【やさしい嘘で抱きしめて】2話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

1話では、勤めていた美容室が閉店し、失意の中にいた主人公の蓮見紗和子が、中学の同級生だと名乗る謎のイケメン・雨宮律と運命的な再会を果たしました。彼に髪を切り、食事に誘われるところで物語は幕を閉じました。

【やさしい嘘で抱きしめて】第2話をネタバレありでわかりやすく解説する

緊張の初デートと劇的な変身

翌週末の19時、紗和子は待ち合わせ場所で緊張の面持ちで立っていました。黒のドレスアップした服装に身を包み、ショーウィンドウに映る自分を確認します。メイクが崩れていないか、ヘアセットを張り切りすぎていないか、不安は尽きません。

緊張のあまり早く到着しすぎてしまったと後悔していると、目の前に一台の黒い高級車が静かに停まりました。ドアが開き、中から降りてきたのはスーツ姿の雨宮律でした。

「雨宮くん…!」

以前のラフなパーカー姿とは打って変わり、フォーマルな装いの彼はさらに洗練されて見えます。紗和子は思わず顔を赤らめ、彼のあまりのカッコよさに動揺を隠せません。

雨宮は紗和子の姿を見ると、髪を綺麗にセットしていることや、ワンピースがとても似合っていることを素直に褒めちぎります。「美人さんと歩くの緊張するなぁ」と笑顔で言い放つ彼に対し、紗和子は謙遜することしかできませんでした。

高級レストランでの会話と雨宮の成功

二人が訪れたのは、窓から美しい夜景が一望できる高級レストランでした。運ばれてきた料理を口にした紗和子は、あまりの美味しさに目を輝かせます。

雨宮はワイングラスを傾けながら、ここ数ヶ月は仕事か寝るかだけの生活だったと明かします。以前、店に来た時に「寝ていない」と言っていたのは本当だったようです。彼は忙しいことを「有難いんだけどね」と前向きに捉えていました。

紗和子は、この高級なディナー代が自分のカット料金とは釣り合わないのではないかと心配になり、小声で支払いのことを気にします。すると雨宮は笑いながら、「一応起業してます、安心して」と告げました。彼は若くして自ら事業を立ち上げ、成功している経営者だったのです。

埋まらない記憶と「事故」という言葉

ふと雨宮は優しい眼差しで「変わってないね、蓮見さんは」と口にします。しかし紗和子の内心は複雑でした。これほど素敵な男性が同級生にいたとしたら、忘れるはずがないからです。名前を聞いても、顔を見ても、中学時代の記憶と彼が結びつきません。

雨宮は夜景を見つめながら、「中学の頃からしたら倍は生きてるしな」と呟き、久しぶりの穏やかな夜を噛み締めているようでした。

場面は一転し、紗和子が目を覚ますと、そこはベッドの上でした。隣にはなんと、何も身につけていない雨宮が眠っています。

「あ、雨宮くん!」

パニックになり布団を被る紗和子に気づき、雨宮も目を覚ましました。彼は悪びれる様子もなく、紗和子の頬や髪に優しく触れます。そして、彼は驚くべき言葉を口にしました。

『よかったら、事故とでも思って』

彼はそう囁くと、紗和子のおでこに優しくキスを落とします。状況が飲み込めず、何が起きているのか混乱する紗和子をよそに、二人の距離は急速に縮まってしまっていたのでした。

【やさしい嘘で抱きしめて】2話を読んだ感想(ネタバレあり)

初デートからいきなりの急展開に、読んでいるこちらの心拍数まで上がってしまいそうでした。

前半のデートシーンは、まさにシンデレラストーリーのような煌びやかさです。高級車での迎えに、夜景の見えるレストラン。そして「起業している」というハイスペックな一面まで明かされ、雨宮くんの魅力がこれでもかと描かれていました。紗和子がドギマギしてしまうのも無理はありません。

しかし、やはり気になるのは彼が言う「変わってないね」という言葉と、紗和子の記憶の不一致です。本当にただの同級生なのでしょうか。彼の優しい笑顔の裏に、何か別の意図や隠された過去があるように思えてなりません。

そしてラストのベッドシーンへの展開には驚かされました。「事故とでも思って」というセリフは、一見冷たくも聞こえますが、彼の表情からは愛おしさも感じられます。この言葉が、一夜の過ちを意味するのか、それとも紗和子を気遣っての言葉なのか、真意が非常に気になります。

甘いデートから一転、ミステリアスで危険な香りが漂い始めた第2話。紗和子がこの「事故」をどう受け止め、二人の関係がどう変化していくのか、続きが待ち遠しいです。

【やさしい嘘で抱きしめて】2話のネタバレまとめ

  • 紗和子は気合を入れたドレス姿で待ち合わせ場所に向かう
  • 迎えに来た雨宮は高級車とスーツ姿で現れ、紗和子を褒めちぎる
  • 食事中、雨宮が起業して成功している経営者であることが判明する
  • 雨宮は昔を懐かしむが、紗和子の記憶にはやはり彼が存在しない
  • 場面が変わり、気づけば紗和子は雨宮とベッドにいた
  • 雨宮は動揺する紗和子にキスをし、『事故とでも思って』と告げる

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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