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【みんな、ボドになった。】45話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

ずっちー

【みんな、ボドになった。】第45話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、幸信と百一の安否が不明となり、再び不穏な空気に包まれたクリーンセンター。第45話では、ついに幸信が沙織の前に現れ、彼女を長年苛んできた13年前の事件の、あまりにも切なく、そして残酷な真相を語り始めます。それは、沙織の罪を覆す、衝撃的な告白でした。

13年前の地獄――幸信が目撃した真実

「お前は誰も殺してない」

トラウマのフラッシュバックに襲われ、血まみれの地区長の姿に怯える沙織。その彼女を抱きしめ、必死に呼びかけるのは幸信でした。「しっかりしろ!」「落ち着け…!」。

私は…殺してない…」と繰り返す沙織に、幸信は彼女の罪悪感を断ち切るように、力強く言い放ちます。

わかってる お前は誰も殺してない 13年前も

そして、彼は自らが13年間、たった一人で抱え込んできた、地獄のような記憶の扉を開くのでした。

捕らわれた子供たちと大人たちの悪意

物語は、13年前のあの夜へと遡ります。沙織が大人たちに連れて行かれた後、茂みに隠れていた幸信、百一、清太郎もまた、村の大人たちに見つかり、捕らえられてしまいます。

大人たちは、子供たちの前で平然と「娘に父親を殴らせるなんて悪趣味だったかな」と嘯きますが、別の男は「反対派の連中へのいい見せしめになりますよ」と笑います。そう、沙織が父に手を下すよう仕向けられたのは、村の体制に逆らう者たちへの、計算され尽くした公開処刑だったのです。

「生きてた…!」――父の芝居と幸信の懇願

その時、幸信は見ていました。袋詰めにされ、殴られたはずの沙織の父が、まだ息をしていることを。「おじさん…!生きてた…!」「早く助けてください!」と叫ぶ幸信。しかし、その必死の願いは、ボドの仮面を被った大人たちの、冷たい脅迫によって踏みにじられます。

君はとんでもないことをしたんだよ 上東家幸信君

村の最有力者の息子である幸信に、大人たちはその家の「影響力」を突きつけ、彼を沈黙させようとしたのです。

父を殺した「もう一人の犯人」

娘を救うための偽装死

幸信は、現代の沙織に、13年越しの真実を告げます。

もう あの時お父さんは生きてた」 「子供の力じゃ致命傷は負っていなくて」 「娘を解放させたくて 死んだように見せかけたんだ

そう、沙織の父は、彼女が罰を受けずに済むよう、自らの命を懸けて死んだふりをしていたのです。沙織の一撃は、決して致命傷ではありませんでした。

「じゃあ誰が殺したの?」

自分が父を殺したのではなかった。その事実に安堵するのも束の間、沙織の脳裏には最大の疑問が浮かびます。「じゃあ誰が殺したの?」。幸信が前回口にした、「もう一人の犯人」。その正体こそが、この村に潜む、本当の悪魔だったのです。

永遠に続く呪いの言葉

幸信は、なぜ今までこの事実を黙っていたのか、その理由を語ります。あの日、大人たちは幸信にこう脅しをかけたのです。

…ここで見たことを誰かにひと言でも漏らしたりすれば」 「君や家族がこういう目に遭う」 「君たちが大人になっても ずっとだ いつでも見ているぞ

この呪いのような言葉が、13年間ずっと幸信を縛り付け、沙織を村から遠ざけようとさせていた、すべての元凶でした。


まとめ【みんな、ボドになった。】45話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、これまでの物語で最も悲しく、そして最も救いのある真実が明かされた、魂を揺さぶられる回でした。沙織が父を殺したのではなかった、という事実。彼女の父が、娘を救うためだけに死んだふりをするという究極の愛情を見せていたという展開には、涙が止まりませんでした。長年、沙織が背負ってきた罪の意識が、ようやく晴れた瞬間であり、読んでいるこちらも胸のつかえが取れるような思いでした。

そして、今回の主役は間違いなく幸信でしょう。彼がなぜあれほどまでに沙織に冷たく当たり、村から追い出そうとしていたのか。その全ての理由が、「お前を守るため」という、あまりにも不器用で、しかし深い愛情からだったことが明らかになりました。「ずっと見ているぞ」という呪いの言葉に13年間も苛まれ、たった一人で真実を抱え込んできた彼の苦悩を思うと、胸が張り裂けそうです。

しかし、一つの謎が解ければ、さらに大きな謎が生まれるのがこの物語のすごいところです。沙織の罪は晴れましたが、では、「本当の犯人」は誰なのか?父の芝居を見破り、とどめを刺した悪魔は、一体誰なのか。物語の焦点は、個人の罪悪感から、村に潜む真の悪を暴き出すという、新たなステージへと完全に移行しました。沙織たちがこれから立ち向かう、本当の敵の正体とは。次回の展開から一瞬たりとも目が離せません。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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