【さよならお兄ちゃん】40話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 月は孤児院のDNA記録のミスを利用して、南宮家の実の娘になりすましていたことを告白しました。
- そして最も衝撃的な真実として、星こそが南宮家の実の娘であったことが明らかになります。
- 月は嫉妬から星の人生を奪い、家族を騙し続けてきたことを悪びれることなく語りました。
- 家族は実の娘を虐待し、死に追いやってしまったという残酷な事実に直面し、完全に打ちのめされます。
【さよならお兄ちゃん】第40話をネタバレありでわかりやすく解説する
前回の第39話で、南宮星こそが実の娘であったという、あまりにも残酷な真実が明かされました。偽りの家族ごっこを演じてきた月の正体が暴かれ、南宮家は絶望の淵に立たされます。しかし、これで終わりではありませんでした。
月の告白は、自らの罪を認める反省の弁などではなく、むしろ家族の偽善を暴き、彼らの心を徹底的に破壊するための、新たな攻撃の始まりだったのです。彼女は自らの悪行のすべてを暴露し、そして逃げ場のない痛烈な「正論」を突きつけるのでした。
悪行の全貌
「チョル、まずは落ち着け。」 激昂して月に掴みかかる三男の哲を、次男の勛が制止しようとします。しかし、信じていた妹に裏切られ、実の妹をその手で傷つけていたという事実を知った哲の怒りは、もはや誰にも止められるものではありません。
「実の妹のフリをしただけじゃ飽き足らず、星をいじめて、根も葉もない噂で中傷して、あいつが唯一心を開いていた犬まで残酷に殺すなんて!このクソ野郎!」
哲の言葉は、これまで家族が星に対して行ってきた仕打ちそのものでした。
兄たちに掴まれていた腕を乱暴に振り払った月。まるで心のネジが完全に外れてしまったかのように、彼女の狂気的な告白が始まります。
「それだけじゃないわ。階段から大げさに転げ落ちてみせたのも、全部わざとやったのよ。あの薄暗い倉庫の件も、もちろん私が仕掛けた罠。まさかあそこから生き延びられるなんてね。あいつはあそこで、さぞ苦しんだことでしょうね!」
楽しそうに語られる言葉の一つ一つが、星が味わった恐怖と絶望を物語っていました。さらに、衝撃的な暴露は続きます。
「お祝いの時、あんた(次男)が熱いグリルにぶつかるように、わざと名前を呼んで注意を引いたのよ。それに、南宮星が嫉妬して私を刺したなんて…?冗談言わないで。あのお人好しに、そんな度胸があるわけないじゃない。」
「南宮月(ナムグン・タル)!俺は君を絶対に、絶対に許さない。」
真実を知った次男の勛は、これまで月に見せていた優しさとは程遠い、憎悪に満ちた声で叫びます。 「これはまだ氷山の一角に過ぎないわ。聞きたいなら、まだまだ教えてあげる。」 月は、もはや正気を失ったかのように、甲高い声で笑い出しました。
「お前の命で、その罪を償え!」 三男の哲が再び叫びます。すると、普段は冷静な長兄の珉が「チョル!」と制止するかと思いきや、静かに、しかし誰よりも深い憎悪を込めて続けました。 「…殺すだけでは、生ぬるい。」
痛烈な正論
兄たちの殺意すら感じるほどの憎しみを一身に浴びながらも、月は少しも怯みません。むしろ、この状況を待っていたとばかりに冷笑を浮かべ、家族の心を完全に折るための、最後の一撃を放つのです。
「借りを返せですって?本当に馬鹿な奴らね。南宮星を殺したのは、他の誰でもない、あんたたち自身でしょ。」 その言葉は、自分たちを被害者だと思っていた家族にとって、まさに青天の霹靂でした。
「今さら善人ぶるなんて、虫唾が走るわ。口を開けば南宮星を愛してるとか、大切だったとか…本気でそう思ってるの?本当に、心の底から愛していたと言えるの?」
「もう一度でたらめを言ったら、その口を…!」 三男が詰め寄りますが、月は一歩も引くことなく、今度は一人ひとりの罪を名指しで断罪し始めます。
三男への糾弾
「特に、あんたよ。」
月は、真っ直ぐに三男の哲を見据えて言い放ちます。
「あんたは一番単純だったわ。私が星に濡れ衣を着せるたびに、何も確認せずに駆けつけて、あいつを罵って殴った。これが、あなたの言う家族への愛の形なの?」
