【さよならお兄ちゃん】27話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 全ての悪行がバレたにもかかわらず、月は、なおも涙ながらに無実を訴え、最後の見苦しい演技を試みました。
  • しかし、兄たちは、監視カメラの映像という動かぬ証拠を突きつけ、彼女の嘘を完全に論破します。
  • 追い詰められた月は、「私が実の娘なのに!」と自らの正当性を主張しますが、その狂気に満ちた叫びは、兄たちのさらなる怒りを買うだけでした。
  • 物語の最後、三男の哲が月の頬を平手打ちし、「お前は一度も星に勝ったことがない」と、完全な決別の言葉を突きつけました。

【さよならお兄ちゃん】第27話をネタバレありでわかりやすく解説する

兄から、そして家族から完全な拒絶を突きつけられた月。彼女はもはや、この家に自分の居場所がないことを悟ります。そして残された家族は、これまで目を背け続けてきた自分たちの罪の重さと、星への計り知れないほどの愛情を改めて自覚するのでした。

家族の後悔と、やり直しの誓い

三男の哲に激しく平手打ちされた月は、もはや何の言葉も発することなく、まるで何かに追われるように、逃げるようにしてその部屋を黙って後にしました。

父親が深い、深いため息をつきながら呟きます。 「あの子が…月が、こんな恐ろしい人間になってしまうなんて思ってもみなかった。それに比べて、うちの星は本当にどこまでも優しくて、素直な良い子だったというのに…。

母親もまた、これまでの自分たちの愚かな行いを涙ながらに後悔していました。 「あの子は一体どれほど辛い思いをしてきたのでしょう。私は母親なのに、それにも気づいてあげることができなかった…。」 「お前のせいじゃない。俺たちのせいだ

いつもそばにいてくれるのが当たり前だと思っていたの。でもたった二日間会えないだけで、こんなにも胸が張り裂けそうに恋しいなんて…。星は一体どこに行ってしまったの…?

その悲痛な母親の言葉を、長兄の珉が力強く、そして自らに言い聞かせるように受け止めます。 「お母さん、大丈夫だ。星はすぐに帰ってくる。その時、俺たちはまたやり直そう。今度こそ本当の家族として

社会現象となる、星の失踪

場面は変わり、テレビの画面には星の美しい顔写真が大々的に映し出されていました。彼女の失踪はもはや、一つの家族の問題にとどまらず、社会全体を巻き込む大きな事件となっていたのです。

NKグループのご令嬢、南宮星さんの18歳の誕生日を祝う大規模なイベントが、現在市内の各所で行われています

こちら、MBSニュースです。現在放送中の全ての番組で、南宮星さんのお誕生日を祝う特別なメッセージが流されています。今、南宮星さんが行方不明になっており、警察は事件と事故の両面で捜査を進めています

南宮星さんを目撃された方は、画面下記の番号まで情報提供をお願い致します

南宮星さん、お誕生日おめでとうございます。ご家族の皆様があなたの帰りを心からお待ちしております

【さよならお兄ちゃん】第27話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回の第27話は、月の退場と残された家族の深い後悔、そして社会全体を巻き込んで大々的に行われる星の捜索活動という、三つの大きな要素が描かれた回でした。

まず、月の哀れな退場シーン。兄から平手打ちされ、もはや何の言い訳もできなくなった彼女が、逃げるように部屋を去っていく姿は、まさに自業自得としか言いようがありません。彼女は自らの嘘と嫉妬によって、全てを失ってしまったのです。

そして残された家族の後悔のシーンも、非常に印象的でした。「いつもそばにいたから当たり前だと思っていた」「二日会えないだけでこんなに恋しいなんて」という母親の言葉は、失って初めてその大切さに気づくという、人間の普遍的な悲しみを見事に表現しています。また、「今度こそ本当の家族として」という珉の力強い誓いは、彼らがこれから星に対してどのように向き合っていこうとしているのか、その決意の表れのようにも感じられました。

しかしその一方で、彼らのこの後悔があまりにも遅すぎたという残酷な事実も、忘れてはなりません。彼らが今感じているこの胸を締め付けるような痛みは、星がこれまで何年もの間、たった一人で耐え忍んできた痛みに比べれば、あまりにも軽いものなのかもしれません。

そして最後に描かれた、社会全体を巻き込む星の捜索活動。テレビの全てのチャンネルで彼女の誕生日を祝うメッセージが流れ、街の至る所で彼女の帰りを願うイベントが行われている。この異常とも言える状況は、星がいかに多くの人々から愛されていたか、そして彼女の存在がいかに大きなものであったかを改めて示しています。

しかしその華やかな捜索活動の裏で、星本人は今どこで何をしているのでしょうか。彼女はこの社会の大きな喧騒を知っているのでしょうか。そして家族のこの切実な呼びかけに応えることは、あるのでしょうか。物語はいよいよクライマックスへと向かっていきます。

【さよならお兄ちゃん】27話のネタバレまとめ

  • 兄たちから完全な拒絶を突きつけられた月は、逃げるようにその場を去っていきました。
  • 残された家族は、星への計り知れないほどの愛情と自分たちの犯した罪の重さを改めて自覚し、深い後悔の念に駆られます。
  • 長兄の珉は、「今度こそ本当の家族としてやり直そう」と固く誓います。
  • 星の失踪は社会全体を巻き込む大きな事件となり、テレビや街中では彼女の帰りを願う大々的なキャンペーンが展開されていました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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