【その天才様は偽装彼女に執着する】12話あらすじから結末までわかりやすくネタバレ解説!

ずっちー

【その天才様は偽装彼女に執着する】第12話をネタバレありで簡単に解説する

「やっぱり契約破棄しよう」。第11話のラストで、若月郁(わかつき いく)が放った衝撃の一言。ようやく想いが通じ合ったはずの二人に、一体何が起きたのか。第12話では、その言葉の真意と、天才・郁が仕掛けた悪女・紗矢(さや)への、鮮やかで痛快なリベンジ劇の全貌が明らかになります。

契約破棄の真意と郁の「いい考え」

契約破棄を告げられ、パニックになる凛(りん)。そんな彼女を、郁は「まあまあ落ち着いて」「人の話は最後まで聞きな?」と優しくなだめます。そして、彼は不敵な笑みを浮かべ、こう言いました。「いい考えがある」。それは、全ての元凶である紗矢を完膚なきまでに叩きのめすための、壮大な計画の幕開けを告げる合図でした。

悪女、罠にかかる

場面は変わり、悪女・紗矢の視点へ。彼女は、郁が凛と別れたという連絡を受け、有頂天になっていました。「やっと私に相応しい人生がはじまるのね」。そう確信した紗矢は、郁からの呼び出しに応じ、意気揚々と自身の勤務先である会社「共栄システム」へと向かいます。

社内で郁と合流した紗矢は、周囲の社員たちが自分たちに注目しているのを感じ、優越感に浸ります。ハイスペックな男は最高のアクセサリー。彼女の思い描いた完璧な人生が、まさに手に入ろうとしていました。

天才が仕掛けた完璧なカウンター

紗矢は、意気揚々と郁を社長室へ案内します。しかし、扉を開けた先に待っていたのは、彼女の想像を絶する光景でした。そこには、自社の社長だけでなく、紗矢が取引を妨害した会社の社長、池田の姿もあったのです。

そして、社長の口から告げられたのは、思いがけない言葉でした。 「君は…解雇だ」

全ての嘘が暴かれる瞬間

社長は、紗矢に一枚の「解雇通知」を突きつけます。郁は、紗矢が自分に接触してきた時点で、彼女の身辺を徹底的に調査していました。そして、彼女が凛を陥れるために嘘の情報を流し、さらには会社の機密情報を漏洩して取引を妨害していたという、動かぬ証拠を掴んでいたのです。

郁は冷ややかに言い放ちます。 「俺そういうの掘り出すの得意なんだよ」。 天才ハッカーである彼にとって、紗矢の稚拙な工作など、全てお見通しだったのです。

悪女の絶叫と完全敗北

追い詰められた紗矢は、「私は被害者なの!」と見苦しい嘘を重ねます。しかし、もはや誰も彼女の言葉を信じません。完全に我を失った紗矢が「全部全部悪いのは星野凛!」と絶叫したその時、郁の怒りが頂点に達します。

「悪いのはお前だよ」。郁は、激しい怒りと共に紗矢を制止します。自分の思い通りにならないからと、他人を傷つけ、陥れようとした悪女の末路。それは、自らの行いによって全てを失うという、完全な敗北でした。


まとめ【その天才様は偽装彼女に執着する】12話を読んだ感想(ネタバレあり)

これ以上ないほど痛快で、爽快なフィナーレでした。前話までの鬱憤を全て晴らしてくれる、完璧なリベンジ劇に、読後はこちらまで晴れやかな気持ちになりました。

今回のMVPは、言うまでもなく天才・郁です。彼の「いい考え」とは、紗矢を社会的に完全に終わらせるための、緻密で容赦のない罠でした。自分を勝ち組だと信じて疑わなかった紗矢が、彼の掌の上で転がされ、破滅していく様は、まさに圧巻の一言です。

そして、彼の全ての行動の根源にあるのが、「凛を守りたい」という深い愛情である点が、この物語の最大の魅力でしょう。恋人のためにその天才的な能力を惜しみなく使い、悪を徹底的に排除する。その姿は、理想のヒーローそのものです。

「契約破棄」という言葉で凛の覚悟を試し、そして紗矢をおびき寄せた郁の作戦は見事としか言いようがありません。これで二人の間を阻むものは、本当になくなりました。偽りの「契約」を終わらせ、これからは本物の「恋人」として、二人がどんな物語を紡いでいくのか。幸せな未来への期待が膨らむ、最高のエンディングでした。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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