【ひと夏の共犯者】第25話をネタバレありでわかりやすく解説する

- 川辺で塔堂刑事に確保された巧巳は、「家の鍵を探していた」と嘘をつくが、簡単に見破られてしまう 。
- 塔堂は、巧巳の身元を確認すると一旦解放するが、彼が事件に関わっているという「勘」を強める 。
- 巧巳は自宅アパートに戻ると、壁一面の澪の写真に「殺す」と書かれた惨状を目の当たりにするが、それでも彼女への忠誠を改めて誓うのだった 。
【ひと夏の共犯者】第25話をネタバレありでわかりやすく解説する
停滞する捜査と新たな発見
物語は、警察署の前で缶コーヒーを飲む塔堂刑事と三宅刑事のシーンから始まります 。愛衣那に逃げられて以来、捜査は停滞していました 。しかし、三宅が「1つわかったことがあるんです!」と、片桐澪がAMELに加入する前の、新たな情報を掴んだことを興奮気味に報告します 。
フリーライター梶、現る
三宅がその発見を叫ぼうとした瞬間、彼らの前に一人の男が現れます 。男は自らをフリーライターの梶博嗣(かじ ひろつぐ)と名乗り、塔堂もその名前には聞き覚えがあるようでした 。
「俺と組みませんか」――禁断の協力関係
梶は単刀直入に、警察と手を組みたいと申し出ます 。彼は、警察が手を出せないようなグレーな領域のネタを追うのが趣味だが、真相に辿り着くためには警察の力が必要だと語ります 。そして、情報の交換先として、自分たちは不足ないはずだと、大胆不敵な協力関係を持ちかけたのです 。
「共犯者」の存在
その取引材料として、梶は驚くべき情報と推理を披露します。 まず、片桐澪の「正体」を知っていると前置きし 、彼女が九州へ向かった可能性が高いこと 、そして愛衣那はおそらくそれを知って追いかけたのだろうと推測します 。
そして、彼は事件の核心を突く、最も重要な仮説を口にしました。
「海斗殺害の現場には もう一人別の人物がいたはず」
事件解決の鍵は、「“共犯者”の存在だ」と 。
その言葉に、塔堂は交渉成立を決意。梶は、自らの調査結果が入ったUSBメモリを彼女に渡すのでした 。
ただいま――嵐の前の静けさ
場面は一転し、隠れ家へ。密命を終えた巧巳が、疲れ切った足取りでようやく帰ってきます 。彼が家の扉を開けると、中から優しい声が聞こえてきました。
「巧巳くん おかえりなさい」
警察が自らの存在を突き止めつつあることなど露知らず、彼は束の間の安らぎに満たされるのでした。
【ひと夏の共犯者】25話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、物語の構図をガラッと変える、超重要キャラクターが登場しましたね!フリーライターの梶さん、胡散臭さと有能さが同居した感じが最高に魅力的です。警察を相手に「俺と組みませんか」なんて、普通の神経じゃ言えません。彼の登場によって、停滞していた捜査が一気に動き出す予感がして、ワクワクが止まりませんでした。
そして、彼がもたらした「共犯者」というキーワード。読者である私たちは、その共犯者が巧巳くんであることを知っているだけに、警察がじりじりと真相に近づいていく過程は、心臓に悪いです…!梶というジョーカーが加わったことで、警察、愛衣那、そして巧巳くんと澪(眞希)という三つ巴の構図がより鮮明になり、物語の緊張感が一段と増したように感じます。
ラストの、巧巳くんが家に帰ってくるシーンの対比がまた見事でした。外では自分を捕らえるための包囲網が着々と狭まっているのに、本人はただ愛する人の元へ帰れたことに安堵している…。この痛々しいほどの無垢さと、迫りくる危険とのギャップが、この作品の切なさを際立たせていますね。嵐の前の静けさとは、まさにこのことでしょう。
【ひと夏の共犯者】25話のネタバレまとめ
- 愛衣那に逃げられ、警察の捜査は停滞していた 。
- そこへフリーライターの梶博嗣が現れ、刑事である塔堂に情報の交換と協力関係を申し出る 。
- 梶は、澪が九州へ向かった可能性と、海斗殺害現場には澪以外の「共犯者」がいたはずだという推理を披露する 。
- 塔堂は梶との交渉に応じ、彼の調査資料を受け取る 。
- その頃、何も知らない巧巳は隠れ家へと帰宅し、澪に温かく迎えられるのだった 。
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