復讐モノ

【60点の夫婦でいいのに】5話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
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【60点の夫婦でいいのに】第5話をネタバレありで解説する

第4話で不倫の決定的証拠を手に入れ、隣人・宗一郎との共闘関係も築いた沙紀 。第5話では、彼女が着々と離婚の準備を進める一方で、追い詰められた夫・尚弥の身勝手な振る舞いがエスカレートしていきます。そして、ついに娘・陽菜にまでその矛先が向けられた時、沙紀の堪忍袋の緒が切れ、物語は誰も予想しなかった最悪の事態へと突き進んでいきます。

反撃の準備とエスカレートする夫の横暴

沙紀は、尚弥と円佳の不倫の証拠を着実に集めていました 。二人の生々しいLINEのやり取りや密会の写真に加え、尚弥が円佳の誕生日に27万5千円もする高価なブランドバッグをプレゼントしていた事実も掴みます 。沙紀は静かに「慰謝料はもっと高いからね」と心に誓い、復讐の準備を整えていきました

一方、沙紀に正論で反撃され、マンションの住人の目も気になり始めた尚弥は、しぶしぶ家事をするようになります 。しかし、その態度は最悪そのものでした 。掃除機のかけ方が悪いと沙紀に指摘されると、逆ギレしてマウントを取ろうとします 。さらに、掃除の最中に円佳から「たまには外でデートしたいな 」というメッセージが届くと、尚弥は「めんどくせぇ 」と吐き捨てる始末。彼の自己中心的な本質は、何一つ変わってはいなかったのです。

「陽菜に触らないで!」母の愛が下した決断

物語が大きく動いたのは、ある日の夕食後でした。娘の陽菜が、沙紀を手伝ってお皿を洗っていると、それを見ていた尚弥が口を挟みます 。彼は、陽菜の洗い方が不十分だと説教を始め、「パパの皿でもう一回練習だ! 」と言って、自分の汚れた皿を陽菜に洗わせようとしたのです。

「教育」という名目で、幼い娘にまで家事を押し付けようとする尚弥の非道な振る舞い 。この光景に、沙紀の怒りは頂点に達しました。彼女は、不倫相手からの催促のLINEに気を取られている尚弥を突き飛ばし、叫びます。

「陽菜に触らないで!

これまで冷静に計画を進めてきた沙紀でしたが、愛する娘が利用されたことで、ついに感情を爆発させたのです。沙紀は、もはや一刻の猶予もないと判断し、準備が整うのを待たず、その日のうちに陽菜を連れて家を出ることを決意しました

悪夢の現実化、円佳の卑劣な罠

家を出た沙紀は、マンションのコミュニティルームで陽菜と向き合い、離婚の意思を真摯に伝えます 。もちろん、父親の裏切りで陽菜を傷つけないよう、不倫の事実は伏せていました 。陽菜は涙ぐみながらも、「ママがいい 」「ママと離れたくない 」と、沙紀と共にいることを選びます。沙紀は娘を強く抱きしめ、「絶対に私が陽菜を幸せにする 」と誓うのでした。

しかし、この母と娘の感動的なシーンの直後、事態は最悪の方向へと転落します。

尚弥からの連絡が途絶え、イラついていた円佳は、とんでもない行動に出ます。彼女は尚弥に対し、「あいつが陽菜を連れ去りやがった 」と、

沙紀を誘拐犯に仕立て上げるという卑劣極まりない嘘のメッセージを送ったのです 。そして、陽菜がトイレのために沙紀の側を少し離れた隙を突き、陽菜の前に現れると、「大丈夫、私から伝えておくから 」と巧みに言い含め、どこかへ連れ去ってしまいました。

トイレから戻った沙紀が目にしたのは、誰もいない空間でした 。数日前に陽菜が見た「ママと離れ離れになる夢 」が、不倫相手の悪意によって現実のものとなってしまったのです。最愛の娘を奪われた沙紀の絶望の叫びが、虚しく響き渡るのでした。

まとめ【60点の夫婦でいいのに】5話を読んだ感想

第5話は、沙紀の母親としての強さと愛情が胸を打つ一方で、不倫カップルの醜さと非道さが極限に達し、感情がジェットコースターのように揺さぶられる回でした。

前半、沙紀が論理的に夫を追い詰めていく姿は痛快でしたが、尚弥が実の娘にまで自分の面倒事を押し付けようとしたシーンは、彼の人間性の欠如を改めて浮き彫りにし、怒りを通り越して強い嫌悪感を覚えました。そんな夫に対し、沙紀が「陽菜に触らないで!」と感情を爆発させた場面は、この物語屈指の名シーンだと思います。母としての本能が理性を上回った瞬間であり、彼女の深い愛情に心を打たれずにはいられませんでした。

そして、ラストの展開には言葉を失いました。連絡が取れないという自分勝手な理由で、沙紀を誘拐犯に仕立て上げ、挙句の果てに罪のない子どもを連れ去る円佳の行動は、もはやサイコパスの領域です。彼女の歪んだ自己愛と執着心には、底知れない恐怖を感じます。

母親にとって最大の悪夢である「子どもの喪失」が、最悪の形で現実となってしまいました。しかし、これまでの沙紀の戦いぶりを知っている読者として、彼女がこのまま終わるとは到底思えません。この絶望的な状況から、沙紀がどうやって愛する娘を取り戻し、鬼畜以下の二人組に裁きを下すのか。物語は最大の悲劇を迎え、次回の反撃がどうなるのか、固唾をのんで見守りたいと思います。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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