【60点の夫婦でいいのに】4話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

【60点の夫婦でいいのに】第4話をネタバレありで解説する
第3話で、もう一人の被害者である隣人・円佳の夫、宗一郎と接触した沙紀 。この出会いは、孤独な戦いを続けてきた彼女にとって、大きな転機となります。第4話は、沙紀と宗一郎が静かな「共闘」関係を結び、計画的かつ大胆な反撃を開始する、まさに復讐の序曲と呼ぶにふさわしいエピソードです。物語はここから一気に加速していきます。
仮面夫婦の夫・宗一郎との密約
物語は、沙紀と宗一郎の密談から始まります。沙紀が意を決して夫と円佳の不倫を告げると 、宗一郎は驚くことなく、「知っていました」と静かに答えました 。彼の口から語られたのは、衝撃の事実です。円佳は以前にも不倫をしていたこと 、そして、周囲に自慢していた手料理も、実は家事代行サービスによるものだったのです 。
沙紀は、同じように裏切られた宗一郎がなぜ離婚しないのか疑問に思います 。すると彼は、「離婚は難しいですね」と重い口を開きました 。日本では親権が母親に渡ることがほとんどであり、「僕は娘と一緒にいたいんです」と、娘を深く愛するがゆえの苦悩を打ち明けます 。同じ不倫をされた側でありながら、男女で置かれた状況が全く違うという現実を、沙紀は痛感するのでした 。
しかし、宗一郎はただ耐えているだけではありませんでした。彼は自らが出張で家を空ける日を沙紀に教え、「もしかしたら動きがあるかもしれません」と、不倫の証拠を掴むための**「密約」**を持ちかけます 。こうして、二人の利害は完全に一致し、水面下での共闘が始まったのです。
公開処刑!ママ友たちの前で剥がされる化けの皮
宗一郎という強力な協力者を得た沙紀の反撃は、まず円佳に向けられました。沙紀はママ友たちの輪の中で、以前円佳がおすそ分けしてくれた料理について、わざと質問を投げかけます 。その料理が、有名な家事代行サービスの献立と全く同じであることを、沙紀はすでに突き止めていたのです 。
料理自慢で通っていた円佳は、当然作り方を答えられず、しどろもどろになります 。そこへ沙紀は、「円佳さん、代行サービス使ってるんですか?旦那さんからそう聞きましたよ」と、嘘を交えて追い打ちをかけました 。完璧な主婦という化けの皮を公衆の面前で剥がされた円佳は、「用事があるので」と言い捨て、その場から逃げるように去っていくしかありませんでした 。
決定的瞬間「もう終わりだね、尚弥」
そして、宗一郎が出張に出かけた運命の夜がやってきます 。沙紀が寝たふりをしていると、案の定、夫の尚弥は「いま寝た」と円佳にメッセージを送り、いそいそと家を抜け出していきました 。行き先は、円佳の待つ泉家の部屋です 。
しかし、その行動はすべて沙紀の計画通りでした。沙紀は二人の後を静かにつけ、尚弥と円佳が家の中で抱き合い、キスを交わすという決定的な不倫の現場を、冷静にスマートフォンのカメラに収めます 。シャッターを切る彼女の口から漏れたのは、静かながらも絶対的な勝利を確信した一言でした。
「もう終わりだね 尚弥」
この言葉は、尚弥との腐りきった関係への決別宣言であり、これから始まる復讐劇の号砲となったのです。
まとめ【60点の夫婦でいいのに】4話を読んだ感想
第4話は、これまでの鬱憤を吹き飛ばすような、実に見事な反撃が描かれており、読んでいて心がスッとしました。特に、ママ友たちの前で沙紀が円佳の嘘を暴いていく場面は、彼女の冷静な知略が光る名シーンで、思わず快哉を叫びたくなったほどです。
この物語に一層の深みを与えているのは、やはり円佳の夫・宗一郎の存在です。彼もまた、妻に裏切られながら、ただ娘のために耐え忍ぶ「もう一人の被害者」であったことが明かされました 。男性が親権を獲得することの難しさという社会的な問題が提示されたことで 、この作品が単なる不倫への復讐劇ではない、より複雑で現実的なテーマを扱っていることが分かります。
沙紀と宗一郎という、同じ痛みを抱える二人が手を組む展開は、サスペンスとして最高の流れです 。二人の静かな密約には、これから始まるであろう壮絶な復讐を予感させ、期待感が高まりました。そして、ラストシーン。これまで散々虐げられてきた沙紀が、冷静沈着に不倫の証拠を押さえ、「もう終わりだね」と呟く姿には、彼女の完全な覚醒を感じずにはいられません 。この最強のカードを手にした沙紀が、傲慢な二人をどう追い詰めていくのか、次回の展開が待ちきれません。
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