【ひと夏の共犯者】第17話をネタバレありでわかりやすく解説する

ずっちー
前話のおさらい
  • 愛衣那は、ホテルで密会した三宅刑事を色仕掛けと巧みな話術で油断させた 。
  • 最終的に、愛衣那は三宅刑事を薬で眠らせ、彼の警察手帳を奪い取ることに成功した 。
  • 一方、塔堂刑事はその状況を把握しており、あえて愛衣那を泳がせるという作戦をとっていた 。

【ひと夏の共犯者】第17話をネタバレありでわかりやすく解説する

幼なじみの決意と対峙

巧巳に電話をかけても繋がらないことに、モナは焦りと不安を募らせていました 。彼女の頭の中では、「海斗を殺した」「警察が追っている」というニュースの文字が渦巻いています 。そのタイミングでインターホンがなり、玄関の扉越しのシルエットでその相手が澪だとモナは察しました。

頭の中で「殺人容疑」「警察が追っている」など様々な思惑が浮かんでは消え、「あっても大丈夫だよね」と自分に言い聞かせますが、なかなか玄関の扉を開けることができません。モナは、意を決して単刀直入に問い詰めました 。

「なんで巧巳と一緒に住んでるの?」

「AMELの澪ちゃんなんだよね?」

幼なじみを想う彼女の瞳は、真実を求めて真っ直ぐに澪を射抜きます。

「ストーカーが犯人」――眞希の巧みな嘘

問い詰められた澪――しかし、その中身は別人格の眞希でした。彼女は少しも動じることなく、同情を誘う完璧な嘘の物語を語り始めます。 「私は何もしていないんです!」

私のストーカーが海斗を殺したんです

眞希は、自分は殺人犯のストーカーに追われる被害者であり、彼が捕まるまで身を隠すしかないのだと、涙ながらに訴えました

偽りの約束と固い決意

その悲痛な告白に、モナは心を揺さぶられます。しかし、彼女は「だったらなおさら警察に正直に話したほうがいいよ」と、正論で応じました

すると眞希は、「警察なんかをあてにしたら冤罪で捕まるだけよ」「私が捕まったらあなたに責任取れる?」と、今度はモナの良心と恐怖心を巧みに刺激します

そして、「それが巧巳くんのためにもなるの」と、巧巳の名前を切り札に、彼女に沈黙を強要したのです 。

モナは、冷や汗を流しながらも「…わかりました…」と、その要求を受け入れます 。

しかし、眞希に背を向けた彼女の心の中には、偽りの約束とは全く別の、固い決意が宿っていました。

(澪ちゃんはあんなこと言ってたけど巧巳は私が守るんだ

そんな彼女は交番の前に立っていました。

過去の邂逅?変装した愛衣那

物語の最後、出かけると言っていた巧巳が新宿駅の雑踏を歩いていました 。そこで彼は、うっかり女性とぶつかり、スマホを落とさせてしまいます。

彼が拾い上げたスマホを返した相手。それは、帽子とサングラスで変装してはいるものの、特徴的な髪型から、紛れもなくAMELのメンバー・愛衣那だったのです。 これは単なる偶然の出会いだったのでしょうか…?

【ひと夏の共犯者】17話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、眞希さんとモナちゃんの、女同士の息詰まる心理戦が圧巻でした!眞希さんが咄嗟に作り上げた「ストーカー犯人説」、あまりにも信憑性があり、一瞬信じてしまいそうになりましたね。被害者を演じ、恐怖を煽り、最後は巧巳くんの名前を出して相手を縛り付ける…。彼女の頭の回転の速さと、人の心の隙間に入り込む技術は本当に恐ろしいです。

しかし、そんな眞希さんの策略に、一度は屈したかに見えたモナちゃんの最後のモノローグには痺れました!「巧巳は私が守るんだ」という決意、最高にかっこいいです。彼女はただ流されるだけのか弱い女の子じゃない。親友のために、自ら考えて行動する強さを持っています。彼女がこれからどんな行動に出るのか、新たなキーパーソンとして目が離せません。

そして、ラストの衝撃的な引き!巧巳くんと愛衣那ちゃんの邂逅には何かしらの意味があるのでしょうか。ただの偶然とは思えませんよね。彼女の澪への執着の根源に関わる、重要な伏線であることは間違いないでしょう。

物語のパズルのピースが、一つまた一つとハマっていくたび、その全貌はより謎になっていく展開には目が離せません。

【ひと夏の共犯者】17話のネタバレまとめ

  • モナは巧巳の家を訪れ、澪の正体と、巧巳と一緒にいる理由を直接問い詰めた 。
  • 澪(眞希)は、「犯人は自分のストーカーだ」という嘘の物語を作り上げ、モナに同情を求めた 。
  • 眞希は、巧巳の名前を利用してモナを精神的に追い込み、秘密を守ることを約束させた 。
  • しかしモナは、その約束を守るつもりはなく、自らの手で巧巳を守ることを固く決意していた 。
  • 物語の最後、巧巳が変装した愛衣那と偶然すれ違っていたことが明かされた 。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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