【その天才様は偽装彼女に執着する】2話あらすじから結末までわかりやすくネタバレ解説!

【その天才様は偽装彼女に執着する】第2話をネタバレありでわかりやすく解説する
天才プログラマー・若月郁(わかつき いく)によって、突然「恋人」にされてしまった星野凛(ほしの りん)。混乱の中、二人の奇妙な「恋人契約」が幕を開けます。第2話では、この契約の目的が明かされると共に、凛がずっと蓋をしていた過去のトラウマと向き合うことになります。
「女避け」のための偽装契約
「どういうこと…!?」と呆然とする凛に、若月は偽装恋人契約の目的をあっさりと告げます。それは、「女避け」のためでした。授賞式で女性たちに囲まれていたように、公の場で注目されるのを効率よく避けるため、恋人がいるという設定にしたかったのです。
凛がその説明に納得しかけていると、若月は息つく暇も与えずに畳みかけます。「早速だけど明日取引先で恋人紹介するからよろしく」と、あまりに急な展開を告げ、凛は「待って 情報が多いです!」とパニック状態になります。若月はそんな凛を置き去りにするようにタクシー代を渡すと、「じゃ お疲れさま」と一方的に業務を終了させてしまうのでした。
最も会いたくない場所へ――トラウマの元職場
翌日、凛が指定された取引先の位置情報を見ると、そこは凛がかつて勤めていた会社でした。彼女にとって、その場所は辛い記憶が刻まれたトラウマの場所だったのです。
凛の脳裏に、元恋人の宗太(そうた)と親友だった紗矢(さや)に裏切られた日の記憶が蘇ります。二人の浮気を知らされ、さらに社内では根も葉もない噂を流されて孤立し、会社を辞めるしかありませんでした。思い出すだけで気分が悪くなる凛。案の定、会社の前に着くと若月の姿が。凛は「できれば入りたくないんですが…」とお金を返そうとしますが、若月は「ダメ」の一言で冷たく断ちます。
天才の自信と予期せぬ救済
「ここでトラブル起こしてるんです!」と必死に訴える凛。しかし、若月は「心配しなくても悪いことは起きないって」と全く動じません。凛が「そんなことわからないじゃ…」と食い下がると、彼は不敵な笑みを浮かべてこう言い放ちました。
「俺 天才だし」
その自信に満ちた、しかし根拠の全く分からない言葉に、凛は圧倒されてしまいます。 案の定、二人が社内に入ると、元同僚たちがすぐに気づき、「浮気バレて辞めた人だよね?」「すごい神経~」と陰湿なひそひそ話が始まります。傷つく凛がうつむいた瞬間、若月が彼女の前に立ち、元同僚たちを鋭い視線で睨みつけました。
「俺になんか文句あんの?」
その一言で、囁き声はぴたりと止みます。凛は、若月が自分をかばってくれたことに驚きを隠せません。
元カレと元親友との再会
若月が社長室での打ち合わせに向かう間、凛は休憩室で待つように指示されます。するとそこへ、元親友の紗矢が現れました。「あの時はごめんね」と涙ながらに謝る紗矢。彼女は、元カレの宗太に「凛と別れたいから協力してくれ」と脅され、逆らえなかったと打ち明けます。その必死な様子に、凛は彼女を許し、仲直りすることにしました。
しかし、和解したのも束の間、今度は元カレの宗太本人が登場します。宗太は凛を見つけるなり、自分に会いに来たと勘違いし、「やり直そう」「俺のことまだ好きだろ…」と言いながら強引に凛の腕を掴むのでした。
偽装彼氏、現る
凛が宗太の手を振り払おうともがいていると、背後から現れた若月がその手首を掴みます。そして、凍るように冷たい声で言いました。
「勝手に触んないでくれる?」
若月は凛の肩を抱き寄せ、宗太に向かってはっきりと宣言します。「凛は俺の恋人なんだけど」。さらに、凛が会社を辞めるきっかけになったのが宗太であることを見抜いていた上で、「あれに恋人宣言するのも目的だったし」と明かすのでした。全ては若月の計算通りだったのです。見事に元カレを撃退してくれたことに、凛は驚きつつも、胸がスッとするのを感じます。
契約更新の選択
目的を果たし、会社の外へ出た二人。若月は凛に「契約…どうする?」と問いかけます。「本当に嫌なら無理強いはしないけど」と選択を委ねる姿勢を見せますが、すぐに悪戯っぽい笑みを浮かべて続けました。
「ちなみに俺はきみを欲しいと思ってる」
そして、「3秒待つ」「答えなかったら嫌なことする」と、有無を言わさぬ状況に追い込みます。極度のプレッシャーの中、凛はついに叫びました。
「やります!!」
こうして、凛は自らの意思で、若月との「偽装恋人契約」を更新することになったのです。からかうような若月の態度に腹を立てながらも、二人の奇妙な関係は、こうして続いていくことになりました。
まとめ【その天才様は偽装彼女に執着する】2話を読んだ感想(ネタバレあり)
第2話は、単なる「偽装恋人ごっこ」に留まらない、物語の深みを感じさせる回でした。契約の目的が「女避け」という軽いきっかけだったのに対し、凛の過去のトラウマという重いテーマに真っ向から切り込んでいく展開に、一気に引き込まれました。
特に印象的だったのは、若月のキャラクターの多面性です。「俺 天才だし」というセリフに象徴されるように、自信家で傍若無人な態度は相変わらずですが、凛の過去の傷を事前に調べ上げ、計算ずくで彼女を守るという、驚くほどスマートで優しい一面を見せてくれました。偽物の恋人であるはずの彼が、誰よりも凛の味方でいてくれるという展開は、読んでいて非常に痛快です。
また、元親友・紗矢の涙の謝罪と、それを許してしまう凛の人の良さも描かれ、物語にリアリティを与えています。しかし、最後に若月が見ていた調査書の存在が、紗矢の言葉の真偽にも疑念を抱かせ、今後の波乱を予感させます。
若月はなぜ、ここまで凛にこだわるのでしょうか。彼が口にした「きみを欲しいと思ってる」という言葉は、契約上の駆け引きなのか、それとも本心なのか。謎多き天才と傷ついたヒロインの「嘘から始まる関係」が、これからどんな「本当」を見せてくれるのか、期待が膨らむばかりです。
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