【じゃああんたが作ってみろよ】24話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 第23話では、勝男(かつお)の家に母親・陽子(ようこ)が家出してきてしまい、勝男は板挟み状態でした。
  • 陽子は自身の姑との確執や夫への不満を語り、自分が嫌っていた「おせっかい」を無意識にしていたことに気づき反省しました 。
  • 椿(つばき)が偽カノであることを暴露し、場が混乱するも、それがきっかけで勝男と陽子は本音で話し合うことになりました 。
  • 勝男は自立への決意を語り、陽子は結婚だけが幸せではないという新しい価値観に触れ、息子の成長を受け入れます 。
  • 陽子は秘密の部屋を借りていることを告白し、母も一人の人間として自分の人生を生きていることを勝男は理解しました 。
  • 勝男が母のために初めて朝食を作り、二人は和解。陽子は家に戻ることを決意します 。
  • 勝男の父も変化の兆しを見せ、勝男のもとには姉の結婚報告が届き、新たな展開を予感させました 。

【じゃああんたが作ってみろよ】第24話をネタバレありでわかりやすく解説する

姉の結婚報告を受け、実家の大分へ帰省することになった鮎美(あゆみ)。第24話は、彼女が自身の「欠点」だと思い込んでいた家族との関係性や、過去のトラウマと向き合う物語です。

鮎美の「唯一の欠点」とは?

物語は、渚(なぎさ)、太平(たいへい)、そしてミナトの元カノたち(!)との女子会シーンから始まります。話題は鮎美について。 「優しくて 控えめで いつも笑顔で」「かわいい顔も やぼったい眉毛のおかげで どこか安心できる」 。仲間たちは鮎美の魅力を語りますが、渚は「そんなパーフェクト 奥さん候補・鮎美の 唯一の欠点…」と意味深な言葉を口にします

「唯一の欠点ってなーに?」と聞かれ、渚は「意中の男の前での 態度の豹変が! 私すっごいん だから」と、鮎美が自分で言っていたことを暴露 。場は「自分で言うの ウケるよね」と盛り上がりますが、渚は「性格の悪さか!?」「それが…」と話を続けます 。 鮎美の本当の欠点、それは「うち 家族仲が悪いの…」ということでした

「家族仲が良い」という呪い

元カノの一人が「それが 結婚候補としても 欠点になるの?」と尋ねると、渚は昔読んだ雑誌のモテ特集の知識を披露します 。 「結婚したい彼女の条件 家族が仲良し。理由は、「いい母親になりそう」「自分の家庭の イメージも想像 しやすいかな」「『俺の両親のことも 大切にして くれそう』」というもの

しかし、その場にいた女性たちは「わかる〜」「元彼が私より 家族の予定優先で なんか引っかかったな〜」と、必ずしも「家族仲良し=良い」とは限らないという意見で盛り上がります 。 鮎美は「私の家族は 真逆で不仲だから 欠点になるって ことでしょ!」と自虐しますが、渚たちは「家族が不仲な子はNG とか言ってるやつ こっちから お断りじゃない!?」、「仲良しなその家族が ゆがんだ家庭だったら!?」と反論 。 「『俺の両親を大切に』って 相性とか性格次第でしょー」「愛で乗り越えろよ!」と、古いモテ理論を一蹴します

隠していた家族の姿

「勝男は鮎メロの家庭環境 どう思ってたの?」と聞かれた鮎美は、「隠してたから…」と答えます 。 鮎美の家族は、「最悪な家庭環境では ないんだけど どんよりとしている というか…」。母は世間体を気にするあまり外面が良く、父は趣味にお金と時間を使い込み家に寄り付かない。姉はヤンキーで、母は父への不満でいつもイライラ… 。 勝男は、鮎美が上京する時に母と一度食事をしただけで、家族の本当の姿を知りませんでした