月の指摘は、哲が正義感から取っていた行動の、最も見たくない本質を的確に抉り出していました。
長兄への批判
次に、糾弾の矛先は長兄の珉に向けられます。
「そしてあんたは、いつも公正なふりをしていたわね。誰よりも善人ぶって、完璧な長男として振る舞ってる。でも、私が星のものが欲しいと一言ねだるだけで、あなたはすぐに南宮星からそれを取り上げて私にくれた。それも、あなたがいつも口にしている、ご立派な家族愛なの?」
それは、珉が保ってきた「公明正大な長兄」という自己認識を、根底から覆す言葉でした。
次兄への指摘
最後に、月は次男の勛を指さします。
「それからフン。あなたは目も心も、あまりにも盲目すぎるわ。星は、自分の命を懸けてあんたを火の中から助け出したのに、あなたは一度でもあいつの言葉を信じて、味方になってあげたことがある?それが、あなたたちがいつも言っている、美しい愛の正体なの?」
勛が星に対して抱いていた特別な感情すらも、月の前では偽善でしかなかったのです。
【さよならお兄ちゃん】第40話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回の第40話は、月の非道な悪行の全貌が明らかになる一方で、彼女から家族へ向けられた痛烈極まりない「正論」が炸裂するという、善悪の境界線が揺らぐような、非常に複雑な気持ちにさせられる回でした。
月が自ら告白した数々の悪行には、改めて戦慄を覚えます。階段からの転落、倉庫での監禁、グリルの事故、そして星の優しさを利用した自傷行為の偽装。星がどれほど深く、長く苦しんできたかを思うと、本当に胸が張り裂けそうです。特に「あいつにそんな度胸あるわけない」という言葉は、星の純粋な性格を完璧に理解した上で弄んだ、あまりにも残酷で計算高い悪意の表れでした。
しかし、その後に続く月の「正論」には、悔しいことに頷かざるを得ない部分が多くありました。物語最大の悪役である彼女の口から、これほど的確で本質を突いた批判が飛び出すとは、予想外の展開です。
「南宮星を殺したのはあんたたちでしょ」という一言。これは、この物語の核心を突く言葉です。たしかに、数々の罠を仕掛けたのは月でした。しかし、その嘘を鵜呑みにし、最終的に星を精神的に追い詰め、死という結末に追いやったのは、紛れもなく家族の無理解と一方的な拒絶だったのです。この動かしようのない事実を、加害者である月の口から突きつけられる皮肉は計り知れません。
三男への「罵って殴った。これが愛なの?」、長兄への「私の一言ですぐに星のものを私にくれた」、次兄への「一度でも味方をしたことがある?」。これらの糾弾は全てが的確で、彼らには反論の余地が全くありません。
皮肉なことに、作中で星のことを最も深く観察し、理解していたのは、星のことが大嫌いな月だったのかもしれないという矛盾。敵だからこそ、相手の行動、性格、弱点を徹底的に分析し、その全てを悪用して星を追い詰めていったのです。月は確かに許されざる悪人です。しかし、彼女が指摘した家族の偽善、無関心、そして無責任さもまた、揺るがすことのできない事実なのです。この単純な勧善懲悪では終わらない複雑な構図が、この物語に他にはない深みを与えています。
【さよならお兄ちゃん】40話のネタバレまとめ
- これまで星を苦しめてきた数々の事件(階段からの転落、倉庫での監禁、グリル事故など)が、すべて月の計画的な犯行であったことが、彼女自身の口から明かされました。
- 普段は冷静な長兄の珉も「殺すのは生ぬるい」と、これまで見せたことのない激しい憎悪を月に向け、家族の怒りは頂点に達します。
- 月は、そんな家族に対して「南宮星を殺したのはあんたたちでしょ」と痛烈に反論し、彼らが口にしてきた「愛」がいかに偽善に満ちたものであったかを批判しました。
- 三男にはその短絡的な暴力を、長兄には体面を繕う偽善を、次兄には真実を見ようとしない盲目さをそれぞれ突きつけ、家族は誰一人として言葉を返すことができませんでした。
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