【ある日、お姫様になってしまった件について】2話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 主人公は、自分が読んでいた小説の悲劇の姫「アタナシア」に転生したことに気づきました。
- アタナシアは、18歳の誕生日に実の父親である皇帝クロードによって処刑される運命にあります。
- 姫でありながら誰にも愛されず、侍女たちに見下される孤独な環境で、彼女の二度目の人生は始まりました。
「ある日、お姫様になってしまった件について」第2話をネタバレありでわかりやすく解説する
第2話では、アタナシアが置かれている環境のさらなる過酷さと、彼女が生き残るために立てた具体的な計画が明らかになります。
皇帝の狂気と見捨てられた姫君
アタナシアが今住んでいるルビー宮は、かつて皇帝の妾たちが暮らしていた場所でした。しかし、アタナシアが生まれたその日に、皇帝クロードはこの宮にいた人間を皆殺しにしたのです。その話を聞いて以来、彼女は毎晩悪夢にうなされるようになります。
そもそもアタナシアの母親は、皇宮の宴に招かれた踊り子でした。皇帝に見初められ一夜を共にしますが、その後は捨てられてしまいます。そして、たった一人でアタナシアを産み落とし、亡くなったのでした。
実の娘であるアタナシアのことも、クロードは完全に放置しています。顔も知らない父親の狂気的な一面を知り、アタナシアは「いつかまたおかしくなって、私を殺しに来るのではないか」という恐怖に常にさいなまれていました。
生き延びるための「逃亡計画」
母親がつけてくれた「アタナシア」という名前には、「不滅」という意味が込められています。皇帝のもとでも長生きできるようにという願いが込められていたのかもしれません。しかし、皮肉にも小説の中のアタナシアは、18歳で父親に殺されてしまいます。
ルビー宮に追いやられたメイドたちは、鬱憤がたまっているのかアタナシアに聞こえるように悪口を言います。ですが、彼女はこの状況を悲しいとは思いません。今の彼女の目標は、物語の主役にならず、誰にも注目されない「脇役」として生き延びることだからです。
そのために、アタナシアは具体的な計画を立てていました。それは、早く成長して宮殿にある金目のものを資金として集め、ここから逃げ出すことです。皇宮なだけあって食事や寝床には困らず、この姫暮らしを利用して着々と準備を進めるつもりでした。この計画のため、彼女は輝くものが大好きな赤ん坊のふりを始めます。
英雄か、それとも暴君か
アタナシアの演技を信じたメイドのリリーは、彼女のために金のおもちゃを用意してくれるなど、優しく接してくれました。皇帝もアタナシアのことなど忘れたのだろうと誰もが思い始め、宮には平和な時間が流れます。その裏で、アタナシアは少しずつ部屋の調度品を隠していくのでした。
ある日、リリーが膝の上で絵本を読んでくれます。そこには、帝国を一つ消せるほどの力を持つ「塔の魔法使い」や、悪魔に従い狂った暴君を倒した「英雄」として、金髪の皇帝が描かれていました。
しかし、妻子を放置し、ルビー宮で大量殺人を行った男が英雄であるはずがありません。アタナシアは「あーうー」と喃語を発しながら、父が描かれた絵を力いっぱい叩きます。
明かされた皇帝の名前に隠された謎
リリーはアタナシアの様子を見て、「そういえば、陛下のご尊名をお伝えしたことがありませんでしたね」と優しく語りかけ、皇帝の正式な名前を教えてくれます。
「クロード・デイ・エルジェア・オベリア皇帝陛下」
その名前を聞いた瞬間、アタナシアは何か重要な事実に気づいたかのように、大きく目を見開いて混乱するのでした。果たして彼女は、皇帝の名前に隠された何に気づいてしまったのでしょうか。
「ある日、お姫様になってしまった件について」2話を読んだ感想(ネタバレあり)
第2話では皇帝クロードの狂気的な側面が明かされ、物語の緊張感が一気に高まりました。自分の子供が生まれた日に、その子が住む場所で皆殺しを行うというのは、まさに狂人としか言いようがありません。このようなサイコパスな父親から、いかにして生き延びるのか、というテーマは異世界転生ものの鉄板ですが、やはり引き込まれます。
そんな恐ろしい父親から逃げるために、アタナシアが「宝を盗んで逃げる」という非常に現実的な計画を立てているのが面白いと感じました。ただ愛されることを待つのではなく、自らの力で運命を切り開こうとする彼女のしたたかさと強さを応援したくなります。
そして、物語の最後に明かされた皇帝のフルネーム。アタナシアがひどく動揺していましたが、読者であるこちらにはまだ何も分かりません。彼女が知る小説「かわいらしいお姫様」の内容と、何か関係があるのでしょうか。ただの暴君だと思っていた皇帝の背景に、何か秘密が隠されているのかもしれない、と想像が膨らむ素晴らしい引きでした。次回が待ちきれません。
「ある日、お姫様になってしまった件について」2話のネタバレまとめ
- アタナシアが暮らすルビー宮は、彼女が生まれた日に父クロードが人々を皆殺しにした場所であることが判明します。
- 命の危険を感じたアタナシアは、宮殿の金品を少しずつ集め、将来逃亡するための資金にする計画を立てます。
- 世間では「英雄」とされているクロードですが、アタナシアは彼の本性を知っているため、その評価を信じません。
- メイドのリリーから皇帝のフルネーム「クロード・デイ・エルジェア・オベリア」を聞いたアタナシアは、何かに気づきひどく動揺します。
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