母の言葉と、鮎美の決意

鮎美が最もショックを受けたのは、母がぼそっと言った「お父さん 死なないかな そしたら保険金 入るのに」という言葉でした 。冗談だったのかもしれないけれど、鮎美はその言葉を聞いて、「私は絶対 絶対に」「幸せな家庭を 築いてやる」「この家族みたいには 絶対にならない」と心に誓ったのです 。 その強い思いが、彼女を「モテ」に執着させ、自分自身を押し殺す生き方へと向かわせてしまったのでした。

姉の結婚 – 鮎美の決断

「それで鮎美ちゃん今の感じに…」と一同が納得していると、話は鮎美の姉の話題へ 。 「ふたりとも方向性は違うけど 猪突猛進というか…」と渚が評する姉は、「結婚なんて バカみたいなことしない」「縛られず愛に生きる!」と宣言していたにも関わらず、あっさり結婚することになったのです 。しかも相手は、これまでのダメ男遍歴とは違う、真面目そうな人らしい。

鮎美は「姉ってすごく単純なの!!」と呆れつつも、結婚式のために大分へ帰省することになります 。 「どーせいつもの 顔だけのダメ男でしょ」「どうせ離婚する」と悪態をつく鮎美に、渚は「会ってもいないのに!?」と驚きます 。 「行かなきゃ いいじゃん」という渚に、鮎美は「え? 無理でしょ 家族だよ?」と反論しますが、渚は「んー めんどうだし しんどい…」「自分の気持ちのこと 一番大事にして いいと思うよ」と、鮎美に無理をする必要はないと伝えます

大分への旅 – 仲間たちと共に

渚の言葉に、鮎美は悩みます。「でも行きたいって どこかで思ってるかも」。 その時、太平が「あっそういやぁ さんふらわあが あるじゃない!」と提案します。それは、大阪から別府(大分)を結ぶフェリーのことでした 。 「夕方に乗って早朝に到着」。顔合わせが昼なら、みんなで一緒に行ける! 「行きは飛行機で 大分まで皆で行って」「夕方にさんふらわぁ乗って」「翌日の大阪はみんなで ユ○バーサルスタジオへ!。 「楽しそうすぎる!!!!」「行きたーい!」と、女子会は大盛り上がり

「気が重い予定が あってもさあ そのあと楽しい予定があったら 乗り越えられそうじゃない?。渚の言葉に、鮎美は心を動かされます。「私友達とテーマパーク 行ったことない」。 「めちゃくちゃ 楽しませてあげる!」という渚たちの言葉に、鮎美は「…いいの?」と涙ぐみます 。 こうして、鮎美の帰省は、仲間たちとの楽しい旅行へと変わったのでした。

実家への不安と、自分の「好き」

水餃子を作りながら、鮎美は「ウィッグ隠しながら 実家泊まるのめんどいし ちょうど良かったかも」と本音を漏らします 。 そして、ふと自分の部屋の祭壇のことを思い出します。それは、テキーラ好きが高じてメキシコの芸術家フリーダ・カーロにハマり、彼女の作品や民芸品を飾っているスペースでした 。 「すっごい早口だあ!」と渚に突っ込まれるほど熱く語る鮎美 。渚は「鮎メロいっぱい 『好き』が 見つかったね」と微笑みます 。 テキーラ、タコス、民芸品、フリーダ・カーロ… 。「私には今 『好き』がある。それは、かつての「モテ」だけを追い求めていた自分とは違う、確かな変化でした。

帰省 – 家族との対面

別府駅に到着した鮎美。ウィッグをつけず、自分の好きな髪色(宇宙人ヘア)で帰省するのは初めてです 。 「『好き』って 魔法の鎧みたい」「隠さずに 私の好きな 私の姿でいたら 少しでも 前向きに なれるんじゃ…。彼女は、少しだけ強くなった自分を感じていました。

しかし、迎えに来た両親の反応は厳しいものでした。 「どうしたの? その髪の毛」「あちらのご家族に失礼でしょ?」「さよも家族がそれじゃ 恥ずかしいんじゃないか?」 。 母は「お母さんが 買ってあげるから! スプレーでいいから 黒染めしましょ」とまで言い出します 。 「どんな反応を 期待してたんだろ バカだな私」。鮎美は、やはり家族は変わらないのかと落胆します。

