【関係の終末】29話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

【関係の終末】第29話をネタバレありで解説する
前話、ついに長年の復讐の刃をいじめっ子に向けたマサル。そして、不気味な二人組の登場によって、民宿の惨劇は混沌を極めました。第29話では、マサルの狂気がさらに加速し、彼が呼び寄せたという「悪魔」の正体が、最も恐ろしい形で明らかになります。
狂気の宣言と、仲間割れの真相
復讐の鬼と化したマサルは、恐怖に歪むいじめっ子の顔を見て、狂気的な笑みを浮かべながら語り始めます。「ククク… この民宿に… 俺が呼んだ悪魔がいるんだ… お前達を食っちまおうと思ってな」 。その言葉は、もはや正気の人間のものとは思えず、いじめっ子も「何言ってんだよ… マジでどうかしてるぞ」と動揺を隠せません 。
さらにマサルは、仲間たちが探しに行ったケイゴの行方について、衝撃の事実を告白します。「タカたちがケイゴを捜しに行ってるようだけど」「見つけられないだろうな ぐちゃぐちゃになっちまったから」 。タツヤがその言葉の意味を問い詰めると、マサルは平然と言い放ちました。
「俺が崖の上から突き落としたんだ」 。
仲間を殺されたと知り、激昂したいじめっ子は「マジでぶっ殺すぞ」とマサルに掴みかかります 。しかし、マサルは「やれよ!殺してみろ!」と一切怯むことなく挑発し返すのでした 。
ユイの悲痛な叫びと、マサルの決別
二人の間で一触即発の空気が流れる中、この惨状を信じられないユイが、泣きながらマサルの腕にすがりつきます。「マサル!そんなのウソよね!?」「お願いだからもうやめて!」と、必死に彼を止めようとしました 。愛する人が、人殺しの怪物に変わっていくのを、彼女はただ見ていることしかできなかったのです。
しかし、その悲痛な叫びも、もはやマサルの心には届きません。彼はユイの手を冷たく振り払い、「死にたくねぇならどいてろ!」と吐き捨てます 。この一言は、マサルがユイとの関係さえも捨て、復讐のためだけに動く非情な存在へと完全に変貌してしまったことを、悲しくも決定づけるものでした。
「悪魔」の降臨、そして新たな惨劇
マサルがもう一人のいじめっ子であるシンを追い詰めた、まさにその時でした。彼は何かの気配を感じ取り、「来たぜ 悪魔が」と呟きます 。すると、いじめっ子たちの背後から、あの民宿の客であったはずの謎の青年(ハシラ)が、静かに姿を現したのです 。
驚くべきことに、青年はマサルに向かって深々と頭を下げ、「どういたしましょうか?」と、まるで忠実な従者のように問いかけます 。主従関係が完全に逆転したかのような光景に、いじめっ子は「お前は一体何者なんだ!」と混乱するばかりです 。マサルは、震えるシンを指差し、悪魔に命令を下しました。
「こいつを…殺せ」 。
その直後、青年はの目のいじめっ子前に立つと、「怖がってるんだね!」と無邪気な子供のように笑いかけます 。そして次の瞬間、彼は手に持っていたナイフで、何の躊躇もなくいじめっ子の目を突き刺しました 。民宿には、「俺の目がぁ!」といういじめっ子の絶叫が響き渡り、新たな地獄の幕が開かれたのです 。
まとめ【関係の終末】29話を読んだ感想
第29話は、恐怖と衝撃がジェットコースターのように押し寄せる、まさに息もつけない回でした。マサルがケイゴを殺害したという告白には、彼の狂気がついに一線を越えてしまったのだと確信し、背筋が凍る思いがしました。特に、彼を止めようとするユイを冷たく振り払うシーンは、マサルの心の闇の深さを象徴しているようで、読んでいて胸が張り裂けそうでした。
しかし、今話最大の衝撃は、なんといってもマサルが呼んだ「悪魔」の正体です。あの不気味な民宿の客であった青年が、まさかマサルの命令で動く存在だったとは、全く予想できませんでした。この事実が判明した瞬間、物語の構図が一変し、単なる復讐劇から、人知を超えたオカルト・ホラーへと昇華したように感じます。
青年の残虐性も凄まじく、いじめっ子の目を無表情で突き刺すシーンは、本作屈指のトラウマシーンではないでしょうか 。彼の人間離れした狂気には、生理的な嫌悪感と恐怖を覚えました。
マサルは復讐を遂げるために、本当に悪魔に魂を売ってしまったのでしょうか。そして、この悪魔を呼び出した代償とは一体何なのか。物語は全く予測不可能な領域に突入し、次週を待つのがこれほど恐ろしく、そして待ち遠しいと感じたことはありません。
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