【鞘と刀の契り婚】4話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
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【鞘と刀の契り婚】第4話をネタバレありで解説する

家族に虐げられていた屋敷から、漆野優によって連れ出された咲季。第4話では、彼女が足を踏み入れた新しい世界と、そこで受ける温かい歓迎の様子が描かれます。辛い日々から一転、咲季が本来の輝きを取り戻していく、希望に満ちた回となっています。

「君は俺の魂の伴侶だ」優の揺るぎない想い

優の屋敷へと向かう馬車の中、咲季はまだ状況が飲み込めず戸惑っていました。そんな彼女に、優はまっすぐな瞳で告げます。「俺にとっては 君がそうなんだよ」と 。彼が言う「そう」とは、刀命と鞘巫女が互いを唯一無二の存在として魂で誓う盟約、【比翼連理の契(ひよくれんりのちぎり)】のことです

この契りを交わした男女は【魂の伴侶】となり、強大な神力を得ると言われています 。咲季も祖母から教えられ知識としては知っていましたが、自分には縁のない世界の話だと思っていました 。しかし、優にとって咲季こそが、その掛け値なしの「本物」の相手だったのです。

新しい世界へ!漆野の屋敷と温かい人々

優の屋敷がある漆野の地は、咲季が育った桃屋とは何もかもが違いました。堀で囲まれた閉鎖的な桃屋とは対照的に、ここは海が見えるほど開放的です 。屋敷に到着した咲季を待っていたのは、想像を絶するほどの大歓迎でした。

女中頭のマツヨ、屋敷警護のロク、双子の世話係である妙子と冴子、そして咲季専属の護衛兼世話係に任命された鏡華(きょうか)とその弟の透や(とうや) 。彼らは皆、咲季の来訪を心から待ちわびていたと口々に言い、その瞳は優しさに満ちています 。これまで家族から冷たい仕打ちしか受けてこなかった咲季が、初めて触れる無条件の歓迎に、ただただ固まってしまうのでした

“磨けば光る原石” 神泉と衣装で遂げる大変身

使用人たちはまず、旅で疲れた咲季を温泉へと案内します。そこは漆野の敷地内にのみ湧き出る【神泉】と呼ばれる特別な温泉で、どんな傷をも癒す効果があると言い伝えられていました 。この温かいお湯は、咲季の体の疲れだけでなく、これまでの辛い日々で負った心の傷までも、優しく溶かしていくようでした。

そして湯浴みの後、咲季は鏡華たちの手によって、文字通り生まれ変わります。全身をくまなく磨き上げられ、用意されていた華やかな着物に袖を通すと、そこにいたのは見違えるように美しい女性でした 。鏡華は咲季を「本当に磨けば光る原石のようなお方」と称賛し、「これからは見るもの、身につけるもの、口にするもの、全てが咲季様を作るのです」と、彼女が新しい人生を歩み始めるのだと優しく諭します 。

見惚れる優と新たな仲間、式神『天満』

美しくなった咲季の姿を見た優は、言葉を失うほど見惚れてしまいます 。そして、あまりの美しさに照れてしまい、お礼を言いたい咲季から思わず逃げ出してしまうという、微笑ましい一面を見せました

その後、優は自身の式神である兎の『天満(てんまん)』を咲季に紹介します 。人懐っこい天満はすぐに咲季に懐き、咲季の新たな可愛らしい仲間となりました 。使用人たちに囲まれ、式神にも好かれる咲季の姿に、優は少し嫉妬したような表情を見せながらも、「咲季のほうが可愛いよ」と優しく微笑むのでした 。

まとめ【鞘と刀の契り婚】第4話を読んだ感想

これまでの息が詰まるような展開から一転し、第4話は読んでいて心が温かくなるような、非常に幸福感の高い回でした。虐げられてきた主人公が、新しい場所で温かく迎え入れられ、本来の美しさと価値を取り戻していく。これぞシンデレラストーリーの王道であり、咲季が大切にされていく様子に、読者として心から安堵しました。

特に、咲季が神泉で癒やされ、美しい着物で大変身を遂げるシーンは、彼女の「再生」を象徴しているようで、とても感動的です。また、これまでのクールな印象が強かった優が、咲季の美しさに照れてしまったり、少し嫉妬したりする人間味あふれる姿には、思わずにやけてしまいました。

漆野家の個性豊かな使用人たちや、愛らしい式神の天満など、魅力的なキャラクターも次々と登場し、物語の世界が一気に広がったように感じます。辛い過去を乗り越え、新しい一歩を踏み出した咲季。彼女の幸せな日々が、このまま続いていくことを願わずにはいられません。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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