そこへ、姉が現れます。「似合ってるし いいじゃん!」。 しかし、すぐに「でもまぁ前のあざと媚びヘア よりはだいぶいいじゃん!」と余計な一言を付け加え、さらに「あれー眉毛は 相変わらずダサ!」と、鮎美が密かに気にしている(そしてかつての美容師・竹崎が褒めてくれた)眉毛を貶します 。 「違うし!!!」と反論する鮎美。姉は「なになに!? 姉に先越されて 嫉妬でおかしくなって 暴走中って感じ!!!!」と煽り、二人はいつものように喧嘩を始めてしまいます 。 母が「ちょっとあんたたち みっともないから ケンカしないで!」と止めに入りますが…。 「初っ端から 鎧突き破られて 前途多難…!」。鮎美の帰省は、波乱の幕開けとなりました。


【じゃああんたが作ってみろよ】第24話を読んだ感想(ネタバレあり)

第24話、鮎美ちゃんの過去と現在が交錯し、彼女の抱える複雑な家族関係と、そこから生まれた「モテへの執着」の根源が明らかになりました。お母さんの「お父さん死なないかな」発言は衝撃的でしたね…。そんな環境で育ったら、「完璧な家庭」に憧れるのも無理はないかもしれません

渚ちゃんたちの女子会トークが最高でした! 「家族仲良し=絶対善」ではない、という視点は、目から鱗。確かに、仲が良くても歪んだ関係性だってある。古いモテ雑誌の知識を一蹴する渚ちゃん、かっこよかったです

そして、さんふらわあ&ユ○バ旅行計画! まさかの展開にワクワクしました! 気が重い帰省も、仲間と一緒なら楽しいイベントに変わる。渚ちゃんたちのポジティブさと行動力、本当に素敵です。鮎美ちゃんが初めて友達とテーマパークに行く、というのも泣けますね…

鮎美ちゃんが自分の「好き」(フリーダ・カーロ!)を見つけ、それを熱く語るシーンも印象的でした 。かつて「男の人の好きなもの」で自分を構成していた彼女が、自分の「好き」を見つけ、それが鎧になっている 。この変化は本当に大きいです。

しかし、実家はやはり手強かった…。お母さんの世間体と、お姉ちゃんのデリカシーのなさ(眉毛ダサい発言はひどい!)。せっかく手に入れた「魔法の鎧」が、早々に突き破られてしまいましたね 。家族という、一番近くて難しい関係性に、鮎美ちゃんがどう向き合っていくのか。そして、姉の結婚相手は一体どんな人なのか!? 次回が気になります!


【じゃああんたが作ってみろよ】第24話のネタバレまとめ

  • 鮎美の「唯一の欠点」は家族仲が悪いことだと、友人の渚が語ります 。
  • 渚たちは、古いモテ雑誌の「家族仲が良い子が好かれる」という情報に対し、「歪んだ家庭だったら?」「相性次第」と反論します 。
  • 鮎美は、父は家庭を顧みず、母は不満ばかり、姉はヤンキーという家庭環境を隠していたことを告白します 。
  • 母の「お父さん死なないかな」という言葉がトラウマとなり、「完璧な幸せな家庭」を築くことに執着するようになったことが明かされます 。
  • 姉の結婚が決まり、鮎美は気が進まないながらも大分へ帰省することになります 。
  • 渚たちの提案で、鮎美の帰省は仲間たちとのフェリー&USJ旅行へと変わります 。
  • 鮎美は、テキーラから派生してフリーダ・カーロにハマるなど、自分の「好き」を見つけ、それが心の支え(鎧)になっていることを自覚します 。
  • 自分の好きな髪色で帰省した鮎美ですが、両親からは世間体を理由に否定され、姉からは眉毛を貶されるなど、前途多難なスタートを切ります 。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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