【さよならお兄ちゃん】34話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 家政婦が長兄の珉に渡したのは、星がこの世を去る前に録画した映像データでした。
  • その映像はあの忌まわしいお祝いパーティーの日に撮影されたものであることが明らかになります。
  • その事実をきっかけに家族はそれぞれパーティーの日に星に対して投げつけた、あまりにも残酷な言葉の数々を思い出しました。
  • 長兄の珉はその過去の自分たちの罪を深く後悔し、星が残した最後の映像を見ることを決意しました。

【さよならお兄ちゃん】第34話をネタバレありでわかりやすく解説する

居間に集まった家族。彼らは固唾を飲んでテレビの画面を見つめていました。そこに映し出されたのは愛する妹、星の最後の姿。彼女がこの世に最後に残したかった本当の気持ち。それはあまりにも悲しく、そしてどこまでも優しいビデオメッセージでした。

星からの最後のビデオメッセージ

テレビの画面に静かに映し出される星の姿。彼女が家族に最後に残したのは、自らの死を覚悟したビデオメッセージだったのです。

お母さん、お父さん、そしてお兄ちゃんたち。こうしてみんなのことを呼ぶのも、これが最後になるのかもしれないね。もしみんながこの映像を見ているのなら、私はもうこの世にはいないでしょう。本当に長くて、そして辛い道のりだった

どうすれば私もお兄ちゃんたちも、そしてお母さんもお父さんも、みんなが楽になれるのかなってずっとずっと悩んできたんだけど、今夜になってようやくその答えを見つけることができたの

私がこの家から去ること。それが今の私にできる、たった一つの選択なの

それでも私は信じている。みんなが私を愛してくれたのは本心だったんだって。私は親のいないただの孤児で、世の中から見捨てられたちっぽけな人間でした。でもみんなは私が決して一人じゃないんだっていうことを教えてくれた。孤児院から私を引き取って温かい家を与えてくれて、そして愛とは一体何なのかをその身をもって教えてくれた。私の惨めで色のなかった人生の唯一の光だった

この家で過ごした12年間という時間は、私の人生で最高の時間だったと胸を張って自負できる。みんながくれた大切な大切な思い出は、私が天国に行っても一生大切にするからね

そのあまりにも健気でそして優しい星の最後の言葉を聞いて、家族たちはもはやその場に立っていることもできず、ただ大声で泣きじゃくることしかできませんでした。

【さよならお兄ちゃん】第34話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回の第34話は物語の本当の最終回でした。そしてその結末は私たちの想像をはるかに超える、あまりにも悲しくそして美しいものでした。

星が最後に残したビデオメッセージ。その一言一言があまりにも優しくて、そしてあまりにも悲しくて涙が止まりませんでした。彼女は最後まで誰かを恨んだり憎んだりすることなく、ただひたすらに家族への感謝と愛情を伝えようとしていた。そのあまりにも大きな愛に、ただ胸が締め付けられる思いです。

「私が去ることが唯一の選択なの」という彼女の言葉。それは彼女がどれほど深く絶望し、そして追い詰められていたかを物語っています。彼女は自らの死を選ぶことでしか、この終わりのない苦しみから解放される道はないと考えてしまったのでしょう。そのあまりにも悲しい決断にただ言葉を失いました。

しかしそれでも彼女は家族を信じていました。「私を愛してくれたのは本心だった」と。この一言がこの救いのない物語の中で、唯一残された希望の光だったのかもしれません。彼女は最後まで家族の愛を信じ抜いたのです。

そしてそのビデオメッセージを見て大号泣する家族の姿。彼らはようやく自分たちがどれほどかけがえのない宝物を失ってしまったのかを、本当の意味で理解したのでしょう。しかしその後悔はあまりにも遅すぎました。

この物語は私たちに多くのことを問いかけてきます。本当の家族の愛とは一体何なのか。血の繋がりとは一体何を意味するのか。そして一度失ってしまった信頼は、二度と取り戻すことはできないのか。

星の魂は救われたのでしょうか。そして残された家族はこれからどのようにその罪を償っていくのでしょうか。答えは簡単には出ません。しかしこの物語が私たちの心に深く、そして永遠に刻み込まれたことだけは間違いありません。

【さよならお兄ちゃん】34話のネタバレまとめ

  • 星が家族に最後に残したのは、自らの死を覚悟したビデオメッセージでした。
  • そのメッセージの中で星は家族への深い感謝と愛情を伝え、そして自らがこの世を去ることが唯一の選択であったと語りました。
  • 彼女は「この家で過ごした12年間は私の人生で最高の時間だった」と涙ながらに語り、そのあまりにも健気でそして悲しい言葉に、家族はただ大号泣することしかできませんでした。
  • 物語は星の深い愛情と、そして残された家族の永遠の後悔を描き出し、静かに幕を閉じます。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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