【関係の終末】20話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【関係の終末】前話(第19話)のあらすじ

いじめっ子の一人であったケイゴからの予期せぬ謝罪と、リーダー格であるタツヤの狂気を示唆する警告に、マサルの心は激しく揺れ動きます。しかし、彼が長年抱え続けてきたトラウマと、いじめっ子たちへの複雑な感情は、そう簡単には消え去りませんでした。宴席に戻ったマサルは、ユイが危険な目に遭っているのを見て、ついに抑えきれない感情を爆発させ、「少しも悪いと思ってないのか?」と魂からの叫びをぶつけます。しかし、その悲痛な訴えも彼らには届かず、嘲笑の対象となるだけでした。そしてタツヤは、マサルの最後の望みすらも無慈悲に踏みにじる言葉を吐き捨てるのでした。

【関係の終末】第20話をネタバレありで解説する

タツヤの冷酷な言葉によって、マサルの最後の望みは無残にも打ち砕かれました。もはや彼らに謝罪を求めることなど無意味だと悟ったのか、あるいは極度の恐怖と絶望からか、マサルの心は完全に折れてしまいます。そして、事態はさらに悪化の一途を辿るのでした。

嘲弄と暴力、そしてユイの叫び

タツヤの言葉に打ちのめされ、うなだれるマサル。そんな彼に、いじめっ子たちは追い打ちをかけるように嘲弄の言葉を浴びせかけます。「まさかこの歳にもなって殴り合いするつもりですかぁ?」「チンピラみたいで怖いんですけど」とタツヤが囃し立てると、仲間の一人が「昔のこと思い出して震えてんだろ…そろそろ漏らすんじゃね?」とマサルのトラウマをえぐります。さらに、別のタツヤは「こいつ今でも所構わず漏らします?」「俺たちに遊ばれたせいか昔はよく垂れ流してた んですよ」と、ユイに対してマサルの過去の失態を暴露し、彼を徹底的に貶めようとするのでした。

ユイは、あまりの下劣な言葉とマサルへの仕打ちに耐えかね、「あんたたち最低ね!それでも人間なの!!」と激しく叫び、タツヤを平手打ちしてしまいます。 しかし、その悲痛な叫びも、いじめっ子たちには「いや〜…」と気のない返事をされるだけで、全く意に介されません。マサルは、「俺はなんてことをしたんだ ユイ…あの悪魔たちとユイを引き合わせちまうなんて…」と、ユイをこの地獄絵図に巻き込んでしまったことへの深い後悔と自責の念に駆られるのでした。

タツヤの狂気、そしてマサルへの暴行

仲間の一人が逆上しユイに手をかけようとした瞬間、マサルは「そいつから離れ…!」と、最後の力を振り絞るかのように叫びます。 その言葉に、いじめっ子たちはさらにヒートアップ。「このクソ野郎が調子に乗りやがって…昔のことを思い出させてやるよ」とマサルを囲み、一人が「あいつの心配なんかしてる場合じゃねえよ 俺は女でも容赦しねぇぞ」と、ユイにまで危害を加えることを示唆するのでした。

仲間の一人が「おいタツヤー 顔は殴るなよ!」「いくら腹が立っても相手を選ばねぇと」と、どこか芝居がかったようにタツヤを制止しますが、それはさらなる暴力への序章に過ぎませんでした。 マサルが反撃の一発をタカに加えると、「ゲホッ…クソ!歯が折れたじゃねぇか!」とタカが苦痛の声をあげ、それを皮切りにいじめっ子たちによるマサルへの一方的な制裁が始まりました。

絶望的な状況、そしてオーナーの無関心

マサルは数人の男たちから一方的に殴られ、蹴られ、なすすべもなく打ちのめされていきます。 ユイは「やめて…やめてください!」「助けてください!お願いします!オーナーさん!」と必死に助けを求めますが、その声に応える者はいません。 いじめっ子の一人が、「あのおっさんは助ける気なんてないみたいだぜ」と嘲笑うように言い放ちます。 オーナーは、この惨状を知りながらも、見て見ぬふりを決め込んでいるのです。マサルとユイは、完全に孤立無援の状況に追い込まれ、絶望的な暴力が支配する民宿で、ただただ悪夢のような時間を耐え忍ぶしかありませんでした。

まとめ【関係の終末】20話を読んだ感想

第20話は、これまでの不穏な空気がついに具体的な暴力という形で爆発し、読んでいて非常に辛く、息苦しい展開でした。マサルがいじめっ子たちから受ける嘲弄と暴力は、彼の過去のトラウマをなぞるかのようで、その執拗さと陰湿さには強い憤りを感じずにはいられません。特に、ユイの前でマサルの過去の失態を暴露するシーンは、人間の尊厳を踏みにじる行為であり、彼らの下劣さが際立っていました。

ユイが勇気を振り絞って抵抗し、タツヤを平手打ちする場面や、助けを求める悲痛な叫びは、彼女の気丈さと絶望を同時に感じさせ、胸が締め付けられました。しかし、その声が誰にも届かないという現実は、この物語の持つ救いのなさ、閉塞感をより一層強めています。そして、タツヤがマサルに容赦ない暴行を加え、仲間たちにもそれを指示する場面は、彼の狂気性と暴力性が明確に示され、恐怖を感じました。

オーナーがこの惨状を知りながらも助けようとしないという事実は、この民宿がもはや安全な場所では全くないことを決定づけるものです。マサルとユイは、心身ともに極限まで追い詰められています。この後、彼らはこの地獄のような状況から抜け出すことができるのか、そしてマサルは再び立ち上がることができるのか。あまりにも重く、そして救いの見えない展開に、ただただ次話を見守るしかないという気持ちにさせられました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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