【ある継母のメルヘン】8話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 双子のいたずらにより高熱で寝込んだシュリーだったが、ようやく体調が回復し姿を現した
- シュリー不在の間、子供たちは精神的に不安定になり、反抗的な態度を強めていた
- 朝食の席で癇癪を起こしたレイチェルを叔母ルクレツィアが一喝して黙らせる
- 優しい叔母の仮面の裏で、ルクレツィアは屋敷内での存在感を静かに強めていた
【ある継母のメルヘン】第8話をネタバレありでわかりやすく解説する
病から回復したシュリーは、自身が寝込んでいる間に屋敷に漂い始めた妙な違和感の正体を探り始めます。子供たちとの関係は依然としてぎこちないものの、彼女の対応は1度目の人生とは明らかに異なっていました。そして水面下では、優しい叔母の仮面を被ったルクレツィアの恐ろしい思惑が渦巻いていたのです。
シュリーが感じた屋敷の「違和感」
病み上がりのシュリーは、自室で甲斐甲斐しく世話を焼く使用人のグウェンの様子をじっと観察していました。
「何か隠し事をしているんじゃない?」
シュリーの真っ直ぐな視線に、グウェンは慌てて否定します。気のせいだとシュリーは流しますが、彼女の胸には確信に近い疑念がありました。
寝込んでいる間、執事長のロベルトは逐一家の様子を報告してくれていました。しかし、その報告内容と、実際にシュリーが見聞きする使用人たちの言動には、なぜか些細な**「行き違い」**があるのです。そして、昨日の朝食でのルクレツィアの態度が、その不安を決定的なものにしていました。
(この屋敷で、何かが起きている…)
漠然としながらも、家の雰囲気が確実に変わってしまったことを肌で感じ取り、シュリーは密かに調査を開始することを決意します。
雪のお城とエリアスの変わらぬ反抗
気分転換のため、シュリーは久しぶりに庭園を散歩します。降り積もった雪景色の中に、双子が作った可愛らしい雪のお城を見つけ、シュリーの口元が思わずほころびました。1度目の人生でも、こうして子供たちと雪遊びをした記憶が蘇ります。
しかし、その穏やかな時間は、次男エリアスの登場によって破られました。
「俺の噂をしていたんじゃないだろうな!」
背後から現れたエリアスは、いつものように喧嘩腰です。シュリーは動じることなく、**「今日も元気がいいのね」**と、にっこり微笑みかけました。泣いたり困ったりする反応を期待していたエリアスは、予想外の笑顔に一瞬戸惑います。
焦ったエリアスは、双子が作った雪のお城を無残にも踏み潰し、「お前もこの城のようにしてやる!」と脅しかけます。その瞬間でした。
「エリアス!」
兄ジェレミーが訓練場から現れ、持っていた剣の柄でエリアスの頭を容赦なく殴りつけました。大きなたんこぶを作って泣きじゃくるエリアスは、仕返しを誓いながら逃げていきます。その姿を見送りながら、シュリーは(エリアスの思春期はきっと永遠に続くのね…)と、内心でため息をつくのでした。
レイチェルの社交界デビューとルクレツィアの野心
ジェレミーから、ルクレツィアが探していると伝えられ、シュリーは彼女の元へ向かいます。
ルクレツィアは、弟のヴァレンティノがエリアスを熱心に指導していることや、双子の姉レイチェルのおてんばが落ち着いてきたことなどを挙げ、自分たちの滞在が子供たちに良い影響を与えているとアピールします。
そして、本題であるレイチェルの社交界デビューの話を切り出しました。
「マダム・ルアゼル(家庭教師)も認めてくださったのですもの。少しでも早く社交界に顔を出すべきですわ」
ルクレツィアは、貴族社会の中心人物である自分の影響力を使えば、レイチェルの成功は間違いないと自信満々に語ります。それは、社交界での立場が皆無に等しいシュリーを牽制する、巧妙な揺さぶりでした。
しかし、今のシュリーはもう彼女の言いなりにはなりません。
「お義姉様のご提案には心から感謝いたします。ですが、レイチェルのデビューには、まだ時間が必要だと判断しました」
シュリーは丁寧ながらもきっぱりと、ルクレツィアの提案を退けたのです。その毅然とした態度に、ルクレツィアの笑顔がわずかに凍りつきました。
密談で明かされる「丸のみ」計画
その夜、屋敷の一室で、ルクレツィアとヴァレンティノが密談を交わしていました。
「以前までは簡単に動揺していたのに、今はその影もない…」
「一体いつまで待たなければならないんだ!」
苛立ちを隠せないヴァレンティノに対し、ルクレツィアは冷たく言い放ちます。
「身の丈に合わないものを手に入れようとすることは、恥さらしそのものですわ」
彼女たちの真の目的は、子供たちの後見人という立場を手に入れることだけではありませんでした。
「意外と時間が掛かりそうですけれど、結果は同じですわ。気付かれない内に…丸のみにしてやるのですから」
その言葉は、シュリーを当主の座から引きずり下ろし、ノイヴァンシュタイン家の全てを乗っ取るという、恐ろしい野望を物語っていました。
その頃、何も知らないシュリーは一人仕事に励みながら、風邪のぶり返しか、小さなくしゃみをしているのでした。彼女に迫る危機は、すぐそこまで来ています。
【ある継母のメルヘン】第8話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、水面下で進む親戚たちの陰謀が明らかになり、ゾクゾクする展開でしたね!やっぱりルクレツィアは真っ黒でした…。優しい叔母の仮面を被って、裏では「丸のみ」計画を進めているなんて、恐ろしすぎます。
そんなドロドロした状況の中、シュリーの対応力が光っていました。特にエリアスの挑発を笑顔で受け流すシーンは、彼女の精神的な成長を感じられて頼もしかったです。1度目の人生ではヒステリックに反発して、さらに事態を悪化させていたかもしれません。今の彼女は、子供たちの反抗にも冷静に対処できる強さを身につけています。
そして、ルクレツィアからの社交界デビューの提案をきっぱりと断るシーンは、まさに名場面!自分の意見をはっきりと主張し、家の主導権を渡さないという強い意志が感じられました。
しかし、敵は想像以上に狡猾です。何も知らずにくしゃみをするシュリーのラストシーンは、これから彼女を襲うであろう嵐の前の静けさを暗示しているようで、不気味な余韻を残しました。シュリーはこの黒い陰謀にいつ気づくのか、そしてどう立ち向かうのか。今後の展開から目が離せません!
【ある継母のメルヘン】第8話のネタバレまとめ
- 病み上がりのシュリーは、屋敷の雰囲気がおかしくなっていることに気づき、調査を開始する決意をする
- 庭で次男エリアスからいつものように因縁をつけられるが、シュリーは笑顔で冷静に対応し、彼の反抗をジェレミーが制した
- 叔母ルクレツィアは、双子の姉レイチェルの早期の社交界デビューを強く勧めてくるが、シュリーは時期尚早だとしてこれを毅然と断る
- その夜、ルクレツィアとヴァレンティノが密談し、シュリーを追い出してノイヴァンシュタイン家を「丸のみ」にする恐ろしい計画を立てていることが明らかになる
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