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【みんな、ボドになった。】10話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

ずっちー

【みんな、ボドになった。】第10話をネタバレありでわかりやすく解説する

同級生・百一(もいち)の優しさに触れ、少しだけ心が和んだ沙織。しかし、彼が口にした村の「地位を上げる方法」は、あまりにも衝撃的なものでした。

村の絶対的序列と「地位を上げる方法」

永久になくならない身分制度

バス停のベンチで、百一は村の厳格な身分制度について語ります 。頂点に君臨する幸信(ゆきのぶ)の「上東家」、そして百一の家である「下東家」、その下に大多数の「帰村井」、そして沙織の家のような「外れの帰村井」 。この絶対的な序列は「この先も永久になくならない」と百一は断言します 。

「下東家の一員にならない?」衝撃の提案

しかし、百一は「でも 地位を上げる方法はあるよ」と続けます 。そして、沙織に信じられない提案をするのです。

沙織 下東家の一員にならない?

それは事実上の結婚の申し込みでした 。混乱する沙織に、百一は「下東家に嫁げばすべてが変わる」「周りからの扱いも 嫌がらせなんて二度とされない」と、冷静にメリットを語ります 。

同情か、それとも…百一の真意

「同情で言わないで」沙織の拒絶

あまりに唐突なプロポーズ。しかし沙織は、この提案を「同情でそんな事言わないでよ……」と、涙ながらに拒絶します 。友達である百一が、自分の境遇を哀れんでそんなことを言ってくれているのだと思い、その優しさが逆に彼女のプライドを傷つけたのでした 。

軽薄な態度の裏にあるもの

沙織にきっぱりと断られた百一は、「そっかぁー いい考えだと思ったんだけどな」と意外なほどあっさりと引き下がります 。それどころか、「じゃあうちの兄貴とかどうかな?」「いや…いっそ上東家に…? 幸信も相手が沙織なら…」と、冗談めかして他の男との縁談まで口にする始末

彼の軽薄にも見える態度に、沙織は「ダメだってば 子供の遊びじゃないんだよ!!」と本気で怒ります 。百一は笑って謝りますが、その表情には「……やっぱり ひと筋縄じゃいかないかな」という、何かを企むような含みが浮かんでいました 。

新たな恐怖―なぜ百一は知っているのか

「妹さんの事…」百一の不審な一言

その時、百一の携帯に兄から電話がかかってきます。お寺の仕事を手伝えと怒られているらしく、彼は先に帰ることになりました 。そして別れ際、百一は沙織に不意にこう声をかけたのです。

あまり考え込んじゃダメだよ 妹さんの事

すべてを見ている「誰か」の存在

その一言に、沙織は凍りつきます。「私、誰にも実里の話はしてないのに」 。母親が他人に軽々しく話すはずがない。警察に行った翌日に家が黒く塗られたこと 。そして、百一が妹の失踪を知っていること 。

まるで誰かがすべてを見ている合図みたいに、情報は筒抜けになっている 。沙織は、村全体に張り巡らされた監視の目に気づき、愕然とします。子供の頃から知っている友人である百一ですら、もはや信じられない。新たな疑念と恐怖が、沙織の心を支配し始めます。

まとめ【みんな、ボ-ドになった。】第10話を読んだ感想(ネタバレあり)

百一からの「結婚」という衝撃的な提案で幕を開けた第10話。沙織を救うための突飛な提案かと思いきや、彼の真意が読めない言動の数々に、物語はさらにミステリアスな深みを増しました。彼が沙織を救おうとしている善意の人物なのか、それとも何か別の目的を隠しているのか、その本心が全く見えません。彼の軽薄な態度は、本心を隠すためのポーカーフェイスのようにも思え、キャラクターの魅力が一層増したように感じます。

また、村の身分制度が、単なる村人たちの意識の問題だけでなく、「結婚」によってその地位を上げることができるという、具体的なシステムとして機能していることが明らかになったのも大きなポイントでした。家の格によって人生が左右されるという、封建社会さながらのリアルさが、この村の異常性を際立たせています。

そして何より、ラストの展開には鳥肌が立ちました。「なぜ百一は妹のことを知っているのか?」という、これまでの恐怖とは質の違う、じっとりとした疑心暗鬼に囚われる恐怖。一番の味方だと思っていた友人が、実は村の監視システムの一部なのかもしれない。この底知れぬ恐怖は、読者である私たちの心にも伝播し、物語への没入感を一層高めてくれます。

百一は敵なのか、味方なのか。村の監視網はどこまで及んでいるのか。謎は深まるばかりですが、物語の核心に確実に近づいている手応えを感じる、非常に濃密な回でした。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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