【さよならお兄ちゃん】30話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 家族が星の帰りを待ちわびていたその時、一人の配達員が現れ、一つの荷物を届けました。
  • その荷物の中身は、次兄の勛が角膜のドナーに宛てて書いた感謝の手紙でした。
  • 兄たちは配達員に宛先が間違っていると詰め寄りますが、配達員は住所は正確だと答えるだけでした。
  • その手紙によって、星こそが勛の角膜のドナーであったという衝撃的な真実が明らかになり、家族は絶望の淵に突き落とされました。

【さよならお兄ちゃん】第30話をネタバレありでわかりやすく解説する

返送されてきた一通の手紙。それは、星が兄・勛の角膜提供者であったという、あまりにも残酷な可能性を示唆していました。その信じがたい疑惑を確かめるため、勛は星の部屋へと向かいます。そしてそこで、彼は動かぬ証拠を発見してしまうのでした。

発見された、最後の真実

次男の勛は、まるで何かに取り憑かれたかのように、急いで星の部屋へと駆け込み、その中を必死に物色し始めます。そして机の引き出しの奥深くから、一枚の書類を見つけ出しました。そこに書かれていたのは、「角膜提供同意書」という冷たい文字。そしてその下には、星の震えるような、しかし確かな筆跡で、彼女自身の署名が記されていました。

その動かぬ事実を飲み込み、勛は力なくその場に崩れ落ちるようにベッドに座り込みます。そこに心配した家族が駆けつけました。

勛はもはや何の感情も浮かんでいない虚ろな目で家族を見つめ、力なく、そして途切れ途切れにその残酷な真実を伝えます。

俺の、この、目…ビョルの、ものだったんだ…。

その一言に、場に激しい動揺が走ります。

過去の誓いと、現在の絶望

いつぞやの回想シーン。勛はまだ目の見えなかった頃、星にこう言っていました。
南宮星…俺の目になんて、なる必要は、ないんだ…。

その何気ない一言が、今あまりにも重く、そして皮肉な響きを持って彼の心に突き刺さります。

三男の哲が絶望と怒りに満ちた声で叫びました。

この、目…ビョルに、返す!

【さよならお兄ちゃん】第30話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回の第30話は、物語の全ての謎が解き明かされ、そして家族が完全な絶望の淵に突き落とされる、まさにクライマックスと呼ぶにふさわしい回でした。

星の部屋で「角膜提供同意書」を発見する勛のシーン。その一つ一つの動作がスローモーションのように感じられ、見ているこちらの心臓まで締め付けられるようでした。そして「俺の目…ビョルのだった」という彼の力ない告白。その一言の重さは計り知れません。

自分たちが虐待し、そして追い出した妹が、実は自分の光を取り戻してくれた命の恩人であった。このあまりにも残酷で、そして皮肉な運命のいたずらを、勛はこれから一生背負って生きていかなければならないのです。その苦しみは想像を絶します。

そして最後に哲が叫んだ「この目…ビョルに返す!」という言葉。それは彼の星への深い、深い愛情と、そして自分たちの犯した罪へのあまりにも大きな後悔の念が凝縮された、魂の叫びだったのでしょう。

しかしその願いは、もう叶うことはありません。星はもうこの世にはいないのですから。

物語はついに最終回を迎えようとしています。全ての真実を知り、そして全てを失ってしまったこの家族は、これからどのような結末を迎えるのでしょうか。彼らに救いはあるのでしょうか。それとも永遠の後悔の中を生き続けるのでしょうか。最後までその行く末を見届けたいと思います。

【さよならお兄ちゃん】30話のネタバレまとめ

  • 次兄の勛は星の部屋で、彼女の署名が入った「角膜提供同意書」を発見してしまいます。
  • その動かぬ証拠を目の当たりにし、勛は自分の角膜のドナーが星であったという残酷な事実を受け入れざるを得ませんでした。
  • 駆けつけた家族に勛はその衝撃的な真実を告げ、家族全員が絶望の淵に突き落とされます。
  • 物語の最後、三男の哲が「この目…ビョルに返す!」と絶望の叫びを上げました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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