【ひと夏の共犯者】第5話をネタバレありでわかりやすく解説する

ずっちー
前話のおさらい
  • 主人公の巧巳(たくみ)は、澪の「対価はいらないから好きなだけいて」という申し出を受け入れ、彼女を匿うことを決意した 。
  • 二人は一緒に買い物に出かけるが、その店の週刊誌で、澪の熱愛相手とされたミュージシャン・海斗が死亡しているという衝撃の事実を巧巳は知ってしまう 。

【ひと夏の共犯者】第5話をネタバレありでわかりやすく解説する

深まる謎と平穏な食卓

ミュージシャン 海斗の死の真相は?」 「AMEL片桐澪 いまだ行方不明

週刊誌の見出しが、巧巳の頭の中で警報のように鳴り響きます 。熱愛報道の相手が死に、澪は行方不明…

これまでの彼女の不可解な言動が、一気に不穏な線で繋がっていきます

店から出てきた澪は、巧巳のただならぬ様子に「どうかしましたか?」と声をかけますが、彼は「なんでもない」と取り繕うのが精一杯でした

帰り道、巧巳は確信します。彼女は何か大事なことを隠している、と

しかし、家に戻ると、そんな緊張感とは裏腹に、二人は一緒にパスタを作るというあまりにも平穏な時間を過ごします

キッチンに並んで立つ光景は、巧巳が「夢にまで見た澪ちゃんとの新婚生活みたいだ」と感じるほど、幸せなものでした

その食卓で、澪は「ここに置いてもらう代わりに食事は私が作ります」と申し出ます 。そして、「実は私 けっこう料理が得意なんです」と微笑むのです

巧巳の知る「料理が苦手なはずの澪ちゃん」とは違う一面 。それはアイドルとしてのキャラ付けだったのか

「俺の知ってる澪ちゃん」と「俺が知らない澪ちゃん」 。そのギャップに、彼はどう接していいのかわからなくなってしまいます

スマホに隠された絶望的な真実

夕食後、巧巳は澪に「先にお風呂に」と勧めます 。自分が変な下心を持っていないことを必死に伝えようとする巧巳の姿に、澪は「そんな変態さんだなんて思っていませんよ?」と悪戯っぽく笑い、お風呂へ向かいました

一人きりになった瞬間、巧巳はスマホを手に取ります

雑誌の見出しが間違いであってほしいと願いながら、「海斗 死亡」と検索すると…

そこに表示されたのは、彼の最後の希望を打ち砕く絶望的なニュースでした。

当初、自殺と判断された海斗の死は、現場の痕跡から殺人事件として捜査される方針に切り替わっていたのです

ネットの掲示板では、失踪した澪が犯人だと決めつけるような書き込みが溢れていました

「君は誰だ?」――戦慄の告白

最悪の真実に血の気が引く巧巳。その背後から、静かな声がかけられます。 お風呂から上がってきた澪が、彼のスマホ画面を覗き込み、冷たい笑みを浮かべていました。

私に関する情報は 見つかったかしら?

その表情、その言葉は、巧巳が知っている「澪ちゃん」とは似ても似つかない、別人のものでした。 恐怖に震える巧巳は、思わず問いかけます。

「き…君は……澪ちゃん なのか…?

すると彼女は、美しくも不気味な笑みをたたえたまま、こう告げたのです。

「私は眞希 のもう一つの人格よ」

【ひと夏の共犯者】5話を読んだ感想(ネタバレあり)

嘘でしょ…!?最後の最後でとんでもない爆弾が投下されましたね! ただの殺人事件の容疑者かもしれない、というだけでもハラハラしていたのに、まさかの「別人格」登場とは…。物語のジャンルがサスペンスから一気にサイコスリラーに変わった瞬間でした。

穏やかで少し臆病そうに見えた澪ちゃんと、自信に満ち溢れた不敵な笑みを浮かべる「眞希(まき)」。巧巳くんが感じていた「知ってる澪ちゃん」と「知らない澪ちゃん」の違和感は、これだったんですね。料理が得意なのも、もしかしたら眞希の人格の時だったのかもしれません。

そして何より怖いのが、眞希の登場シーン。「私に関する情報は見つかったかしら?」なんて、まるで全部お見通しだと言わんばかりのセリフ。彼女は事件について何を知っているのか?そもそも、海斗を殺したのは…? 守るべきか弱いアイドルだと思っていた存在が、一瞬にして底の知れない恐怖の対象に変わってしまいました。巧巳くんの夏休み、一体どうなっちゃうんでしょうか…。

【ひと夏の共犯者】5話のネタバレまとめ

  • 巧巳は、澪との平穏な生活に戸惑いながらも、彼女が何かを隠していると確信する 。
  • 澪が風呂に入っている隙にスマホで事件を調べた巧巳は、海斗の死が自殺ではなく殺人事件として捜査されていることを知る 。
  • ネット上では、失踪した澪が犯人だという憶測が飛び交っていた 。
  • 事件の真相を知って震える巧巳の前に澪が現れ、「私に関する情報は見つかったかしら?」と不気味に問いかける 。
  • 巧巳が「君は澪ちゃんなのか?」と尋ねると、彼女は自らを「眞希」と名乗り、澪の「もう一つの人格」だと告白する 。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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