【その天才様は偽装彼女に執着する】8話あらすじから結末までわかりやすくネタバレ解説!

【その天才様は偽装彼女に執着する】第8話をネタバレありで簡単に解説する
「こんなに好きになったの、凛が初めてなんだよね」――。若月郁(わかつき いく)からの本気の告白で幕を閉じた第7話。第8話では、その甘い余韻も束の間、凛(りん)が自身の気持ちの答えを出せないまま、再び「恋人役」として華やかなパーティーへと向かいます。そこで郁が投下したとんでもない爆弾宣言によって、二人の「偽装」関係は新たなステージへと突入します。
恋人役、再び。パーティーへの急な招集
郁からの告白にどう答えるべきか、凛の心は揺れ動いていました。紗矢(さや)に言われた「なんの取り柄もないくせに」という言葉が、呪いのように彼女の自信を奪います。そんな中、郁から「経営者のパーティーに恋人役として同行してほしい」という急な依頼が舞い込みます。
不安を抱えながらも、凛は恋人役を引き受けます。そんな彼女の心中を察してか、郁は「そばにいてくれるだけでいいよ」と優しく声をかけるのでした。
華やかな舞台と縮まらない心の距離
きらびやかなパーティー会場の雰囲気に、凛は「場違い感がすごくて…」と、ますます気後れしてしまいます。「もっと綺麗な人に頼んだほうがよかったんじゃ…」と弱気になる凛に、郁はごく自然に、そして真っ直ぐな言葉をかけました。
「俺は凛がこの中で一番綺麗だと思うし」
予想外のストレートな褒め言葉に、凛の心臓は高鳴り、反応に困ってしまいます。彼の言葉は、彼女の不安を少しだけ和らげてくれるのでした。
まさかの「婚約者」宣言!?
パーティーの参加者たちと挨拶を交わす二人。その中で、ある男性経営者から「この方は?」と尋ねられた郁は、とんでもない爆弾を投下します。彼は凛を優しく抱き寄せ、にこやかにこう紹介したのです。
「僕の婚約者です」
「恋人」を通り越し、いきなりの「婚約者」宣言。あまりの衝撃に凛は思考が停止しますが、必死に平静を装い、「星野凛と申します」と挨拶をします。周囲からは祝福の声が上がり、二人は一夜にして「婚約中のカップル」として振る舞うことになってしまいました。
「契約」と「本心」のあいだで
その場を離れた後、凛は「ただの契約恋人なのに」と、郁との近すぎる距離に戸惑い、思わず少しだけ身を引いてしまいます。その些細な動きを、郁は見逃しませんでした。「…怒ってる?」と問い詰める彼の様子は、以前彼女に答えを迫った時のことを彷彿とさせます。
郁は凛を壁際に追い詰め、再び問いかけます。 「なんで答えられないの?」 そして、あの時と同じように凛の頬に手を添え、「答えられなかったら…嫌なことするよ」と、甘くも恐ろしい脅迫の言葉を口にするのでした。
答えられない理由と、溢れる想い
郁は凛に3秒の猶予を与えます。凛の心はパニックに陥りますが、それでも答えは出てきません。彼女が答えられないのは、彼を拒絶したいからではありませんでした。むしろ逆で、彼を本気で好きになり始めている自分の気持ちに、どう向き合えばいいのか「わからない」から。
「私が郁さんから逃げないのは――」
彼から離れたくない、その気持ちだけは確かなのに、言葉にならない。そうこうしているうちに、無情にも時間は過ぎていきました。
「時間切れ」の罰
「時間切れだ」。そう告げた郁は、「そんなんだから俺みたいなやつに捕まるんだよ」と、呆れたように、しかしどこか嬉しそうに呟きます。そして、次の瞬間、彼は凛の唇を奪いました。それは以前の優しく触れるだけのキスとは違う、情熱的で、有無を言わさぬ深いキスでした。
「だめ…」「やめ…」と抵抗しようとする凛を、郁はさらに強く抱きしめます。彼の「逃がさない」という強い意志が、そのキスから伝わってくるようでした。
まとめ【その天才様は偽装彼女に執着する】8話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、郁の大胆な行動に終始ドキドキさせられっぱなしの回でした。「恋人役」から「婚約者」への、まさかの二段階昇格には思わず声が出てしまいました。これは単なるパーティーでの処世術ではなく、郁の「凛を誰にも渡したくない」という独占欲の表れのように感じられます。
一方、凛の心の葛藤も痛いほど伝わってきました。過去のトラウマから自信が持てず、郁の本気の好意を素直に受け止めきれない。でも、彼から離れたくはない。そんな彼女の臆病さが、郁をさらに大胆にさせているという、絶妙なバランスで物語が進んでいきます。
そして、ラストの「罰」としてのキスシーンは圧巻でした。答えをはぐらかす凛への焦れったさと、彼女への愛情が爆発したような、情熱的で少し強引なキス。これはもう、偽装でも契約でもなく、本物の恋人同士のそれです。
郁の強引なアプローチによって、凛はついに自分の気持ちと向き合わざるを得なくなりました。この情熱的なキスに、彼女はどう応えるのか。次こそ、彼女の本当の答えが聞けるのか。物語のボルテージが最高潮に達したところで、次号への期待が止まりません。
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