【ある継母のメルヘン】14話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 屋敷を追放された叔父叔母(ルクレツィアとヴァレンティノ)は責任をなすりつけ合って仲間割れした
- シュリーは陰謀に加担した使用人たちを解雇し、忠実な執事長ロベルトと侍女長グウェンと共に屋敷の立て直しを始めた
- 子供たちの賑やかな喧嘩の中に、シュリーは家族の穏やかな日常が戻ってきたことを感じていた
- しかしその裏で、何者かがシュリーの動向を「監視」するよう命じており、新たな脅威の存在が明らかになった
【ある継母のメルヘン】第14話をネタバレありでわかりやすく解説する
叔父叔母を追放し、家族の絆を取り戻し始めたシュリーは、次なる戦いの舞台である「貴族議員会」へと向かいます。子供たちとの心温まる別れを経て、彼女は当主として初めて、帝国の中枢に足を踏み入れるのでした。1度目の人生の苦い記憶を乗り越え、彼女は自らの手で未来を掴むことができるのでしょうか。
旅立ちの朝、シュリーが「ニセモノ」でなくなった日
貴族議員会へ向かう日の朝。ノイヴァンシュタイン家の屋敷には、嵐の後の穏やかな日常が流れていました。エリアスとレイチェルは相変わらず喧嘩をし、レオンは静かに本を読み、ジェレミーは剣の鍛錬に励んでいます。
シュリーは、侍女長グウェンと共に議会へ着ていくドレスを選んでいました。クローゼットに並ぶのは、1度目の人生で、少しでも威厳を見せようと無理して揃えた大人びた服ばかり。しかし、今の彼女は違います。7年先の流行まで知っている余裕から、彼女は迷わず明るい色の華やかなドレスを手に取りました。この小さな選択が、彼女の自信と内面の変化を物語っています。
支度を終え、シュリーが議会へ出発しようとすると、子供たちがわらわらと見送りに集まってきました。 「お菓子を買ってきましょうか?」 シュリーがエリアスに尋ねると、「お子ちゃまのレオンと一緒にするな!」と憎まれ口を叩きながらも、その顔はどこか嬉しそうです。すかさずレオンが「僕に買ってきて!」と甘え、レイチェルもそれに続きます。
そのやり取りを微笑ましく見守りながら、シュリーは気づきます。 (そういえば…) いつの間にか、子供たちが自分のことを**「ニセモノと言わなくなった」**ことに。 ささやかですが、何よりも大きなその変化に、シュリーの心は羽のように軽くなるのでした。
帝国の中枢「貴族議員会」という蜘蛛の巣へ
首都ヴィッテルスバッハにあるバーデンベルク宮。帝国カイザーライヒの貴族議員会が開かれるその場所は、まさに帝国の中枢です。有数の名門家当主6名と、高名な枢機卿7名で構成されるこの組織は、時に皇帝や教皇の意思さえも左右するほどの強大な影響力を持っていました。
しかし、その実態は、皇室派と教皇派、そして中立派が入り乱れ、国益という餌を分け合うためにしのぎを削る、**「実利の蜘蛛の巣」**のような場所。 1度目の人生で、シュリーはこの場所に足を踏み入れただけで、恐怖に指先まで震えていました。しかし、今の彼女は違います。
(緊張はするけれど、大したことはないわ) 固く拳を握りしめ、シュリーは覚悟を決めて宮殿の中へと歩を進めます。
過去との分岐点?謎めいた枢機卿との遭遇
一人で廊下を歩いていたシュリーは、角を曲がったところで誰かとぶつかってしまいます。その瞬間、彼女の脳裏に1度目の人生の記憶が鮮やかにフラッシュバックしました。 あの時ぶつかったのは、下心ありげなゾーリンゲン子爵。彼は「これも縁だ」と言って、シュリーをディナーに誘ってきたのです。
しかし、今回ぶつかった相手は、子爵ではありませんでした。そこに立っていたのは、重々しい法衣をまとった、無口で陰のある雰囲気の男性。後に夫の親友ニュルンベル公爵から、彼がリシュリュー枢機卿であることを教えられます。彼はシュリーを一瞥すると、何も言わずにその場を去っていきました。
(子爵ではなかった…) 過去との明確な「違い」。この小さな分岐点が、これから始まる未来にどのような影響を与えるのか。シュリーは、ただ呆然と枢機卿の後ろ姿を見送るのでした。
開幕!腹の探り合い渦巻く議会
戸惑うシュリーの背後から、優しい声がかかります。ニュルンベル公爵でした。 「よく頑張っていると聞いているよ」 彼の労いの言葉に、シュリーは心からの感謝を伝えます。二人の間には、亡き夫ヨハンを介した温かい信頼関係がありました。
公爵と共に会議室へ入ると、そこにはすでに議員たちが勢揃いしていました。彼らは一斉にシュリーに注目し、上品な言葉で哀悼の意を表します。しかし、その笑顔の裏にある好奇心や侮り、そして欲望を、シュリーは冷静に見抜いていました。
(ルクレツィアたちの件は、きっと都合よく首都に広まっているでしょうね) (それなのに私が堂々としているから、驚いているのかしら)
腹黒い議員たちの腹の探り合いを肌で感じながらも、シュリーは少しも動じません。そして、議長の開会宣言と共に、ついに貴族院議会が幕を開けたのでした。
【ある継母のメルヘン】第14話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、シュリーが家庭という内なる戦いを経て、ついに政治という外の世界へ本格的に打って出る、新たなステージの幕開けを感じさせる回でしたね!
冒頭の子供たちとのやり取りには、本当に心が温まりました。「ニセモノ」と呼ばれなくなったことにシュリーが気づくシーンは、これまでの彼女の苦労が報われた瞬間で、思わずジーンときてしまいました。この温かい見送りがあったからこそ、彼女は「蜘蛛の巣」へ向かう勇気を持てたのでしょう。
そして、貴族議員会のドロドロした雰囲気!解説がとても分かりやすく、これから始まるであろう頭脳戦にワクワクが止まりません。1度目の人生ではただ怯えるだけだったシュリーが、今度はどんな鮮やかな立ち回りを見せてくれるのか、期待が高まります。
特に気になったのは、廊下でぶつかる相手が変わったという小さな「違い」。無口で謎めいたリシュリュー枢機卿が、今後の物語で敵となるのか、それとも意外な味方となるのか。この新しい分岐点が、物語にどんなスパイスを加えてくれるのか、非常に興味深いです。腹黒い議員たちを前にしても動じないシュリーの姿は、本当にかっこよかった!彼女の戦いを、これからも全力で応援していきたいです!
【ある継母のメルヘン】第14話のネタバレまとめ
- 貴族議員会へ向かう朝、子供たちがシュリーに甘えるようになり、彼女を「ニセモノ」と呼ばなくなったことにシュリーは心からの喜びを感じた
- 首都に到着したシュリーは、1度目の人生では恐怖の対象だった貴族議員会に、当主としての新たな決意で臨んだ
- 廊下で人とぶつかるが、1度目の人生とは違う相手(リシュリュー枢機卿)であり、未来が変わり始めていることを実感する
- 亡き夫の親友ニュルンベル公爵と合流し、ついに貴族議員会が開幕。シュリーは議員たちの腹の内を探りながら、堂々とその場に臨んだ
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