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【軍神と偽りの花嫁】9話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【軍神と偽りの花嫁】第9話をネタバレありで解説する

姉・仙琳(せんりん)が仕掛けた「駆け落ち」という、あまりにも悪質な嘘。第9話は、その嘘に汪煌明(おう こうめい)がどう向き合うのか、緊迫の場面から幕を開けます。信じる心と、愛する妻を奪われた怒り。そして、明凛(めいりん)を待ち受ける新たな絶望。息もつかせぬ展開を、ネタバレありで徹底解説いたします。

姉の嘘と煌明の怒り、試される信頼

仙琳は「明凛は駆け落ちした」と嘘を重ね、煌明に取り入ろうとします。しかし、煌明の心は揺らぎませんでした。彼は仙琳の腕を掴み、怒りを滲ませながら、ただ一言、問い詰めます。

明凛はどこだ?

彼の心にあるのは、妻への疑いではなく、彼女を必ず見つけ出すという強い意志と、妻を偽りの言葉で貶められたことへの静かな怒りでした。仙琳がどんな嘘を弄しようと、彼が築き上げてきた明凛への信頼は、決して揺らぐことはなかったのです。

明かされる仙琳の歪んだ思想

物語は、仙琳の過去を映し出します。彼女がいかにして、これほどまでに歪んだ考えを持つに至ったのか。その背景には、一族内の思想対立がありました。

仙琳の父は、仙術よりも「医学が人を救う」と信じ、一族から見放された存在でした 。母親はそんな父と、父と同じように医学に傾倒する明凛を疎み、仙琳に「ああなってはならない」と繰り返し言い聞かせていたのです 。選ばれた存在である自分こそが正しく、努力で道を切り開こうとする明凛は、ただの無能で哀れな存在。仙琳の歪んだ優越感は、こうして育まれていきました

「奥様が男性に連れられて…」―明凛、絶望の渦中へ

煌明が仙琳を問い詰めている、まさにその時でした。侍女の黄(こう)が「奥様が男性に連れられて…」と、血相を変えて駆け込んできます 。仙琳の嘘が、一部だけ事実と重なった瞬間でした。しかし、それは煌明にとって、明凛が自分の意志で去ったのではないという確信に繋がります。彼はすぐさま、侍女に案内するように命じ、妻の救出へと向かうのでした

その頃、明凛は豪(ごう)によって、ある場所に連れてこられていました。そこは、多くの女性たちが客をもてなす、いわゆる花街の店だったのです

花街に売られた偽りの花嫁

店の女将は、明凛の美しい容姿と教養があることを見て、すぐに気に入り、店で働かせることを決めます 。信じていたかつての想い人・豪に裏切られ、明凛は逃げ場のない絶望の淵に突き落とされてしまいました。

彼は、明凛を救うためではなく、自分の利益のために彼女を売り飛ばしたのでした。何も知らず、ただ夫の元へ帰りたいと願う明凛の運命は、一体どうなってしまうのでしょうか。

まとめ【軍神と偽りの花嫁】9話を読んだ感想

前回の衝撃的なクリフハンガーから、煌明が仙琳の嘘を信じるのかどうか、気が気ではありませんでしたが、彼の第一声が「明凛はどこだ?」だったことに、心から安堵しました。妻を信じる彼の揺るぎない姿は、本当に格好良かったです。

一方で、仙琳の歪んだ人格が形成された背景には、同情の余地こそないものの、複雑な家庭環境があったことがわかり、物語の深みが増したように感じます。しかし、それをもってしても、彼女が明凛にした仕打ちは、決して許されるものではありません。

そして、今回の最も衝撃的な展開は、明凛が花街に売られてしまったことです。姉と元恋人という、信じていたはずの二人に裏切られ、絶望的な状況に陥った彼女を思うと、胸が張り裂けそうです。煌明が必ず助けに来てくれると信じていますが、それまでの彼女の苦難を考えると、ページをめくるのが辛いほどでした。物語は最大の危機を迎え、一刻も早く、煌明による救出劇が見られることを願わずにはいられません。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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