【関係の終末】32話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

【関係の終末】第32話をネタバレありで解説する
前話、仲間の無残な亡骸を発見し、さらには「悪魔」の一人である大家の襲撃によって、いじめっ子グループはパニックの渦に叩き落とされました。第32話では、地獄と化した民宿から決死の脱出を図る者たちと、民宿内部で繰り広げられる、さらに陰湿な復讐劇が描かれます。
地獄のカーチェイス、そして非情の選択
目を覚ましたタツヤが車内から目撃したのは、仲間たちが「悪魔」の一人によって惨殺される瞬間でした。 その悪魔は、タツヤの生命力に感心したかのように「こ・・・こんなに殴って刺してもまだ死なないなぁ・・・」と不気味に笑います。
外に残された最後の仲間は、助けを求めてタツヤの車に乗り込もうとします。 しかし、タツヤは彼が完全に乗り込むのを待たず、アクセルを踏み込みました。 生き残るため、仲間を見捨てるという非情の選択をしたのです。 だが、その逃走も長くは続きませんでした。目の怪我で視界を奪われたタツヤの車は、木に激突して大破してしまいます。
悪魔との対峙、失われた威光
車から這い出たタツヤの目の前に、追ってきた「悪魔」たちが立ちはだかります。 仲間を皆殺しにされ、自身も満身創痍。もはや絶対絶命の状況にもかかわらず、タツヤはかつてのリーダーとしての威光を保とうと、「お前ら何者だ?」「俺を狙うなんていい度胸してんな」と彼らを睨みつけます。 しかし、その強がりが、この異常な殺人鬼たちの前で通用するはずもありませんでした。
壊れた心、マサルの歪んだ復讐
一方、民宿の内部では、さらに陰湿な恐怖がシンを苛んでいました。彼は目の前で繰り広げられた惨劇によって完全に心が壊れ、助けに来た仲間をマサルと見間違え、「どうなってんだ!サル!お前・・・イカれちまったのか!」と叫びます。
その狂乱するシンの前に、本物のマサルが姿を現しました。マサルは恐怖に震えるシンを見下ろし、冷たく言い放ちます。「強がってる場合じゃないだろ・・・」「助けてくれって言えよこのチンピラが」。 かつての支配者と被支配者の立場が、最も屈辱的な形で逆転した瞬間でした。プライドを打ち砕かれたシンは、「そうだ・・・助けてくれ!俺が悪かった!」と命乞いをします。
しかし、マサルの復讐はそれだけでは終わりませんでした。彼は謝罪するシンの手をナイフで切りつけ、「次は本気だぞ・・・覚悟しろ・・・」と、さらなる恐怖の始まりを宣告するのでした。
まとめ【関係の終末】32話を読んだ感想
今話は、物理的な恐怖と精神的な恐怖が同時に、そして最高潮のレベルで描かれる、まさに地獄のような回でした。タツヤの決死のカーチェイスと、仲間を見捨ててでも生き延びようとする姿は、彼の人間性を浮き彫りにする一方で、どうしようもない絶望感を際立たせていました。
しかし、それ以上に恐ろしかったのが、民宿内部で繰り広げられたマサルの復讐です。彼は単にいじめっ子たちを殺すのではなく、彼らの心を徹底的に破壊し、かつて自分が味わった以上の屈辱を与えようとしています。命乞いをさせた上で、さらに傷つけるという行為は、彼の心の闇がもはや底なしであることを物語っており、読んでいて鳥肌が立ちました。
外では肉体を破壊する「悪魔」たちの惨殺ショー、中では精神を破壊するマサルの復讐劇。どちらも救いがなく、登場人物たちがただ弄ばれていくだけの展開に、ページをめくる手が重くなります。 タツヤと、次なる恐怖を宣告されたシン。彼らの運命がどうなるのか、息をのんで見守るしかありません。
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