【軍神と偽りの花嫁】5話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

【軍神と偽りの花嫁】第5話をネタバレありで解説する
「私の嫁になってくれ」という真実の求婚を経て、本当の意味で向き合うことになった明凛(めいりん)と汪煌明(おう こうめい)。第5話で描かれるのは、その約束の夜です。身体の繋がりではなく、心の繋がりを何よりも大切にする煌明の、どこまでも深い優しさと誠実さに、胸が締め付けられるほどの感動が待っていました。
緊張の夜、夫として妻を気遣う煌明の優しさ
約束通り、明凛の部屋を訪れた煌明 。しかし、そこに強引な雰囲気は一切ありません。彼は、ただ静かに妻を気遣います。
「ここでの暮らしに不便はないか?」 「食事は口に合っているか」 「欲しいものがあれば言ってくれ」
夫として、明凛のことをきちんと知りたい 。その一心で、彼は一つ一つ丁寧に問いかけます。あまりにも優しいその姿に、明凛は「私はこの人に嘘をついている」と、罪悪感で胸が苦しくなるのでした 。
「充分美しい」―煌明の言葉が溶かす明凛の心
煌明から欲しいものを尋ねられ、明凛はただ「髪を束ねるものがあれば」とだけ答えます 。それは、汪家の嫁として見苦しい姿でいたくないという、彼女なりの健気な配慮でした。しかし、煌明はそんな彼女の心配を遮るように、はっきりと伝えます。
「そうじゃない。充分美しい」
彼が求めているのは、着飾った「仙女」の姿ではありません。ありのままの明凛でいてほしい。その想いが伝わる真っ直ぐな言葉に、明凛の心は温かく満たされていきます。
医術書という願い、試される二人の信頼
煌明の「ただ不自由なく暮らしてほしい」という言葉に、明凛は勇気を振り絞って一つの願いを口にします 。
「医術書を用意していただけますか?」
仙女の一族でありながら医術を求めることは、一族への愚弄と取られかねない危険な願いです 。しかし、仙術を持たない彼女にとって、医術こそが煌明を護る唯一の方法でした 。その覚悟を受け、煌明は一切の躊躇なく答えます。「わかった。すぐに用意しよう」と 。これは、彼が「仙女」という肩書ではなく、明凛という人間そのものを信じている何よりの証でした。
「明日も、触れていいだろうか」―慈しみに満ちた約束
目的を果たした煌明は、それ以上何もせず、その日は部屋を辞することにします 。そして、去り際にそっと明凛の手に触れ、信じられないほど優しい声でこう尋ねるのでした。
「明日も、触れていいだろうか」
自分の命に期限があるにもかかわらず、彼は明凛の心の準備ができるまで、いつまでも待つと約束してくれたのです 。彼の温かい手に、自分の小さな手を重ねながら、明凛はこみ上げる愛おしさを感じます 。しかし同時に、「本当に好きになってはいけないのに」と、自身の偽りの立場を思い出して胸を痛めるのでした 。
まとめ【軍神と偽りの花嫁】5話を読んだ感想
第5話は、戦闘シーンも派手な出来事もないのに、これまでで最も胸が高鳴る回でした。煌明の紳士的で誠実な振る舞いの数々に、ただただ感動しきりです。特に「明日も、触れていいだろうか」というセリフは、彼の深い愛情と敬意が詰まっていて、物語屈指の名言だと思います 。
また、煌明が明凛の「医術書が欲しい」という願いを、間髪入れずに受け入れたシーンも素晴らしかったです 。彼はもう「仙女の力」に頼っているわけではないのだと、明凛の人柄と知識を心から信頼しているのだということが伝わってきて、二人の絆の深さに涙が出そうになりました。
そして最後の、おやすみを言った後に照れてしまう煌明の姿が、あまりにも愛おしかったです 。普段の威厳ある将軍の姿とのギャップに、完全に心を掴まれました。ゆっくりと、でも確実に本当の夫婦になっていく二人を、これからも全力で応援していきたくなる、そんな珠玉の一話でした。
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