿っているというのです 。この有様で、国の英雄である煌明を葬り去ることなど愚策でしかない、と彼は断じます 。
そして霧芳は、この国を救うためには、煌明の武力と、宮廷の医者をも上回る知識を持つ明凛の力が必要不可欠だと説きました 。彼は二人の前にひざまずき、「どうかこの私を使ってください」と、心からの協力を申し出るのでした 。
「信用はしていない」―煌明が提示した、危険な交換条件
あまりに衝撃的な告白と協力要請。それに対し、煌明は冷静に、そして毅然としてこう告げます。
「いいだろう。だが信用はしていない」
彼は霧芳の協力を受け入れる代わりに、一つの交換条件を突きつけました。それは、不足している治療用の物資を、今日中に手配すること 。そして、その際は明凛の指揮に従うこと、さらに自分も必ず同席することを命じ、決して主導権を渡さないという、将軍としての器の大きさを見せつけました 。
妻の覚悟―その刃が狙うは、敵か味方か
煌明の命令を受け、霧芳は明凛と二人きりになります。彼は「仙女様のお申し付けとあらば」と、どこまでも従順な態度を示しました 。しかし、明凛は彼の言葉を鵜呑みにはしません。
彼女は次の瞬間、霧芳が髪に挿していた簪(かんざし)を音もなく抜き取り、その鋭い先端を彼の喉元に突きつけたのです 。それは、これまで見せたことのない、彼女の冷徹な覚悟の表れでした。愛する夫を守るためなら、自らも刃となる。偽りの花嫁が、本当の戦士へと変貌を遂げた瞬間でした。
まとめ【軍神と偽りの花嫁】37話を読んだ感想
今回の第37話は、物語の根幹を揺るがす重大な真実が次々と明らかになり、一瞬たりとも目が離せない、まさに神回でした。汪家の呪いの正体が「王家による暗殺」だったという事実は、これまでの物語の前提を覆すほどの衝撃です。
そんな中、敵か味方か分からない霧芳というキャラクターの存在感が際立っていました。彼の告白は本心なのか、それとも更なる罠なのか。その真意が見えないからこそ、物語に極上のスリルとサスペンスが生まれています。
そして何より、ラストの明凛の行動です。これまで優しく、健気なヒロインだった彼女が、愛する人を守るため、躊躇なく刃を突きつける。その凛とした姿には、思わず鳥肌が立ちました。彼女はもはや守られるだけの存在ではなく、煌明と背中合わせで戦う、最高のパートナーなのだと確信しました。絶体絶命の状況で、二人がどうやってこの国を、そしてお互いを守り抜くのか。今後の展開への期待が最高潮に達する、素晴らしい一話でした。
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