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【みんな、ボドになった。】44話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

ずっちー

【みんな、ボドになった。】第44話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、仲間との結束を固めた矢先に、幸信と百一の二人が行方不明となり、再び不安の渦に突き落とされた沙織たち。第44話では、ついにその二人が現れ、物語の根幹を揺るGAS衝撃の事実を告げます。一方、クリーンセンターの外では村人たちによる暴動が始まり、事態は最悪の局面を迎えていました。

13年前の「もう一人の犯人」

幸信の衝撃的な告白

クリーンセンターの一室で、沙織たちの前にようやく幸信と百一が姿を現します。幸信は、血に汚れ、憔悴しきった沙織の姿を見るなり駆け寄り、彼女を必死に落ち着かせようとしました。

私の血じゃない…私は…殺してない…

パニックに陥り、かろうじて言葉を紡ぐ沙織に対し、幸信は力強く、そしてはっきりと告げます。

…わかってる お前は誰も殺してない 13年前も」 「…あの事件には 他に… 犯人がいる……

沙織が父を殺めたと信じ込まされてきたあの惨劇。しかし、その裏には、沙織たちさえも知らない「もう一人の犯人」が存在するという、あまりにも衝撃的な事実が明かされたのです。

生きていた父の記憶

幸信の脳裏には、13年前の光景が焼き付いていました。それは、処刑されたはずの沙織の父が、まだ息のある状態でどこかへ運び去られていく姿。彼は、沙織が直接の死因を作ったわけではないことを、ずっと知っていたのです。

地獄絵図と、一筋の脱出路

村人たちの「共食い」

幸信の告白に一同が衝撃を受ける中、ウィリアムが状況の悪化を伝えます。「入り口を突破した村の連中がここに向かってる…!」。百一が村に流した「裏帳簿」の噂は、村人たちの間に疑心暗鬼と恐怖を植え付け、ついに彼らを暴徒へと変えてしまいました。

もはや正義も秩序もなく、互いを裏切り者と疑い、襲いかかる。その地獄絵図は、さながら人間の「共食い」のようでした。

源吾が見つけた希望のシュート

完全に追い詰められた状況で、希望の光を見出したのは源吾でした。彼が指さしたのは、床に設置された、今は使われていないゴミの投棄口(ダストシュート)

俺がボドだった年は その中に投げ入れました」 「…落ちた先は 儀式をやる裏庭に繋がってるんです

かつて、人間をゴミのように処分するために使われた非人道的な設備。その手抜き工事の産物が、皮肉にも彼らの唯一の脱出路となったのです。源吾は自ら先陣を切って脱出路の安全を確かめると申し出、仲間たちの間に再び希望が灯ります。

決死の覚悟と、蘇る悪夢

「私がここ残る」――沙織の決断

仲間たちがシュートからの脱出準備を進める中、沙織はウィリアムに「私がここに残る」と、驚くべき決断を告げます。まだ合流できていない幸信と百一を、一人で待つつもりだったのです。

君を守るって僕は清太郎に誓ったんだぞ!!!!」と激しく反対するウィリアムに対し、沙織は「あなたのおかげでここまで来れた」「信じて待ってて」と、強い意志の宿る瞳で彼らを送り出しました。

忍び寄る血まみれの男

仲間たちが脱出するための時間を稼ぐため、沙織はたった一人で部屋のドアにバリケードを築きます。しかし、作業を終え、振り返った彼女の目に飛び込んできたのは、信じがたい光景でした。

闇の中から、血まみれになった男が、助けを求めるように這いずってくる。それは、かつて沙織に卑劣な言葉を浴びせた、あの地区長でした。

再び閉ざされる記憶の扉

あまりにおぞましいその光景は、沙織の心の傷を無慈悲に抉ります。「やだー こわいよ」「もうあそこにいきたくない」。強烈なトラウマがフラッシュバックし、彼女の意識は再び過去の恐怖に囚われ、遠のいていくのでした。


まとめ【みんな、ボドになった。】44話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、物語の核心に触れる大きな謎の提示と、手に汗握るサスペンスが完璧に融合した、まさに神回と呼ぶにふさわしい内容でした。幸信の口から明かされた「もう一人の犯人」の存在は、これまでの物語の前提を根底から覆す、最大級の衝撃です。沙織が背負わされてきた罪は、一体誰によって仕組まれたものだったのか。ミステリーとしての深みが一気に増し、今後の展開から目が離せません。

また、百一の策略によって、村人たちが互いを攻撃しあう「共食い」状態に陥る展開は、人間の集団心理の恐ろしさをまざまざと見せつけられました。恐怖と保身が、いとも簡単に隣人を怪物に変えてしまう。その皮肉に満ちた地獄絵図は、本作が持つ社会風刺の鋭さを改めて感じさせます。

そんな絶望の中で、ひときわ胸を打たれたのが、沙織の決断です。仲間を信じ、自らが犠牲になることも厭わず、最も危険な場所に残ることを選んだ彼女の姿には、これまでの成長のすべてが詰まっているようでした。しかし、その気高い決意さえも、トラウマという過去の呪縛が打ち砕いてしまう。このあまりにも残酷な展開には、胸が張り裂ける思いでした。再び記憶の闇に囚われてしまった彼女は、この窮地を脱することができるのでしょうか。固唾を飲んで次回の更新を待ちたいと思います。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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